2014年10月18日土曜日

ニンフォマニアック vol.1



ラース・フォントリアー監督最新作。
メランコリア、アンチクライスト、ドッグヴィル、
ダンサー・イン・ザ・ダークと色々見てきましたが、
劇場で見るのは初めてということで非常に楽しみにしていました。
本作は2部に分かれていて、その前半なんですが、
すでに特濃でございました…
お話の進行具合でいうと、
前半なので煮え切らない形で終わるものの、
この映画が持つ濃厚な性の臭いを十分に堪能できます。
ここまでtimpoとmankoが露になってる様子を、
映画で見たのは初めてかも知れません…
冒頭から狂気の片鱗を見せていて、
1分ぐらい何の映像もスクリーンに写らない。
水のしたたる音がひたすら鳴っていて、
はじめはオシッコの音かな…って思ってたら、
水の滴る映像がインサートされて物語がスタート。
道ばたに倒れているシャルロット・ゲンズブール演じる、
ジョーという女性をおっさんが助けたところで、
ギターリフガンガンのメタルが鳴り響く!狂気!
そこからがジョーが自らのSEXに狂い倒した半生を、
おっさんに語るという回想スタイルで話が進んでいきます。
本作の特徴として、過剰なまでの説明演出が。
日本だと近年の大林宣彦作品に見られる
「それ要る?」っていうテロップとか映像が、
これでもか!と合間に挟まれていました。
完全にギャグの領域で、これが逐一最高なんですねー
処女喪失のピストンカウントや、
おっさんとの話の中で動物の例えが出てきたら、
その動物の映像をインサートしてくるとか。
一番オモシロかったのは、和音の構成と、
ジョーがそれぞれの男性に求めるSEXを対比させるシーン。
「く、く、くだらね〜」と思わず言いたくなる。
ジョーの話の聞き役であるおっさんも頭おかしくて、
彼女がいかに男を誘惑するかを、趣味の釣りと対比して、
嬉々として語る、セッションさながらのやり取りは好きでした。
ただ、後半にかけて、この2人のトークが
物語が進む上でのブレーキになっているようにも…
そもそも回想で起こっている事態が、
あまりにもショッキングなことが多過ぎて、
2人の哲学的な話が頭に入ってこない。笑
早よ次を見せんかい!という下劣な欲望に駆られる。
あと本作のMVPはユア・サーマンですよねー
ジョーがSEXした男性の奥さん役なんですが、
その男性が家族を置いて、ジョーのところへ来たために、
ユア・サーマンとその子ども3人がジョーの家に殴り込み!
数々の悪態がどれも最高で、
「さぁーこれがベッドよー
セラピーのときに役立つから覚えときなさ〜い」とか、
去り際の絶叫は「たまんねーな、おい!」って感じでした。
ひたすら欲望としてのSEXを続けてきたジョーが、
愛に近づいたところで終わるので、
物語全体がどういったテーマになるかはまだ分からないですが、
vol.2も非常に楽しみであります!

0 件のコメント: