2018年9月24日月曜日

2018年9月 第3週

9月17日
3連休最終日。
夜まで予定がないからダラダラ過ごしていた。
日比谷野外音楽堂でOgre You Assholeのライブを見た。
以前に会社の先輩から教えてもらって、
ライブ盤が好きで結構聞いていたので
初めてのライブはとても楽しみだった。
今回のライブは日比谷に4基のスピーカーを導入し、
特別な体制で挑んでいることを
インタビューで読んでさらに楽しみになっていた。
アナログシンセ?をそれぞれのメンバーが鳴らし、
その音が四方に配置されたスピーカーから
ぐるりと鳴り響いてからライブがスタート。
単純に音がでかくて、その時点でかなりぶち上がったのだけど、
途中から信じられない量の雨が降り出した。
雨ギリギリ降らないと思って雨具を全く用意してなかったので、
人生で一番ぐらいずぶ濡れになった。
「それはいくらなんでも、それはいくらなんでもご容赦ください」
と神様に言いたくなるレベルのゲリラ豪雨。
途中で売店でレインコートを買って何とか凌いだ。
野音で雨が降ることで伝説感ビンビンの空気が醸成され、
自分自身も雨でずぶ濡れだから何だか解放されて、
とても楽しいライブ体験だった。
Ogre〜はとにかくブレイクの部分が大好きで、
クールなグルーブとエモーションの両方を携えている。
ライブアルバム中心に聴いてたから、
作品自体をもっと聞いてまたライブ行きたい。
完全に体が冷えまくりで電車の冷房で死にかけて、
最寄駅からもう一度雨に降られて帰宅。瀕死。
あたたか〜いうどんを食べて、お風呂で温まって、
「insecure」2話分見て寝た。

9月18日
週初め。No name「Room25」聞きながら出勤。



仕事に対する憂鬱な気持ちをすべて吹き飛ばす、
極上の生音ミーツラップな仕上がりで最高。
脈々と続くシカゴの優れたタレントの多さには
ここ10年くらいずっと驚かされること山の如し。
(本作でもSabaが良い味出している)
とにかく声質と楽曲のマッチングが素晴らしくて、
聞いているだけで穏やかで優しい気持ちになれる。
頑張ろう1週間と思って出社したら、
明日までに資料用意しといて的なオーダーを受けて、
その資料は週明けのミーティングで発表するのだけど、
なんで明日?と思ったのは社会不適合者なのだろうか。
いきなり穏やかで優しい気持ちを失った。
どうしても急で必要な必然性があれば別だけど、
なんでそんなに急ぐのか謎すぎて露骨に態度に出てしまった。
一度財布を落としてしまったタイミングで
銀行引落になっていたインターネットの料金の支払いを
クレカに変更した結果、月内で2回請求が発生。
これは重複引落に違いない!と思って、
電話は面倒だからソフトバンク光に
初めてチャットで問い合わせてみた。
チャットでの問い合わせ、電話よりはるかに便利だった。
ただ、どういう口調で文字打てばいいのか謎で、
仕事みたいな口調もアレだし、かといってタメ口もアレだし。
結局そのあいだを取ってフランクな丁寧語で問い合わせた結果、
それはヤフー側の問題だからヤフーに聞いてと言われて
たらい回しにされ、今度はヤフーに問い合わせようとするものの、
問い合わせ窓口が死ぬほど分かりにくくて、
一体全体どういうサービス設計でこうなっているんだ、
と憤りを感じながらも最終的にチャットできるところを見つけて、
ここでもチャットで問い合わせ。
銀行口座とクレカでは請求タイミングが違うことが確認できて、
二重請求ではなかった。杞憂。
帰宅して油淋鶏を作って食べて勉強したり日記を書いたり。
「insecure」はとにかく音楽がよかったのだけど、
その中でもMars Today「 Bits & Pieces」が
アーバンアダルトミュージックで超絶最高最高。



韓国のoffonoffとかなり近い質感で、
自分の音楽のスイートスポットを
狙い撃ちされているような感覚で全曲外しなし。
offonoffといえばメンバーのColdeの
最近リリースされたソロアルバム「Wavy」もかなり好き。



今年のテーマはメロウに決まりだなっていうくらい、
メロウな超良作が矢継ぎ早にリリースされていて、
音楽に対して食傷気味になることがほとんどない。日々充実。
「incecure」のシーズン1を見終えて、
このままシーズン2見れないの辛い気持ちを抱えて就寝。

9月19日
「J・ディラと《ドーナツ》のビート革命」を行きの電車で読了。
ここ数年で読んだ音楽本の中で群を抜いてオモシロかった。
J Dillaのことは亡くなった当時、
ちょうどヒップホップが好きになったタイミングで、
僕がオーバーグラウンドよりも
アンダーグラウンドでドープなヒップホップが好きになった
きっかけのアーティストなので思い入れは強い。
ただここ数年のアウトテイク集のリリース乱発に、
「果たして彼は納得するのだろうか?」という
勝手になんとも言えない気持ちを抱えていた。
しかし本作を読むと「Donuts」だけではなく
彼のキャリア全体も捉えており、
僕のもやもやした気持ちは霧消し、
ただただJ Dillaへの心の底からのリスペクトで満たされた。
「Donuts」がどこか普通のインストアルバムと違うな、
と何となく持っていた感覚が言語化されたことにより、
同じアルバムでも読後に聞くと全く違う響き方をする。
こんな体験はなかなかできない。
音楽を分析、批評することの豊かさを
存分に味わえるところが好きで
本作を読んだ誰もが感嘆するであろう
死の受容モデルを通じた「Donuts」の分析が白眉。
彼は亡くなってしまっていて確認できないゆえに
ミステリアス性が増していることも功を奏していると思う。
というのも筆者自身も本の中で言及しているけど、
作者の意見が圧倒的に正しいという理解が強いから。
たとえば、ある見立てを用意した場合に
それを当てられた本人が「違う」といったときに、
たちまち社会から棄却されてしまう。
でも作品は大衆と共有されることで
価値、捉え方が決まっていくところもあるはずで、
ゼロサムになっている風景をSNS中心に
よく見かけてその度に寂しい気持ちになる。
見立てがオモシロいということも大いにあることを
身をもって体現している1冊。
ヒップホップのビートメイクしている人、
興味がある人はとにかく全員必読の超名著。
仕事終わりに英会話。
今日のテーマが競合会社、会社の業績だったので
全体的に空回ってしまった。
日本語→英語とやっているあいだは
会話にどうしてもギャップが産まれてしまう。
あと何となくの英語を話していて、
こちらの真意は伝わっているのだけど、
それは講師の人が汲み取ってくれてるからなのか、
自分が間違っているのか、そこを考えてしまって、
集中できなかったのも良くなかった。
意思疎通できればいいんだからと投げやりにならずに
もっと自分自身が納得できるレベルで会話したい。
駅前の中華料理屋でネギそばを食べて帰宅。
プライムビデオで「バリー」を見始める。



主演のビル・ヘイダーが監督、脚本を一部務めていて、
エミー賞で男優賞を受賞した作品。
ビル・ヘイダーはジャド・アパトー系の
コメディによく脇役で出ていて、
いつもオモシロいから好きな俳優の1人だ。
まだ1話見ただけど帰還兵が鬱に悩み、
殺し屋稼業を始めるものの演劇と出会って…
という話なのでこの先も楽しみなところ。

9月20日
kamui「Cramfree.90」を聞きながら出社。



Soredake」のMVが出たときに
死ぬほどかっこいいなと思ったけど、
そのときはFeatのQN、Jin Doggに気を取られていた。
でアルバムを聞いたら血が滲むようなラップというべきか、
久々に言霊強めの新しいラッパーを聞いて滾った。
なかでも「Aida」という曲は
新潮45に寄稿した腐れライターどもに、
煎じてゲロ吐くまで飲ませたい。
ヘイトばかりが目について気分悪くなること多いけど、
真っ当なことをこうした若いヒップホップアーティストが曲にして、
なおかつそれがかっこいいのだから「未来は暗くない」
と自分に言い聞かせなきゃいけないくらいに
安倍晋三の総裁選勝利はしんどいニュースだった。
石破茂はかなりタカ派で昔は共感できることなんて
1つもなかったけど、今の政治はタカとかハトといった話ではなく、
もっと低レベルな次元で政治が行なわれている。
だから石破茂の言っていることが極めてまともに思える思えてしまう。
(総裁選で吠えるのじゃなくてもっと自浄してくれよと思うけど)
安倍政権で金回り良くなったから、
その支持は曲げないという大人に遭遇するたびに
金よりも大事なことないんかいと
おじさんに向かって言いたくなる。
この政権のやり方/論法で、そのまま会社で仕事したら、
すぐにダメ社員のレッテル貼られるはずなのに。
日々ストラグルフォープライド。

9月21日
急に寒くなってジャケット着て出勤。
今日は会社でTOEICを受けた。
数年ぶりの受験で果たしてスコアはどうなのだろうか。
TOEICで英語力は計れないと言われて久しいけど、
会社の中では未だに根付いているし、
定点観測としては意味があると思っている。
最近英会話に通っていることもあり、
リスニングは大意を取ることができて結構できた気がするけど、
リーディングはブランクを感じる出来だった気がする。
前回のスコア上回っていてほしい。切実に。
くるりのインタビューがとてもオモシロかった。
ヒップホップのラフでラウドなものが好きなのだけど、
音楽を理論として突き詰めていることが
インタビューからビシバシ伝わってくるのが興味深かった。

9月22日
くるり聴きながら家事と大阪出張の準備。
インタビュー読んでから聞いたから
何気ない音でも引き込まれた。
新幹線で移動中はNETFLIXで
「コネチカットにさよならを」鑑賞。



ティーンエイジャー、オールドマン、
それぞれのクライシスが描かれていてオモシロかった。
冒頭のタオル売場のシーンが象徴的で、
色とりどりのタオルを用意されても選べない。
物質的に豊かな社会における空虚さの表現として秀逸。
親と子の距離感の映画でもあって、
近づき過ぎても突き放し過ぎても上手くいかない。
そして嘘が介在する関係は必ず破綻することも分かる。
仕事行きたくね〜と思うこと多いけど
辞めたら辞めたで何もすることがない、
仕事が良い意味でも悪い意味でも人生を推進するのだなぁと。
実家への道中でこないだの台風の威力が見て取れた。
あり得ない曲がり方をしているフェンスや
大量の瓦礫が家の前に置かれていたり。
実家自体は大丈夫だったけど、ベランダから見える家は
屋根が無くなったらしくブルーシートを被せていた。
引っ越してから映画行くのめんどいなっているけど
大阪は梅田に多くの劇場があるからまとめて見るの便利で
帰ってくるとまず映画となっている。
でこの日はまずテアトル梅田で「きみの鳥はうたえる」鑑賞。



佐藤泰志原作の映画で、これまで映画化された作品も
どれも好きだったけど、この作品も最高に素晴らしかった。
函館の街はいつでもフォトジェニックで、
顔のクローズアップを多用しセリフをそぎ落とし、
俳優の表情で語っていくスタイルが雄弁だった。
余白が多く残されているから、
見終わった後の余韻が凄くて同じ梅田の街なのに
異様に艶やかに見えるという最高の映画体験だった。
主演3人の演技がすべてで、
特に柄本佑は今まで見た彼の中で一番好きだった。
捉えどころのなさは三者三様なのだけど、
彼の暴力性が一瞬発揮されるあのシーンは一生忘れない。
3人で遊んでいるシーンは脚本ないような、
極めてドキュメントタッチな仕上がりで
あの空気感はフィクションの映画では見れない類の何か。
それが個人的にマックスで高まったのがクラブのシーン。
クラブで爆音で好きな音楽を聞くことの
プリミティブな楽しさが溢れていた。
このシーンで登場するのはSIMI LABからOMSBとHi'Spec。
OMSBのライブは唐突だったけど、
「Think good」なんだからぐうの音も出ない。
Hi'Specは「Amigos」かけてる場面でアガッたし、
映画全体の音楽もやっていてむちゃくちゃ良かった。
なんというかすべてが刹那的でRAWで
見るタイミングによっては、
もっと持っていかれるような気がした。
恒例の旧ヤム鉄道でカレーの儀式を挟んで
大阪ステーションシティシネマで
「SUNNY 強い気持ち・強い愛」鑑賞。



韓国映画のリメイクであることを
宣伝に盛り込まないことへの不快感と
そもそも韓国版がかなり好きな作品だったので
その思い出が台無しになることを恐れて見ていなかった。
で結局見て可もなく不可もなくという映画だった。
当然90s J-POP連べ打ちにはひれ伏すしかないのは事実。
オリジナルにあったヘッドホン演出で流れる「優しい気持ち」、
「ラ・ラ・ランド」オマージュのワンカットで見せるダンスでかかる
「la la la love song」など。
カルチャーへの配慮はさすがの大根監督でどこまでも行き届いている。
ただ関西への偏見に基づいたギャグ、話の展開が
どうしても受け付けられないし、
大人側のストーリーのノッペリ感で映画が停滞してしまうように感じた。
(概要をすでに知ってしまっているからなのかもだけど)
オザケンと安室ちゃんの同じ曲が何回もかかるところも食傷気味…
久々にオリジナルの方を見てみようと思えたから、
そういうきっかけとしては良かったかも。
そのまま梅田NOONのBackroom のパーティーへ遊びに行った。
大阪のヒップホップを久々に体感すると
東京では感じられないエネルギーを
全身に浴びているよう気持ちになって楽しかった。
昔からライブ見ている人たちが
今もkeep onしている姿がかっこいい。
この日リリースライブだった
Backroom boys= CLC+MADSらしく
ステージ上にぞろぞろと人がいる、
いわゆるヒップホップなステージングが最高だったし、
皆が滾ってるのがビシバシ伝わってきた。
直前に「君の鳥は歌える」を見ていたから、
クラブで音楽聞くこと自体がとても楽しく思えた。
ゲストで来てたGQのかけたファンクチューン、
シャザムしたら2017年リリースで驚いたし、
友人のかけた朝方のマライアがとても響いて、
阪急電車に揺られながら名盤「MIMI」を聞きながら帰った。



9月23日
友人とランチと思って待ち合わせ場所まで行ったら
日にちを勘違いしていた。
美味しいうどんを食べてドトールで日記を書いたのち、
シアターセブンで公民館の上映会かよ、
な劇場で驚きながらも「ゲッベルスと私」鑑賞。



ナチスの宣伝相を務めたゲッベルスの秘書をしていた
103歳のおばあちゃんへのインタビュー映画。
ナチス側、アメリカ側の当時の
プロバガンダ映像をあいだに挟みつつも
基本的にはおばあちゃんの1人語り。
まずおばあちゃんの顔のシワがすごい。
まるで木の彫刻物のようなんだけど
103歳という年齢にも関わらず矍鑠としている。
全編モノクロでひたすらそのおばあちゃんの顔が出続けるから、
とても印象に残るようになっている。
ただ私は仕事をしていただけ、
虐殺のことは知らなかった、
ドイツ国民全員に責任があったなど、
どこか他人行儀な発言が多く見ているときに
違和感を感じる部分も多かった。
ただ彼女の語り口に既視感があるのは
ろくに調べもしないで
「知らない」「知らなかった」の一点張りで
様々な疑惑に対して乗り切ろうとする
今の政権がダブって見えたからかもしれない。
ただこの論法で何とかなっているのは
国民が選択しているということもあって、
その国民の1人としてアンビバレントな気持ちになる
終盤にかけてホロコーストのときの
VTRが登場するのだけど
その内容はかなりショッキングだった。
本当に家畜の死体処分みたいな扱いをしていたし、
終戦後、強制収容所にドイツ国民を連れて行き、
いかに残虐なことが行われたか見させて、
さらにユダヤ人の死体の埋葬をドイツ国民がしていた。
あまりにも反面教師として強烈過ぎる…
ナチス政権の当人ではなくて、
そこに仕事として仕えた人の視点というのは
見たことであるようでなかったので勉強になった。
見終わって最寄りのミスドで日記を書いているのだけど
前に座っている外国人が僕が大学院受験の時に
ミスドに入り浸っていたときによく遭遇した人な気がする。
そして一度そう感じると最早そうとしか思えない。
BROCKHAMPTONを1日中聞いていた。



メンバーが多く音楽性がとても豊かなので
いつまでも聞いてられる。「THUG LIFE」がめっちゃ好き。
その後、大阪ステーションシティシネマで
「愛しのアイリーン」鑑賞。



近年多作かつどれもオモシロい吉田恵輔監督作品。
園子温監督ばりのエロへの振り切れ方が
相当思い切っていて楽しかった。
性への欲望と生死の対比はよくあるけれど、
あんなにダイレクトで泥臭くて美しい、
セックスシーンは見たことがない。
閉塞した文字通りの村社会に
フィリピーナが嫁としてやってくることで
人間関係の均衡どんどんが崩壊していくのだけど、
主人公の母親役、木野花の怪演が凄まじかった。
いわゆるヘイトスピーチをフィリピーナに対して
浴びせていくし、お節介婆さんとしての立場も
とてもイライラとさせられる。
しかし終盤そんな彼女の子どもへの思いを見せられると
「みんな辛いよね…」という気持ちになった。
めちゃくちゃ純度の高い親と子の関係、
それは血の繋がりを超えた何かがスクリーンに滲み出ていて
まさかこんな展開になるとも思っていなかったから
とても複雑な気持ちになった。
全体としてはコメディトーンだけど、
高齢化社会、移民問題など日本でこれから顕在化する問題だから、
いつか別の軸で再評価されるときがくるかも。
帰りに家の近所で美味しいラーメンを食べて帰宅。

2018年9月17日月曜日

2018年9月 第2週

9月10日
Masego「Lady Lady」を聞きながら出勤。



Trap House Jazzを標榜するラッパーの
新しいアルバムで最近のメロウトレンドに合う佳作。
FKJをFeatで迎えた曲は当然のごとくかっこいい。
トラップ系のラッパーで歌フロウなの多いけど、
こないだのMac Millerのアルバムや
今回のMasagoみたいに曲としてのメロウさもあって、
さらにそこへ歌とラップでアプローチするような
アーティストが増えてほしい。いい音楽は何よりの良薬。
大坂なおみが全米オープンで優勝したことで
昨日からインタビューが多く放送されているのだけど、
テニスと関係のない、たわいないことを
つたない日本語で喋らせて、かわいい〜と
皆でいじるのがあまりにも幼稚で何なんだ。
色々見ていたらアメリカではセクシズムの観点で、
問題提起がなされていて同じニュースでも捉え方が異なるし、
何が起こったかのかは能動的にならないと分からないのだなと思った。
夜、タコライスを作って食べて友人の結婚式用に曲をエディット。
ableton liveにノイズが乗るのはメモリ不足が原因なのか?
何とか形になって友人にも納得してもらえて良かった。

9月11日
急に気温が下がって少し寒いくらい。
最寄り駅から会社に行くまでのあいだに
川があって、そこはとても汚いのだけど、
tofubeats「River」を聞きながら歩いて渡ると、
「寝ても覚めても」の余韻がふっと蘇る。



かなり自分から寄せているのは百も承知なんだけど、
見終わったあとにこれだけ考える映画も
最近見ていなかったので本当に良い映画なのだなと思う。
グッドなシットは後効きなのさ。
origamiに口座登録するとローソンで
1ヶ月間コーヒー無料でもらえるキャンペーンやってて
早速もらいに行った。毎日コーヒー無料。最&高。
午後にはビル全体の避難訓練があった。
開始時刻になりビル側からのアナウンスがあり、
始まったーと思ってたら、
そこから15分くらい想定火災についての
アナウンスが延々と続いて訓練にしてはマジすぎる。
避難訓練に対するビル側の助走が長すぎる。
ヘルメット被って階段で下まで降りて点呼。
実際の地震のときって本当にこんな風に避難するのだろうか。
もっと我を失ってパニックになるんじゃないんだろうか。
いや、そのパニックを避けるための避難訓練なのか。
などと逡巡してたらいつの間にか終わっていた。
Kilo Kish「Mothe EP」を聞きながら帰宅。


9月12日
Common「Like Water For Chocolate」を聞きながら出勤。



何となく久々に聞いたのだけど、いいアルバム。
Soulquarians、特にDillaのサウンドが刺さるんだけど、
The 6th senseがかかった瞬間にプリモ!
とぶち上がれる瞬間が何よりもヒップホップなのかもしれない。
聞いて秒でわかるプリモサウンド。
それはともかく早くDillaの本読みたい。
今日も昼休みにローソンへコーヒーもらいに行く。
会社近くのローソンはレジを並ぶ列が全部分かれていて、
結果入口から一番近いレジでいつももらうことになり、
そのレジにはいつも同じ人が立っている。
そして同じレジの人に間違いなく認識されていて、
無料のコーヒーだけ貰いにくる
貧しい天パメガネと思われているに違いない。
夜、英会話。初めての先生でボスニアヘルツェゴビナ出身。
これまでのレッスンの振り返りで
様々なボキャブラリー、文法を使いこなして会話を進める。
後半、as, as構文を使ったセンテンスの内容でつまずく。
「同じ」ということを表現するとき、
sameを使う癖がついていて最初適応できなかった。
これもまた中学生で習うレベルの文法なのに
会話になるとうまくできない。辛い。
そもそもの思考回路自体を改めないとダメなのかも。
聞き取りはかなりできるようになった気がするから、
今月のTOEICで伸びていたらいいな。

