2013年12月23日月曜日

FEEL TOKYO



曲名に「東京」もしくは「TOKYO」が含まれる曲でミックスを作りました。

1.Tokyo Story / 坂本龍一
2.東京23時 / S.L.A.CK
3.Tokyo Times Feat. 三宅洋平 / cro-magnon
4.雨降る東京 / 古内東子
5.Tokyo 4hours Feat. Kid Fresino / ISSUGI & BUDAMUNK
6.小東京 / CRAZY KEN BAND
7.東京ベイ/ Paris Match
8.東京、東京 / Rhymester
9.One for Tokyo / kidkanevil
10.beat30 (lastboogieintokyo) 2010 / LowPass
11.Say Hello In Tokyo / LowPass
12.エスケープ from 東京 / PSG
13.TOP OF TOKYO / ILLMATIC BUDDHA MC's
14.love you more - tokyo remix / grooveline
15.Tokyo Love Story feat. 奇妙礼太郎 / DJ FUMIYA
16.???
17.TOKYO KIDS Feat.BIG-T / SEEDA
18.新(ネオ)・東京ラプソディー / 山下達郎
19.Tokyo Express Way / DJ Beat
20.東京の合唱 ~午後のカフェで / Pizzicato Five
21.東京近郊路線図 / 泉まくら 


ラップ多めですが、色んな東京の見方が分かる
オモシロいミックスになりました。
これを聞きながら、東京の街を徘徊するのがオススメです。

2013 Movie Ranking

  1. ミッドナイト・ガイズ
  2. 地獄でなぜ悪い
  3. ウィ・アンド・アイ
  4. そして父になる
  5. ハナ〜46日間の奇跡〜
  6. ウォールフラワー
  7. ペーパーボーイ 真夏の引力
  8. シュガー・ラッシュ
  9. 恋の渦
  10. クロニクル
  11. はじまりのみち
  12. ゼロ・グラビティ
  13. ばしゃ馬さんとビッグマウス
  14. パシフィック・リム
  15. セブン・サイコパス
  16. 舟を編む
  17. 四十九日のレシピ
  18. ルビー・スパークス
  19. インポッシブル
  20. セデックバレ
  21. 共喰い
  22. 凶悪
  23. エリジウム
  24. ライフ・オブ・パイ / 虎と漂流した227日
  25. 風立ちぬ
  26. ジャンゴ 繋がれざる者
  27. 選挙2
  28. ゼロ・ダーク・サーティー
  29. プレイス・ビヨンド・ザ・パイン
  30. 世界にひとつのプレイブック
  31. 夏の終り
  32. 夢と狂気の王国
  33. キャプテン・フィリップス
  34. モンスターズ・ユニバーシティ
  35. かぐや姫の物語
  36. ヒッチコック
  37. 横道世之介
  38. 中学生円山
  39. アフターショック
  40. ベルリンファイル
  41. イノセント・ガーデン
  42. 悪いやつら
  43. きっと、うまくいく
  44. エンド・オブ・ウォッチ
  45. クラウド アトラス
  46. サプライズ
  47. トランス
  48. ルーパー
  49. フィルス
  50. グランド・イリュージョン
  51. 自由と壁とヒップホップ
  52. もらとりあむタマ子
  53. 96時間 リベンジ
  54. アイアンマン3
  55. 悪の法則
  56. ブリングリング
  57. マラヴィータ
  58. テッド
  59. アイアン・フィスト
  60. ウォーム・ボディーズ
  61. ワールド・ウォーZ
  62. ムード・インディゴ うたかたの日々
  63. 鈴木先生
  64. 10人の泥棒たち
  65. エンド・オブ・ザ・ワールド
  66. ハングオーバー!!! 最後の反省会
  67. 許されざるもの
  68. 華麗なるギャツビー
  69. ムーンライズ・キングダム
  70. 麦子さんと
  71. キャビン
  72. L.A.ギャングストーリー
  73. ジャッキー・コーガン
  74. 17歳のエンディングノート
  75. アップサイドダウン 重力の恋人
  76. キャリー
  77. ハッシュパピー バスタブの少女
  78. アフター・アース
  79. リアル 完全なる首長竜の日
  80. マン・オブ・スティール
  81. キッズ・リターン 再会の時
  82. ガッチャマン
今年見た映画のランキングをつけてみました。
全部で82本でランクづけした次第でございます。
正直、下から10本くらい以外は
すべての映画に思い入れがあるし、好きな部分があります。
だから、下だからどうとかは気にしなくて良いと思います。
(だったら、順位付けすんなやという話ですがw)
リンクつけてますので、見終わったあとに、
僕の感想を読んでみるのがオススメの使用法です。

異論・反論・オブジェクション色々あるかと思いますが、
それがあるのも映画を見る楽しみの一つだと思います。  
この中から皆様が好きな映画に巡り会えますように。

2013年12月22日日曜日

麦子さんと



吉田恵輔監督最新作。
過去作はもちろんのこと、
こないだ公開になった「ばしゃ馬さんとビッグマウス」も大好きだし、
本年の締めとして、見に行きました。
ばしゃ馬さんのほうが好みでしたが、
本作もなかなか考えさせられる作品でした。
ただ、同テーマで考えると「四十九日のレシピ」のほうが断然好き。
主演が堀北真希で、麦子さんを演じています。
兄は松田龍平で、2人で慎ましく暮らしている。
そこへ長らく会っていなかった余貴美子演じる母親が現れて、
同居生活が始まるものの、突然その母は亡くなってしまう。
麦子さんは納骨のために訪れた母の故郷で、
これまで知らなかった母のことを知り、
自分にとっての母という存在を見つめ直すという作品です。
麦子は声優を目指すアルバイターで、
日常生活にこれまで一切存在しなかった母親という異物を、
どう扱っていいか分からず、困惑する姿が前半で描かれます。
母親ウザイあるあるが続いて、24年間実家にいた身としては
「あーわかるわー」という共感しまくり。
母親がウザイといって遠ざけるのは、
すぐにはいなくならないという前提だと思いますが、
本作では唐突に母親がガンで亡くなってしまう。
兄の松田龍平は母との思い出があるため、
死を受け入れる訳ですが、麦子には
母との思い出どころか記憶がないから、感情の処理の仕方が分からない。
でも、納骨のために訪れた母の故郷には、
間違いなく母が生きていた証拠がこれでもかと残っているし、
母の若い頃が麦子そっくりということも
自分が娘であることを否が応でも自覚させられる訳です。
さらに追い打ちをかけるのが、母の友人ね。
彼女も麦子の母親同様、離婚していて子どもと離れて暮らしている。
その姿を生きていた頃の母親に重ね合わせてしまう。
そこで逡巡する麦子の姿が愛おしい。
感情表現が不器用な感じを堀北真希がイイ感じに演じてました。
終盤で、その感情が爆発するんですが、心痛みました…
本作は箸休めの小ネタの充実っぷりもナイス!
母と喧嘩しているときに流れるアニメ、
母の友人のBL趣味、ふせえりの拾い食い。
「うわ…」と息詰まることやらせたら天才ですよ、吉田監督。
赤いスイートピーがテーマソングなんですけど、
焦らして、焦らしてからの〜最後ドーン!は
世代じゃない僕でもカタルシスを得ました。
母親のことを大切にしようと思える映画です。

2013年12月21日土曜日

かぐや姫の物語



今年の映画は今年のうちに。
ということで、きっちり見逃さないように見ておきました。
僕らの世代は宮崎駿ジブリで育った世代なので、
高畑勳監督にそこまで思い入れがなかったのは、つい最近までの話。
「夢と狂気の王国」を見て以来、もう興味ありまくり。
ハヤオがここ10年近くヒット作連発してた中で、
イサオは本作を10年近く作り続けていたというね。
(風立ちぬ、かぐや姫見た人は「夢と狂気の王国」は必見です)
この辺ふまえて見ると、味わい深いし、

日本国民全員が知っている竹取物語を
こういった形でアウトプットするだなんて…

とんでもないものをオレは見ている!感を終始感じる作品でした。

ストーリーの概略は皆様ご存知のとおりで、
竹から産まれたかぐや姫を爺と婆が育てて月に帰る話。
これを葛藤をふまえた少女の成長物語、
ひいては人の生死の話にまで昇華させている。
婆の声は宮本信子がやってて、ナレーションも担当。
宮本信子のナレーション×少女成長物語といえば、
あまちゃんを想起し、パブロフの犬状態で涙腺ゆるゆる。
前半は山での原始的な生活の中で、かぐや姫が躍動する姿を見れる。
ふわっとしたタッチなんだけど、メリハリが効いてて、
生命力がみなぎった表現でした。
周りのカキワリの顔は適当に書いてるんだけど、
登場人物の表情はめちゃくちゃ豊か。
というか半分笑かしにきてんのか?と思えるくらい。
(子どもと爺の「姫!」のかけ声のくだりは爆笑!)
山にどんどん馴染んでいくんだけど、
後半は都へ引っ越すことになります。
はじめは広い家、綺麗な着物に喜ぶんだけど、
ノイズが排除された都での生活、
爺の言葉を限れば「高貴」な生活の中で、
生きているという実感を見失ってしまう。
どんどん都のルールの中に押し込まれていくかぐや姫の窮屈さ。
現在の社会は都に近い構造だから、前半の豊かさとの対比で、
「お前ら、その生き方でいいんか?」と問うてきてるかのごとく。
かぐや姫が我慢できなくて逃げる夢のシーンの
水彩画アニメーションは圧巻だったなぁ。
文明vs自然な構図が見えてきたわけですが、
そっからの落とし方が、もう壮大というか。
画の力も伴って、圧倒的過ぎた!
うおーと思いながら、捨丸と街を浮遊するシーンで
理由も無く、ぼろぼろと泣いてしまいました。
あんまり咀嚼しきれてないけど、
生きてることの豊かさを感じられる作品でした。

2013年12月17日火曜日

キャリー



デパルマ版を見てから見ようと思っていたけど、 
間に合いそうになく、先にこのリメイクを見ました。
そして、デパルマ版を見て感想書こうと思っていたら、
もう年の瀬に…
比較しないでFRESHな気持ちのまま綴ることにしました。
デパルマ版に思い入れある人は
「こんなのキャリーじゃない!」となるみたいですが、
そんなにボロカス言うほどのものでもないかなと。
分かりやすいし、変にこねてないから、
ホラーとして十分楽しめました。
なんといっても、主人公のキャリーを
クロエ・グレース・モレッツが演じてるというだけで見る価値ありでしょ!

敬虔なクリスチャンを母親に持つキャリーは
抑圧されて育ってきたが故に地味で内向な少女。
学校には友人もいないし、いじめの対象になっている
水泳の授業風景から始まるんですが、
クロエのスクール水着が見れる!(not ロリコン
そして、シャワーシーンが!(not ロリコン
シャワールームで初めてキャリーが生理を経験、
動揺したところを同級生からからかわれる。
このかわいがりがマジでえげつなくて、
大量のタンポン投げつけるわ、
うずくまるキャリーを動画で撮影して拡散しまくる。
(こういうの見ると中高時代に文明が未熟でよかったと思うw)
日陰の人生を送る彼女ですが、自分が超能力の持ち主だと気づき、
徐々にその力をコントロールしていく訳です。
そして、高校生活最大のイベントであるプロムがやってくる。
キャリーは自分には縁のないイベントだと思っていたら、
いじめに加担したことに罪悪感を感じた女の子が
自分の彼氏にキャリーとプロムに行かせることを決断する。
正直、この部分は謎だなーと思いました。
当然キャリーも「からかわないで!」
と言って取り合わないんですが、それが切なくてねぇ…
結局彼女の説得もあり、キャリーはプロムへ行くことを決意する訳です。
ここから惨劇が起こるまでは甘酸ポイント。
パーティー用のドレス買う金はないから、
自分で布買ってきて作ったり。
メイクチリバツで、ドレス姿のキャリー、
つまりクロエは5億点ですよね。
かわい過ぎてルサンチマンを感じないから、
ダメだという批評を見ましたが、
むしろ逆で、こんだけ可愛いから残酷な目に遭ったときに
より観客の気持ちがエグられると思うんですよねー
そして、プロムでキャリーのカップルが
プロムクイーン&キングを獲得!となるんですが、
すべて罠で、表彰されているときに
豚の血が頭の上からぶっかけられる。
ここ何回やんねん!っていうくらいプレイバックしてたw
そしてキャリーは泣き狂い、超能力を使って暴走開始!
こっからはもうジェットコースターに
乗っているような気持ちになりました。
阿鼻叫喚の地獄絵図が会場で繰り広げられるんですが、
キャリーに対して、ひどいことをした順に
惨い殺され方でバンバン死んでいく。
主犯の死に方は笑ってしまいました。鼻!鼻!
ぶっ殺しまくったのちに家に帰ってきて、
お母さんが正しかった!あいつらは最低!
と泣きついたところで、母は悪の血を断とうと
キャリーを殺そうとするんですね。
その母を超能力を使って、家中にある刃物で磔にしちゃう。
それがもろにキリストなんだけどベタ過ぎて…
最後の同級生とのくだりはウーンって感じでした。
デパルマ版を早く見たいと思います。

2013年12月16日月曜日

自由と壁とヒップホップ



見ようかどうか悩みながらも、NORIKIYO氏のアルバム聞いて、
HIPHOPって何やろな〜と考えたりしていので、
ふらーっと見に行ってみました。
そしたら、素晴らしいドキュメンタリーでした。
まさにHIPHOPの初期衝動。
あと、イスラエル-パレスチナ問題に対する、
自分の認識不足も痛感しました…
なので、見終わったあとソッコーで、本を買って読んでいます。
こういった世界問題は興味持たなければ、
一生知らなくても済む話でもある訳です。
クサい物にはフタしちゃえ的なね。
でも、馬鹿なまま生きることはやめたので、
自分のできる範囲で知る努力はしたいと思っています。。
肝心の映画はというと、
パレスチナ人(アラブ人)のHIPHOPグループを追いかけていて、
それぞれのグループの活動や生い立ちから、
パレスチナにおけるHIPHOPを描き出した作品です。
イスラエル-パレスチナ問題を一から説明すると、
紀元前から始まるので端折りますが、
パレスチナ人が少数派で、ユダヤ人が多数派という図式です。
つまり、アメリカに置き換えると分かりやすいんですが、
HIPHOPが誕生した頃の黒人の状況とパレスチナ人が似ている。
(冒頭でチャックDのラジオに出ていることからも分かりますが。)
イスラエルによる攻撃にさらされたり、テロリスト扱いで差別されたり。
まさにHIPHOPが根付くべくして根付いた環境。
暴力によって対抗するのではなく、あくまで音楽で自分たちを主張する。
見ててビックリしたのが、日常に潜む暴力の身近さ。
こんな状況の中で暴力じゃなくて、音楽にかける覚悟たるや…
DAMっていう3人組のラッパーが
パレスチナHIPHOPの先駆者なんだけど、
彼らはCDリリースやライブだけではなくて、
子どもたちへの教育など社会貢献の活動も積極的に行っています。
(ほっとくと子ども達は麻薬の売人になってしまう…)
また、「オレ達もラップしたいんだよ!」という若者に
DAMがラップを指導する。若者の中に音楽が萌芽する瞬間を見れる訳です。
ここは最高に好きなシーンでした。
その他にも色んなやつらをフックアップする形で、
パレスチナHIPHOP全体を盛り上げようと懸命に活動しています。
DAMだけではなく、他のラッパーにも密着しているんですが、
ガザ地区のラッパーのシークエンスが興味深かったなー
同じ国内に住んでいるんだけど、ガザ地区は隔離されていて、
隣町に移動するのにも許可がいるし、
その許可も取れるかどうか分かんない。
そんな状況下で活動しているのがPRというグループ。
このグループが僕は好きなんすよね〜
ガザ地区という言葉はニュースでよく見るかと思いますが、
イスラエル軍による空襲はガンガンあるし、
DAMや他のグループがいるところもよりも状況はヒドい。
そんな中でもラップしている彼らが初ライブを行うシーンがあります。
そこは公民館みたいなところで、老若男女がいるような状況。
彼らは初めてのライブだから気合い十分!
そのバイブスの高さとお客の反応がもう最高で。
劇中でも指摘されていましたが、
「どう見られたいか?」という自意識を超えて、
先に言いたいことがにじみ出てるとでも言いますか。
DAMを含めた他のラッパーもPR見て、
こいつらヤベーよ!って言って、一緒にライブをしようと模索する。
なんせまともに移動できないから、それさえも困難。
そんな狂った状況でも音楽にかける!でも、やるんだよ!
これを踏まえた最後が現実的過ぎたけど、
イイ感じのオチでよかったな〜
HIPHOP好きな人は見るべき。

(注)イスラエル-パレスチナ問題について、
ざっくりwikiとかで勉強してから見た方がいいです

2013年12月15日日曜日

ブリングリング



1年弱くらい前にシネクイントで、
海外版の予告を初めて見たときから、かなり気になっていた本作。
セレブの家に強盗に入ったティーンの話で、このタイトル!
しかも実話ベースで監督がソフィア・コッポラという
オレ好みやないかーいと期待しておりました。
その期待どおりかといえば、正直…な感じでした。
限りなく、女子向けの映画なのかなと。
主人公の1人は男の子で、その目線で描かれているので、
客観視して見ている印象でした。だから乗り切れなかったのか。
女子独特のkawaiiものに対する純粋な欲望が
若さゆえの最短距離で露呈しているとでも言いましょうか。
それと同時に現在進行形のアメリカンティーンの姿を
見れるという意味では楽しかったです。

おおまかなあらすじとしては、ある男の子が転校してきて、
その子が仲良くなった女子と空き巣を行う。
はじめは有人の家だったんだけど、エスカレートしていき、
数々の海外セレブの家で空き巣を行うようになる。
初めて空き巣を行うのが、パリス・ヒルトンの家!
しかも、そこで味を占めて5回ぐらい空き巣するっていうねw
(そして本人もクラブのシーンでキャメオ出演)
このパリス・ヒルトンの家が
笑えるくらいの物質主義の権化なんですな〜
若い子(高校生)がそれに憧れるのは分かるけど、
自分たちで手に入れちゃえばいいじゃん!
という発想はスゲーなと。
こういう怖い者知らずの若者が一番怖い。
映画はほぼ全編、空き巣行って、
これkawaiiね〜、パーティー楽し〜ね〜、
ドラッグ気持ちい〜ね〜!という繰り返しだから、
飽きてくる人もいるのは重々分かります。
ただ、音楽がHIPHOPなので、やっぱりそこはアガる!
Rick Rossの9 Pieceを女子がかぶせて歌っているのとか。
M.I.AのBad girlsのhookのところで事故に遭うとか。
Kanye WestのAll for the lightsかけながら、コカインキメまくったり。
最後に流れる曲が大好きなFrank OceanのSuper Rich Kids!
You tubeでプレイリストがあるので、
HIPHOP好きはチェックしてみるといいですよ。


空き巣を重ねる彼女たちが罪悪感を感じたり、
バレたらどうしよう?と考えるシーンはなくて、
単純に欲しいものを求めるのみのFashion addictっぷりは痛快。
でも、捕まったあとの法廷シーンが丸々なかったのはいただけなかった…
法廷にいたるまでのそれぞれのスタンスを描いてるんだから、
裁判でどういう風な立ち振る舞いをするかは必須でしょう。
あとウォールフラワーに引き続き、エマ・ワトソンが出てるんですが、
もう5億点ですよね。マジで超かわいい。
そして、捕まったあとの彼女のスタンスが、明らかな嘘込みで、
一番子どもっぽくて良かったと思いました。
ソフィア・コッポラのfilmographyだと、他の作品のほうが好きだけど、
ゴシップ雑誌を読むような気持ちで見ると楽しめると思います。

2013年12月14日土曜日

ゼロ・グラビティ



年末にぶち込まれた超話題作。
キャプテン・フィリップス同様、何回も劇場で予告編を見ましたが、
特定のシーンしか見ていなかったので、期待は高まりまくっていました。
当然IMAXで見たんですが、超圧倒的な映像と
「生きる」ことにフォーカスした物語で、最高でした!
最近、末井昭さんの「自殺」を読んで、
死ぬとか生きるとか、どういうことなのか?を
考えてたところだったので、その意味でもタイムリーでした。
お話としては超簡単で、
宇宙で船外作業中のところで事故に遭ってしまい、
生き延びれるかどうかのスペースサバイバルスリラー
映画始まってビックリしたのが、
宇宙から見た綺麗な地球の画で始まり、無音状態。
そこから徐々〜に音が聞こえてきて、
地球と宇宙飛行士の通信だと分かる。
この時点でとんでもねーの見てる!感がビンビン。
ゆったりとした作業風景を映しながら、
それぞれの人物背景をさりげなく紹介する。

登場人物は2人のみで、
ジョージ・クルーニーがベテラン飛行士、
サンドラ・ブロックが元医者で宇宙ビギナー。
この2人にロシアの衛生の破片が襲ってくる。
このシーンが予告編でしこたま流れていたところ。
何回も見ていたんですが、やはりIMAXで見るとハンパない訳!
最初はずっと引きで、壮大な宇宙を見ていたのに、
シームレスに超閉塞したヘルメット内にカメラがシフトしていく。
しかも、酸素量も10%台。
このときの絶望感は音とあいまって凄まじい…
本作は音も相当こだわって作っていて、
ハラハラする場面では音楽爆音やし、抜きの部分は完全に無音だったり。
目と耳が映画に完全に支配されちゃうから、
宇宙にいるような感覚を味わうことができるし、
見終わったあと、ふわふわした浮遊感を伴う。
この映画は90分なんだけど、体感時間は長い。
というのも、本作では事故が起こってから、
3,4時間の出来事を描いているのみで、
「地上の頃」みたいな回想シーンは一切無い。
時間が巻き戻る事も一切無い。
(一般的な映画では、もっと長い時間の話を圧縮して
2時間程度で描いていますよね)
上記のとおり、映像、音、時間のすべてが
緻密に設計されていることで宇宙感を感じることができました。

こんだけ映像美があれば、ストーリーは疎かになってもOK〜
と思っていたら、物語も凄まじくて。
宇宙に一人という超極限状態の中で、
サバイブしながら「生きる」とは何ぞや?
を突き詰めていくのは超オモシロい。圧巻なのはラスト。
海に不時着して、陸へ這い上がるんだけど、
海の中も含めて無重力状態だったから、なかなか立ち上がれない。
そこからヨボヨボ立ち上がるのは、
ウシやシカなどの動物が産まれたときに
立ち上がる姿を彷彿とさせる。(海は羊水)
前半のソユーズ内での胎児オマージュシーンとの対比で
ウオー!ってなって、最後タイトルどーん!Gravity!
という一連の流れはもう言葉が出なかった。。。
(それと同時に日本タイトルに「ゼロ」をつけた意味が全く分からん!
と怒りもわきましたが。)
つべこべ言わずに万難を排し、IMAXで見るべき!

2013年12月9日月曜日

コラテラル



ザ・クラッカーの話を誰かとしたときに
「コラテラル、オモシロいよー」と聞きつけて見ました。
これまでヒート、ザ・クラッカーを見たのですが、
間違いなく、その系譜にある作品でオモシロかったです。
一般人であるタクシードライバーの
ジェイミー・フォックスが
殺し屋のトム・クルーズを乗せたことで
その日の殺人稼業に巻き込まれる話。
Collateralは「巻き込まれる」という意味です。
はじめはなんとなーく始まるんですが、
回り始めた歯車に巻きこまれたら最後、
その殺し屋稼業の片腕を担ってしまう。
こないだ見た悪の教典に感覚的に近いなと思いました。
ジェイミー・フォックスは
最初情けなく巻き込まれていくんですが、
なんとか彼女を救おうとする。
ビルでのシーンは超ハラハラしたし、
96時間はこれをベースにしていたんかなーと思いました。
トム・クルーズの殺し屋も良いですよね。
アウトローのときの暴力性に
ボケ要素を完全に排除したような感じ。
あと僕がマイケル・マンの映画を見たくなる
最大の要素が夜の美しさ。
本作は一晩の物語なので、ずーっと夜。
だから余す事無く、艶やかで美しい夜を堪能できます。
彼の作品見たあと、街中に出ると
普段見ている風景でもどこか違って見える。
プロット追っかけて、
おもしろい、おもしろくないを語ることが多いですが、
こういう楽しみ方できる映画ともっと出会いたいなーと思います。

先生を流産させる会




タイトルを言うのも少し戸惑う本作。
怖いものみたさで見てみました。
思ったよりもひどい話ではなかったというか…
当然タイトルどおりのことは起こるんですけど、
それ以上でも以下でもない感じ。

