2014年10月4日土曜日

アバウト・タイム 愛おしい時間について



男1人で行くの少し気が引けたけど、見てきましたよ!
監督がリチャード・カーティスってことで、
代表作のラブ・アクチュアリーもばっちり予習してからね。
もっと恋愛ベタベタなやつかなと思ってましたが、
その要素が中心にありつつ、時間(特に過去)に関する
洞察が本当に身につまされました。
毎年のように時間の経過が加速していく中で、
なおざりにしているものが本当はSweetでSexyなのでは?
と思わされる素晴らしい作品。
舞台はイギリスでイケてないNERDな男。
ある日、父親から急に、
「うちの一族はタイムトラベルできんねん、お前も含めて」
といわれ、その能力と折り合いつけながら、
大人になっていくという話。
主人公は基本的に優しいやつで、父にも、
「その能力で調子乗るんじゃなくて、有効に使えよ」と言われ、
タイムトラベルを使って、そこまで調子こかないのが新鮮。
実家はイギリスの片田舎なんだけど、
仕事のためにロンドンへと上京。
知り合いのところに居候して、さぁ彼女作るで!
と意気込むものの、家ではおじさんと2人暮らしだし、
職場は男だらけで出会いなし。
そんな失望の中で運命の女性と出会う。
ブラインドバーで出会うのが良くて、
話はめっちゃ合うけど、見た目は果たして…
で、現れるのが前髪パッツンの可愛い子!
甘酸っぱいトキメキの瞬間。
そこからタイムトラベルの能力を全開で駆使し、
なんとか彼女と付き合い、結婚し、家族を持つようになる。
前半はタイムトラベル能力の説明や、
結婚までの幸せな過程を描いていくんですが、
結構コメディー要素が強くて、しかもギャグセン高い!
(SEXのくだりはボンクラ全開で最高)
映画全体が多幸感に満ちあふれている。
その一方で主人公の妹が社会に適合できず、
精神的に不安定になり、最悪の事態が起こってしまう。
兄として妹の人生を何とかしたいと思い、
タイムトラベルで彼女の人生を変えようとするんだけど、
このタイムトラベルの欠点が露呈し、歪みが出てしまう。
ここでの主人公の決断がある種残酷とも言えて、
自分はシコタマ過去をやり直してきたのに、
妹には現実と対峙させ、乗り越えさせるというね。
しょーがないんだけどさーって感じ。
でも終盤にかけては、父がガンとなってしまい、
そのタイムトラベルの欠点で会えなくなる瞬間が訪れる。
ここが主人公にとって初めて、やり直しの効かないこと。
世界を去る者と訪れる者の対比になっているのが何とも。
さらにタイムトラベルを通じて主人公が感じた、
時間に対する洞察が繰り広げられるんだけど、
ここがまた良くてね〜
同じ日を2回味わうという、SFだと悪夢になるけど、
それによって見えてくる過ぎ行く時間の異なった側面。
この演出によって、僕たちが生きている今というのは、
かけがいのない瞬間の連続であって、
何気ないことさえも愛おしいんだよ、
と優しく教えてくれるところは好きでしたねー
恋愛映画というよりかは、広い意味での時間、過去の話でした。
男1人でも全然楽しめたよ!バカ!

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