9月13日
朝から大阪のHybrid Entertainmentのコンピを聞く。



かっこいい楽曲が大量に収録されていて朝からぶち上がり!
Jin Doggを数ヶ月前にちゃんと聞いたくらいで、
知らない大阪でイケてるアーティストがいるのが
フロム大阪としては誇らしい。
一番ぶち上がったのはDJ Bullset名義の「Snow」という曲。
MADSからPepcee、誤が参加していて、
ブームバップ系の彼らが余裕で乗りこなしまくりなのが新鮮だった。
Pepceeの「急がないけど立ち漕ぎ」ってラインが好き。
トラックはGradice Nice!
Febbとのジョイントアルバムと
同様のノリのビートで引き出し多くてかっこいいのが凄い。
全部で2時間弱あるから少しずつ楽しみたいし、
来週のBACKROOM BOYSのイベントも楽しみ。
昼から外出。ローカルな国の事情を色々と聞いた。
いつもの唐揚げ屋で唐揚げ購入して、
家で味噌汁、サラダとともにいただいた。美味しい。
「マザー」をプライムビデオで鑑賞。



ダーレン・アロノフスキー最新作にも関わらず、
ビデオスルーとなった問題作。
概念の塊で破壊と再生を繰り返す愛の物語だった。
その破壊が尋常ならざるレベルで見ていて
「うわぁ…」と何度も思った。
手持ちでフォローアップするような撮り方をしているので、
舞台となる家はとても大きいのだけど、
画面は閉塞感に溢れていて残忍な破壊が迫ってくる。
自分がコントロールできない他人の行動って
こんなに怖いのかと思ったし、
それは今のSNSを反映していると思うのだけど、
人の家に土足でやってきて物を奪っていく、
それをシェアと呼んでいた。乱暴の地獄。
見終わったあとあまりにも概念の背景が
何か知りたくて調べてみたところキリスト教らしい。
神話や宗教の概念を映像で表現することって
映画でよくあると思うのだけど、
そのたびにあらかじめ知ってたら、
もっと楽しめたのかもしれないなーと思う。
かといって今から神話、宗教について
勉強する気なんてさらさら起こらない。
となるとやっぱり中学、高校で真剣に世界史を
勉強してたら役立ったのか。勉強大事。
録画していたフリースタイル・ダンジョンを見たら、
CIMAが登場していて全部オモシロい試合だった。
特に呂布カルマ戦の以下のラインは爆笑してしまった。
大阪のヒップホップを体感した一日だった。

クールコア?笑かすな、クールポコのほうがおもろいわ

9月14日
仕事で厚労省へ。真っ暗でとても暑い。
国のために尽力しているのに、
この労働環境しんどくないのかな。
そのまま帰りにセミナーへ行って、
色々あった人と直接話して
社交辞令かもしれないけど手打ちでになって良かった。
最近大手町に行くことが多いのだけど、
丸善本店へ必ず寄って必ず何かしら本を買ってしまう。
特にこの日は読んでいる本を忘れてしまったので、
帰りの電車で読むための本を物色。
5冊くらい買いそうになったけど、
前からずっと気になっていたDillaの本と
こないだ読んだ是枝監督の対談集の第3弾。
んで東京交通会館下のラーメン屋で
美味しいラーメンいただいて
ドトールでDillaの本読みまくり。
時間になったのでTOHOシネマズ日比谷で
「カメラを止めるな」をやっと鑑賞。



元スカラ座の超巨大スクリーンで
著名な俳優も出ていない低予算映画が
作品の持つ力だけでここまで
駆け上がったことが超かっこいいい。
複層のメタ構造がオモシロかった。
映画の映画による映画のための映画だ。
これは繰り返し見たくなるやーつで、
ネタバレ厳禁系なのであまり書かないけど、
和牛の漫才が好きな人は間違いなく刺さると思う。
(これもネタバレなのかな。。)

9月15日
早起きして「モネ、それからの百年」を
横浜美術館まで見に行った。
モネの作品とそれに影響を受けた作家の展示という構成で、
結果モネよりも影響を受けた作家たちの作品が好きだった。
サンプリング的な手法の人もいれば、
あくまで描写の考え方に影響を受けたという人もいて、
みんな違ってみんな良かった。
リキテンスタインのオマージュ作品が好きだったので、
そのポストカードを2枚買った。
そのまま横浜スタジアムで野球観戦。
はじめは小雨が降っていたけどすぐに止んで
美味しいビールを飲みながら、
野球見ながら人間観察しながら楽しめた。
広い空間で選手たちが躍動する野球も楽しいのだけど、
野球場に来ている人は本当にいろんな人がいて、
それを見ているのもとても楽しい。
この日は常に鬼の形相で試合を観戦するおじさん、
ビールの売り子さんと注文するたびに
毎回がっつり話すおじさん、
超熱烈な巨人ファンのおばさんと横浜ファンのおじさんの夫婦、
ウェイウェイ系ヤンキーなど。日常で出会うことがない人たち、
それぞれが思い思いに野球を楽しんでいる風景自体に
とても文学を感じてしまう。
野球の帰りには中華街によって、
いつも行くお店で安定の美味しい中華料理を堪能し
1日横浜ツアーが終了した。
帰って来てからお酒飲みながら、
やっと古川日出男の「ミライミライ」を読了。