妊娠した中学校の担任の先生を
女生徒4人組が流産させようとする話。
この流産させようとする方法が
地味でリアルなのが、イヤーな感じなんですよね(褒め言葉
extremeな暴力にしてくれれば、
フィクションとして受け止めやすいんだけど…
1人の子が先導してて、あとは右に倣えな奴ら。
この先導してる子が何とも言えない顔というか、
ハーフなんだと思うけど、感情が見えない。
人の痛みとか全く理解していないように見える。
そんな彼女が気持ち悪いという理由で流産させようとする。
で、先生はなるべく理性で押さえこもうとするんだけど、
どこか金八要素が…一方的に命は大事!
みたいな主張されても、それはそれで当然なんだけど、
理論的な部分が見たかったなー
僕の中では鈴木先生以降、以前ではっきりと
先生が主人公の学園ものの線引きをしてしまっていまして。。
ただの説教臭い正論なんて聞きたかねーよと。
だから、そこまで乗れなかったです。
でも、最後のシーンは命の重みドスンと感じました。
時間も短いので、興味あればどうぞ。

2013年12月8日日曜日

ウォールフラワー



甘酸成分を求めていたのと、タダ券があったので、
しっかりと見てきました。
その期待を裏切らない見事な甘酸映画でした!
原作が有名な小説らしいんですが、未読。
その小説をなぞるような構成の映画となっています。
主人公(チャーリー)は高校1年生の男子。中学校ではパッとしなかったけど、
高校では意気込んでいるけど、なかなかうまくいかない。
そこに現れた高3のあるグループと仲良くなり、
彼らとの友情、恋愛について、主人公が「トモダチ」という
架空の存在に手紙をあてる形でお話が語られます。
この映画の特筆すべき点は音楽ですね。
最近、ロックも聞くようになったのはこういった映画があるから。
アメリカ青春ムービー×ロックの組み合わせは大好物!
物語のキーとなる曲はこんな感じ。
The Smith "Asleep"


David Bowie "Heroes"


The Beatles "Something"(厳密には流れません)


そして、アメリカ青春ものの定番、
好きな子にミックステープを送るやーつ。
そしてヒロインがエマ・ワトソン。
これらの要素を伴い、この時点でいわゆる5億点!
前半で描かれるのは他愛のない高校生活。
チャーリーに友人ができて、エマ・ワトソンに恋するところがメイン。
友人がいることの素晴らしさが
この映画からはめちゃくちゃ伝わってくる。
最初は閉じていた主人公が、友人ができて、
彼らと共に時間を過ごすことで、
明らかに変化、成長する姿は見てて愛おしい。
象徴的なのはパーティー中に隅で立っていた彼が
高3のグループにジョインするのとか、
ロッキーホラーショー の舞台に立つ姿とか。
友人の存在が彼の学生生活を充実させていく。
後半は前半でも少しでていた彼のトラウマの部分が
何であるかという話にフォーカスしていく。
この辺がただの青春恋愛ものとは異なるし、
思っていた以上に事実が重かった…
そして、前半はうまくいっていた人間関係もドンドン破綻していく。
アメフト部とゲイの関係や、
チャーリーが好きでもない子と付き合ってしまい、別れちゃうとか。
それに伴いトラウマに基づく幻覚は加速していく。
高3の友人たちは大学生活へと旅立っていく。
その前夜にエマワトソンとイイ感じにあるんだけど、
それが引き金となり、彼の抱えていたトラウマの正体に
自分で気付いてしまうという残酷さ。
そっから無事に立ち直り、迎えるラスト。
これがねーもうねーマジで最高なんですよねー
是非見て確かめてください!

キャプテン・フィリップス



何回予告編見たか分からないくらい見て、
全然期待してなかったけど、周りの評価が良かったので見ました。
予告編のなにが嫌だったかといえば、
「唯一の救いは家族への手紙だったぁ〜」のくだりが
とてもイライラしたからです。
でも実際見てみると、家族云々よりも
相当solidなハイジャックもので、かなり好きでした。
監督はポール・グリーングラスという人。
ユナイテッド93は見ましたが、それ以来。
あれも実話ベースですが、今回も実話ベース。
トム・ハンクス演じる船長の搭乗する貨物船がソマリア沖で
海賊に襲撃を受けて、ハイジャックされる話。
それだけと言ってしまえば、それだけなんですが、
もう超ハラハラするんですねーこれが!
トムが自宅から出発するシーンから始まるんですが、
そこで彼は奥さんと激化する競争社会で、
息子が生きていけるかどうか心配する。
そのあと海賊たちのメンバー選抜がされるシーンが描かれて、
本質的な部分ではどこの世界も変わらないことが分かる。
つまり、弱い者は淘汰されてしまう世界。
これは物語全体のテーマでもあります。

