2014年10月13日月曜日

イフ・アイ・ステイ 愛の還る場所



大阪滞在の隙間の時間に見ました。
クロエ・グレース・モレッツが出ているというだけで、
その他の情報はとくにないまま見たんですが、
クロエの甘酸映画としては100点だし、
死が日常に切迫したときに、人はどうするかという
個人的に好きなテーマであったので、好きな作品でした。
見終わってから日本の公式HP見たんですが、
もうゲンナリしまくり…
そんなに泣きたいの?みんな?って感じ。
映画を見て「泣いた」っていうことが悪いとは思わないけど、
それを売りにしてんの本末転倒。
日本国内の映画ならまだしも、海外の映画持ってきて、
勝手に「泣ける」という文脈を組み込むのは気持ちが悪いと、
ここで改めて言っておく!

クロエは高校生でチェロのプレイヤー
父は元パンクロッカーで、バンドしていたけど、
子どもを育てるために先生に転職。
母はその追っかけというパンク家族。
ある雪の日に家族で車で出かけていたところ、
交通事故に遭ってしまう。
目を覚ますと、幽体離脱状態で、重体の自分がそこに…
事故までのクロエの生活を回想型で紹介しつつ、
彼女の事故後の周りの人々を交互に描いていき、
人生とは何ぞやということを説く物語です。
クロエは幼い頃から、ひたすらチェロを演奏している女子。
その彼女にアダムというイケメンロッカーが、
恋におちて、交際が始まっていきます。
物語の半分くらいは2人の恋にまつわる話。
それがまー甘酸っぱい!
それぞれ夢を追いかけるバンドマンとその彼女という、
非常にベタな色恋沙汰なんですが、無償に愛おしい。
ジャンルは違えど、音楽が好きという共通点をもって、
音楽ジャンルのdiscommunicationが解消されるのもナイス!
この通り、過去の回想は甘酸っぱいんだけど、
事故った現実は受け止めるのが辛いくらい悲惨な出来事が続く。
クロエ自身が幽体離脱している設定を入れることで、
昏睡状態の彼女が生きるか/死ぬかの選択する部分を
可視化することで、より分かりやすくなって良かったです。
哲学的な話で、いったい何のために生きてるのか?と。
自分の夢(理想)のためなのか、
誰かと生きることが大切なのか、とかね。
それは事故以前の回想でも、
人生が選択することの連続ということを描いているがゆえに、
事故後の生きる/死ぬの究極の問いは全てに繫がっている…みたいな。
当たり前のことなのかもしれないけれど、
改めて直面させられると、そうだよなぁと考えさせられました。
物語内で生きる/死ぬが、ある程度フラットに描かれてるんですが、
本人の思いはさておき、家族(とくにおじいちゃん)が、
そんなフラットになる訳なくね?とは思いました。
孤児としては生きられない→アダム、チェロのこと
という形で主体的な人生を歩むことの大切さに気づく。
それと表裏一体なのが誰かと生きることだったりねー
ラストの唐突感も好きでした。
人生の選択の話で興味深く、楽しく見れました。

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