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ヒップホップを題材にしていることを知って、
読んでみたら世界を舞台にした
壮大な音楽、映画の抒情詩となっていて圧倒された。
主人公がラッパーで北海道が舞台となっているし、
そのポエトリーな内容からして、
The Blue HerbのBossをイメージしているのか。
とにかくサンプリングの概念の部分を
文学に落とし込んでいるところが
めちゃくちゃオモシロかった。
どうしても歌詞を小説の中に書き込むと
ダサくなってしまうことが避けられない中で、
それを最小限に抑えてフロウ、発声の話で
ヒップホップを語っていき、
それも極めて文学的に語っているのもオモシロい。
(この物語ではヒップホップが日本で独自に進化を遂げ、
あらたなニップノップなるものが誕生している)
あと主人公を中心としてクルーを組む場面を
描いているのだけど、昔大学で友人たちと
ヒップホップを皆で始めたときのことをレミニス。
上記のようなヒップホップを巡る記述に加えて、
ソ連が北海道を支配し、日本はインドの1つの州として
国が存在している設定で、ここから語られる
現代世界史の話にも大きくウエイトを置いている。
世界の権力闘争と北海道のヒップホップが
結びついていく他の作家には書けないだろうダイナミックさ。
最近は海外の作家の小説で気になるものが多く、
読みがちになっているけど日本の小説もオモシロいよなー
という至極当たり前のことを思った。
今はとにかく柴崎友香が気になっている。

9月16日
雑誌に載っていた蒲田駅近くの
パン屋でモーニングを食べた。
パン2種類とコーヒー飲んで500円で
めちゃくちゃ安いし美味しい。
フリーWifi付きだダラダラできそうな良き空間。
その後、近くのいなたいボーリング場へ行った。
ボーリングやった記憶なんてもうほとんどないけど、
久々にやってみたら133でベストスコアが出た。
ラウンドワンとかだと若者がウェイウェイしていて、
疲れてしまうけれど、このボーリング場には
見事におじさんしかいなかった。
おじさん4人組のところが一番盛り上がってて、
老後全力でエンジョイしている気配が漂っていた。
横のおじさんは1人でストイックにひたすら投げ続けていた。
時代に干渉されずに昭和な空間がそこに広がっていた。
家でTVをダラダラと見ていたら、
樹木希林が亡くなったことを知る。
長い間、ガンを患っている話をしながら、
たくさんの映画に出続けていたから
ブラフなのかなという下衆な気持ちを抱えながら、
それでも映画に出ている姿を見たいと思って見ていた。
実際ここ数年の出演作でのある種すべてを悟った
神のような存在感は他に誰が出せるのだろうか、
そのぐらいのフェーズにいたと思っている。
最近読んだ是枝監督の対談集で読んだ、
「奇跡」の撮影前に是枝監督が
樹木希林と2人でご飯を食べたときに
「これは子どもの映画なんだから、
大人のアップは多くなくていい」
これを受けて思い切りやれたという話は
仕事に真剣に取り組む際の心構え、
つまり自分だけ良ければいいということではなく、
全体最適を求めるべきなのだと。
樹木希林の映画、見よう。
RIZIN Confessionsの最新回が更新されて、
今回見どころ山盛り過ぎて神回だった。



9月30日に那須川天心vs堀口恭司が
めちゃくちゃ楽しみすぎる。
キックと総合のそれぞれ現状日本最強の2人、
圧倒的な力と力のぶつかり合い。
アメリカントップチームでの充実した練習環境で
死ぬほどトレーニングしている堀口。
父親の指導のもとキックに磨きをかける那須川。
高まるーからの大砂嵐で一度ほっこりして、
最後の山本美優のくだりで泣いた。
キッドの闘病生活と折り合いをつけながら
試合に挑んでいたことが明かされて、
試合のこと思い出したらそれは泣くに決まっている。
VTRのクオリティ本当に高いから、
これ見て格闘技好きになる人、
昔好きだった人が戻ってくることが成し得ると思っている。
(実際に自分がそうだったし)
9月30日、さいたま行くのか行かないのか、
どっちなんだい!©なかやまきんに君
プライムビデオで気になっていた「insecure」が
むちゃくちゃオモシロくてビンジウォッチング。



音楽が西海岸のヒップホップ中心にかかる音楽が
どれもイケてて、それだけで見る価値がある。
(音楽を担当しているのはラファエル・サディークで、
 音楽コンサルタントにソランジュが入っている。)
主人公のイッサが日記代わりに
ラップのリリックを書いていて
鏡に向かって日々の不満をラップする姿が好きで、
LA行ったときにも思ったけどヒップホップが
当たり前に生活に根ざしている。
その生活におけるアフリカ系アメリカンの
女性が遭遇する差別的な状況を描いていて、
排他的な社会の辛さがよく分かる作りになっている。
しかも脚本は主演のイッサ自身が担当していて、
レナ・ダナムと同じ系譜にある才人。
日本だとシーズン1しか配信されていないけど、
USではシーズン3までもう配信されいた。
このカルチャーディレイなんとかしてくれ!島国日本!