1回目の海賊からの襲撃はなんとか乗り切ったものの、
2回目で船に乗り込まれちゃう。ここが最初の見せ場。
アホみたいにデカい貨物船 vs ボロボロのモータボート
「まさか負ける訳ないよ」という油断に対する、
海賊たちの異常なまでのガッツ。
なにも恐れない気持ちのパワーが伝わってきます。
舵の切り替え、速度アップ vs ハシゴかかる/かからない…
かかったー!的な盛り上げ方はホントにオモシロい。
船を乗っ取られたあとも、船のギミックを生かした
一進一退の攻防、駆け引き。全く飽きない。
結局、貨物船は乗っ取れず、トム・ハンクスが人質にとられて、
救命ボートでソマリアを目指すことになる。
ここからは密室サスペンス要素もありーの、
ネゴシエートサスペンスとして、オモシロくなってくる。
特にここから海賊たちの背景や内面が見えてきます。
当然、海賊という行為自体は許されないことだけど、
彼らが生きていくためには必要で…という
こちらの一方的な論理で片付かないように思えてくる。
完全に「悪」として描ききることもできたと思いますが、
このバランスは素晴らしいなーと思いました。
そして、トム・ハンクスを救出するため、アメリカ海軍も登場。
ここは漢なら、アガらざるを得ないシーンの連続。
海賊とのネゴは勿論のこと、救出作戦のひとつひとつが超オモシロい。
アメリカ海軍があまりに圧倒的であることを
頭では分かっているけど、引き返せない海賊たちの意地。
このぶつかり合いがひたすらスクリーンで繰り返されます。
圧巻なのはラスト。トム・ハンクスの慟哭シーンは凄まじい!
直接語る訳ではなく、助かった安堵の気持ちに加えて、
まだ若い子達が無惨にも殺された虚しさ。
様々な感情が入り乱れたこの叫びはホントに圧巻でした。
あんだけ家族って宣伝で言ってたから、
紋切り型で終わるのかと思いきや…
安易な正義主義ではない終わり方でした。
とてもおもしろかったので、ソマリアのこと勉強しようと思います。

2013年12月4日水曜日

四十九日のレシピ



公開当初から気になるなーとは思いつつも、後回しにしていました。
監督が「ふがいない〜」のタナダユキと知り、これは!
と思い、急いで見たという感じです。
その結果、特大ホームラン!少し乗れない部分もあったけど、
物語のテーマ性にヤラレてしまった。。。
そのテーマはずばり「母」です。「母性」といってもいいかもしれない。
さらに言えば、子どもを産まなかった女性の人生、生き方の話。
この年齢になると、必然的に結婚の話になるし、
僕の周りですでに結婚している人も多く居ます。
昔よりも身近な問題として迫ってきている訳ですが、
女性は子どもを産むということを念頭に置くと、
身体的な限界を考慮しなければならない現実がありますよね。
あと大っぴらには言われてないけれど、
子どもを産まない(産めない)とか結婚していない人を
変だと思う風潮さえも存在する。
この辺りについて考えさせられる映画でした。

永作博美が主人公で、彼女は結婚してるんだけど、
子どもができなくて、懸命に努力をしているのに。
夫の原田泰造が不倫相手を妊娠させてしまう。
それをきっかけに実家に戻ることにした訳ですが、
すでに彼女の母親は亡くなってしまっている。
この母親は継母で、永作博美と同様子どものいない人生を生きた女性。
彼女は半分遺書のような形で、
暮らしの知恵手帖みたいなのを残していて、
そこには「四十九日は大宴会」と書いていた訳です。
この彼女のメモに従って、父の石橋蓮司、永作博美、
母が働いていた更生施設で更正した二階堂ふみ、
母の働いていた工場の元同僚で日系ブラジル人の岡田将生と
四十九日に向けた準備をしていく。
その四十九日に至るまでに、父と母の出会いや、
博美と泰造と不倫相手の吐きそうな修羅場ありーの。
この辺の内容、そのトーンは全く予告で見れなかった部分ですが、
最高に好きでしたね〜
「ふがいない〜」にも通じる世界に存在する現実を突きつける。
前半の博美は明らかに子どもができなかったこと、
それがきっかけで半ば離婚してしまったことを辛く思っている。
でも、これまで向き合ってこなかった継母の人生や人柄を
後追いながらも知ることで、
自分の人生を今後どういう風に生きていくのかを
見つめ直していくのはとても良かったです。
劇中でセリフでも言われていますが、
子どものいない母親のメモリーというのは希薄なものになりがち。
それを分かりやすくする演出として、
四十九日の出し物で、母の年表が出てくる。
最初はなかなか埋まらない。
子どもではなかったけど、母が携わってきた人達で
その年表が埋められる瞬間に…号泣メーン!
当然、血のつながった子どもとの思い出というのは
かけがいのない思い出であることは間違いない。
でも、その子どもがいないからって人生がダメ!
って言われる筋合いはねぇよ!という強烈なメッセージは
とても共感しました。
淡路恵子がその子ども絶対主義のイヤ〜なババアを演じていて
素晴らしかったなぁ。(褒め言葉)
乗れ無かった部分というのが岡田将生演じる日系ブラジル人ねー
原作に出てきたキャラなのかもしれないけど、浮いてしまってる。
(似たポジションの二階堂ふみは明るさと同時に、
そこに影が見えるから、気にならなかった。)
思い切って省いてもよかったかなと思います。
最後の終わり方も超好きで、永作博美の顔だけの演技で
完全にkillされてしまいました、、、
自分主体で生きるのも楽しいですが、誰かと関わりながら、
ときに自分が他人のロイター板となり、
その人のために生きる人生は尊いし、愛しい。