2018年9月10日月曜日

2018年9月 第1週

9月1日
午前中、スーパーへ買い出し行ってから
大阪帰る前に蒲田でカツカレーを食べた。
昔ながらの定食屋という風情が頼もしく、
定食とかいろいろメニューあって、
他にも食べたいものがあったから通いたい。
そのあと時間があったから昨日行った喫茶店カマゲン。
アイスコーヒー頼んだら金属の器で出てくる、
むちゃくちゃ冷たい見た目のタイプのやつ。美味しい。
品川からライドンしようと思ってJR乗ったら
何らかが原因で遅れているようだった。
ギリで間に合ってJR→新幹線で乗り換えようとすると、
EXICカードとスマホのsuicaで通過できなくて驚いた。
毎回、駅員に手動でやってもらわなきゃいけないらしい。
こんなこと容易に想像つくはずなのに…
Why Japanese People?!
新幹線で移動中に「世界と今を考える2」読了。

世界といまを考える 2 (PHP文庫)
是枝 裕和
PHP研究所 (2016-02-03)
売り上げランキング: 232,522

作家、音楽家、クリエイターの3章立てになっていて、
是枝監督との過去の対談をまとめた1冊。
随分前に1を読んでいて、やっと2に到達した。
是枝監督自身がそもそもオモシロい訳だけど、
様々な人のジャムセッションになると、
相乗効果でさらにオモシロくなって
対談相手の知らなかった側面も見えてきた。
谷川俊太郎がラジオドラマ作ったり、
ドキュメンタリーの編集等に関わっていた話は
多くの人が知らないことだと思うし、
言葉で伝えられること、映像で伝えられること、
その辺の議論がオモシロかった。
一番ぶち上がったのは、
谷川俊太郎がLSDを自身に静脈注射で打ち込んで、
自分がどういう状態になるか説明するという、
ラジオドキュメントやったという話。
寛容すぎる昭和の時代。
個人的に一番好きだったのはくるり、岸田繁との対談。
ものづくりに対する2人の志が見えて泣いた。
あとは個人主義に陥らずにナショナリズムに
回収されてしまう危うさは加速しているし、
特定の人、1人に刺さるように映画を作らないと、
フォーカスがぼやけて誰にも刺さらないなど。
どの話も興味深くてグイグイ読み切った。
全然関係ないけど仕事頑張ろう。
大阪着いて、いつも家に一旦帰るけど
今日は時間がなかったので、
そのまま映画館へ直行。1100円の日。
ステーションシティシネマで「検察側の罪人」を鑑賞。



原田眞人監督×ニノ×キムタクの化学反応を見たく。
結果、大きな化学反応が起こっていて、
一体全体なんでこんな仕上がりなんだ!
という歪さがめちゃくちゃ愛おしかった。
一方でこの歪さを愛せないとしんどいかもしれない。
テンポの良い展開、ぶつ切りの編集、情報量の多いセリフ。
「関ヶ原」は見れていないけど、
近年の日本~、駆け込み~でも見られた
最近の原田監督の傾向が本作でも発揮されている。
捜査サスペンスとこの手法の相性は
抜群でぐいぐい引き込まれる。
そして、これらをニノとキムタクが体現していてたまらない。
キムタクは演じる役の立場上、全編に渡って出ずっぱりで
illnessが映画を通じて徐々に露呈してくる。
それに対してニノはある決定的なシーンがあって、
そのシーンでillnessが全力で発揮されていて、
この対比がオモシロかった。
時事ネタを露骨に、そして歪にぶち込んでいるのだけど、
一番最高だったのはアパホテルのイジり方。
極右サイドに触れている人、事象に対して
エンタメで皮肉たっぷりにイジるのって
美味しい素材なはずなのに皆が敬遠していた中で、
本作はその突破口を見せてくれた気がする。
(全体の事象を通じて現政権へのカウンターとも取れる)
サスペンスとして純粋なエンタメにもできただろう内容なのに、
こういった時勢に突っ込んだ内容やエンディングのグレイさは
とても好みな内容だった。
ただ司法の問題点ということでいえば、
是枝監督の方が分散していないから濃いとは思う。
あとで聞いた宇多丸と木村拓哉の対談の中で、
原田眞人が木村拓哉に参考にするよう勧めた、
ドラマがTrue Detective Season1だった話が飛び出して、
鳥肌立った。だからこんなに好ましいのか!
ステーションシネマの横のテラスみたいなところで、
コーヒー飲みながら本を読んだ。風が気持ちよかった。
夜景が綺麗なこともあって周りはカップルが多く、
こんなところで本を読んでいるのは奇異な人間だったに違いない。
通りかかったカップルの女の子から
「松井知事になる前から分かってた」という声が聞こえて、
ここは大阪なのだと強く思った。
TOHOシネマズへ移動して「アントマン&ワスプ」鑑賞。