2013年12月3日火曜日

サプライズ



予告編見て、ワクワクしたので見に行きました。

映画の日ということもあり満席。
そして、新しいタイプのシチュエーションサスペンスとして楽しめました。
暴力描写もばっちりだし、テンポよく話は進むし、
展開も素晴らしくて、見てるあいだ興奮しっぱなしでした。
ある夫婦の結婚35周年を記念したパーティーが開催されることになり、
郊外の別荘に息子・娘が集合。
そのパーティーが謎の覆面集団に襲撃されて…というお話。
冒頭からアクセル全開で隣人ぶっ殺すシーンから始まるんですが、ここで、この映画のテーマソングがガンガン鳴り響く。



この曲が鳴り響く中でぶっ殺して、タイトルどーん!アガル〜みたいな。
今回の映画で大きな肝となるのはアニマルマスクですよねー
ポスターにも使われていますが、この何とも言えない不気味さは
動機の見えない殺人を怖いものに仕立て上げる一方で、
ときおり超マヌケに見えるというオモシロさもある。
パーティー前夜から家族は集まってくる訳ですが、
ここで色々と伏線もありーの、家族の人間関係のイビツさも分かる。
そして、いざパーティーが始まり、窓の外を注目すると…
ドーン!で殺戮ショーのスタート。
阿鼻叫喚の地獄絵図の中、1人だけやけに事態に適応しているやつがいる。
それが1人の息子の彼女。
この事件が起こるまではかわいらしい感じやったのに、
やたらと手際が良すぎる!(この理由は後に明らかになるのですが…)
物語は基本的に彼女目線で進行し、
覆面集団と彼女のバトルロワイアルが超オモシロい!
ハラハラもするし、ときには暴力があまりにExtreme過ぎて
もはやギャグになって、笑えちゃう。
細かい前フリもベタなんだけど、「しむら、うしろー!」と
思わず言いたくなる作りでオモシロかったですw
最後ももしかして…っていう展開でしたが、最高やったな〜
これ以上語るとオモシロさが半減するので、
あとは自分で見て、このジェットコースターを体験してください!

2013年12月2日月曜日

悪の法則



ハビエル・バルデム、ブラピ、キャメロン・ディアス、
ペネロペ・クルス、マイケル・ファスベンダーに
巨匠リドリー・スコットをかけ合わせるという、
エゲつないキャスティングによるクライムドラマ。
(脚本はノーカントリーの原作者)
正直このキャストなら、もっと見せ場作れたろうに。
とは思いますが、好きなトーンではありました!
原題はThe Counselorで、弁護士の意味。
ファスベンダーが弁護士を演じています。
んで、バルデムがヤクで儲けてる成金野郎、
ブローカーのブラピを通じて、
ヤクの商売に手を染めてしまって…という話。

ペネロペはファスベンダーの奥さんなんですが、
冒頭から濃厚な2人の絡みから始まった段階で、
これはヤンゴトなき映画やなーと思いましたw
そして、一番ヤンゴトないのがキャメロン・ディアス。
彼女はバルデムの彼女を演じていますが、一筋縄ではいかない女。
寓話的な瞬間もあるし、むちゃくちゃ肉感的なときもあるし。
この肉感的というのが最も端的なのが、車とのSEXですよね。
これは映画館で見るべき、新しい概念。
キャメロン・ディアスも狂ってるけど、
この話をバルデムから聞いたファスベンダーが
「彼女はそれでイッたのか?」と聞くところも狂気。
前半は物語の背景説明で、後半になって物語が一気に加速する。
そのきっかけとなるのが運び屋が殺されるシーンなんですが、
脚本がノーカントリーの原作者ということもあり、
殺すための武器がオモシロい。今回は首チョンパの方法ね。
ピアノ線張るシーンは、あの粛々と準備するのにシビレタな〜
もう1個の武器は最後にでてきますが、
これも全く現実味ない案配なのが良かった。
あと運び屋がやり取りする「モノ」も
これまでのギャング映画で見たことなくて、
実際に行われているかどうかはさておき、
リアリティを助長させる演出だなぁと感心しました。
後半は救いの無い一方的な追い込みが始まる訳ですが、
ファスベンダーが胴元と話すシーンが良かった。
ワンワン泣いてるけど、お前の悲しみでは何も買えないし、変わらない。
お前が選択した未来が今ここの現実なんだから受け入れろや。
っていうね〜人生なんてコレの連続だから、
楽しかったり、辛かったりする訳ですが。
少しの欲でさえ、リスクを伴っていることがよく分かる。
その欲とリスクの関係性を一番理解しているのが、
この映画ではキャメロン・ディアスだと思います。
故にこの世は弱肉強食と割り切っているし、
それがところせましと暗喩されていますよねー
チーター好きとかラストのセリフとか。
このメンツで、この感じが良かったのかどうかはさておき、
見て損することはない作品でした。

追伸:
宇多丸師匠の本作の批評はめちゃくちゃオモシロかったし、
この映画の理解に非常に有用ですので、
見た方は是非聞いてみてください ⇒リンク