一番大きいTCXかなと思いきや、
そこは「カメラを止めるな」になっていた。勢いすげーな(未見)
肝心のアントマンは100万%のエンタメで愉快だった。
MARVELシリーズ色んな作品があるけれど、
今回見てもアントマンはトップクラスに好きなシリーズだと感じた。
アベンジャーズで見せた大きくなるというギミック、
ワスプの登場といった新たな武器を生かした、
アクション、コメディいずれの演出もグレードアップ。
量子トンネルといったホットなトピックもぶっこんで、
理系にも刺さる仕掛けが用意されていてアガッった。
一番笑ったのはペーニャの自白剤のくだり。
拷問でシリアスになって当たり前のシーンを
ドラマとかでよく見るやつじゃん!というメタ展開を入れて、
笑かしてくれるのはフレッシュで最高最高!
あと終盤サンフランシスコで物語が展開され、
ゴールデンゲートブリッジではなく
坂道およびPierでのアクションはこないだ行ったところだったので、
行ったことのある風景でド派手なアクションが見れるのは
こんなに楽しいのか!という新たな楽しみを発見できた。
日本もレギュレーション緩めて
アクションシーン撮れるようにしてほしい。
前回のアベンジャーズに登場していかなったアントマンが
どういった終わり方をするのか、皆が注目していた中で、
おっと、これはどうなるのか?という終わり方だった。
ここからのMARVELシリーズ見落とせない…
映画2本で充実して帰宅。

9月2日
おじさんだから早く目が覚めてしまう。
ベッドに寝っころがりながらweb徘徊するという
この世で一番無駄な時間の使い方をしてしまったので、
これはいかんと思い立ち近所のカフェに出かけた。
最近できたスポットらしくFree wifiで
空間的にも広々していてナイスなカフェで読書が捗った。
ただ水出しコーヒーがオシャレなジャーに入って
サーブされて、それが少し恥ずかしかった。
いい時間になったので服部緑地へ。
チプルソをはじめとしたWARJIが主催している、
エアコンというイベントに行った。
緑地の野外音楽堂で開催されていて、
入場料無料というイベントなので
西のB-BOY PARKと言えるかも。
タイムテーブル押しまくりだったけど、
茂千代、田我流、チプルソを見ることができた。
茂千代はまごうことなく大阪のレジェンドで、
貫禄のステージング。DJ SOOMAの二枚使いとの
コンビネーションはまさにオールドスクール正統派だった。
MCのときに
「HIPHOPは鼓膜を通過して
心臓に突き刺さることがあるから慎重に聞いてください」
さらっと言えるかっこ良さよ…
Better Summer days Remixと呼んで
久石譲「Summer」をサンプルした曲が披露されて
場所の雰囲気と合っていて好きだった。
田我流は前にWWWで見たライブの圧縮版。
最近Youtubeで公開された「Vaporwave」は
観客側がどう処理していいか分からない空気で
それは東京と同じ光景。
新しいアーティストには新しいものを求めるけど、
キャリアのあるアーティストには予定調和を求める。
RITTOを呼び込んでの「回る」はとても良かった。
緑地公園×夕暮れ×「ゆれる」という
最強で最高のコンビネーションが繰り出され、
何回か聞いている曲だけど
Best I ever hadな「ゆれる」だった。
チプルソは本当に見るのが久々で、
それこそアマチュアナイトで
ゲストで来ていたとき以来かも。
あのときは「孤高のMCです」
という空気感が強すぎて、
ちょっとなーという偏見の塊で見ていて
イマイチピンと来ていなかったのだけど、
今回のステージングはそんな腐った偏見を
すべて吹き飛ばすような素晴らしいもので
来てよかったと心底思えた。
ラップのスキル、ステージングのかっこよさは当然ながら
前よりも明らかに抜けの良さというか、
自我が外に向けて解放されているところがとても好ましかった。
バックDJなしのスタイルは
環ROYとか鎮座ドープネスで見たことあるけど、
フットコントローラーで
ポン出し、エフェクトをこなすのは
初めて見るタイプのステージングで驚いた。
最後まで見たかったのだけど
行きたい本屋が19時までだったので、
なくなくチプルソを見終えたところで退散。。。
RITTO、WARAJI見たかったなぁ。
で行きたかった本屋は「blackbirdbooks」
東京でイケてる本屋探しするのが一つの趣味になっていて、
大阪来る頻度が今年は高いので、大阪にもあるのでは?
と思って探して見つけた本屋さん。
写真集、美術系から料理本、文学、漫画と品揃えは広いのだけど、
並んでいる本からビシバシこだわり感じる。
(BGMはCurtis Mayfieldのライブ盤!最高かよ!)
緑地公園は大阪ではベッドタウン、郊外に属すると思うけど、
そんなローカルなところで、
これだけこだわった本屋があるのは
とてもうらやましく思えた。
計1時間くらいいた中で色んなお客さんがいた。
1人は店長の人と間接的な知り合いがいて、
今度この近くでライブするんです、
仲良くしてください系の人。あきらかに関係性wetなタイプで
傍から聞いていても煩わしく思うだろうなと容易に想像できた。
(お店の人は極めてフラットに対応していたけど)
一方で子どもと連れ立ってきた女性が漫画を購入するときに
「この漫画の原画展、こないだやってたんですよね。
最近お姿見かけなかったのでお知らせできなかったのですが…」
とお店の人が言っていて、
記憶に基づく人力なダイレクトマーケティングっていいなぁと思えた。
街の本屋がどんどんなくなっていく、
という話はここ数年ずっと言われているけど、
ネット、大型書店にできないことをやろうと思うと、
洋服でいうところのセレクトショップのような、
独自の視点での品ぞろえが必要になる。
何かしら本が読みたいという動機が発生したときに
その本屋へ行くという習慣、それは本屋のファンを作る、
さらにお店で出会った本をその場でスマホから
発注されないようにすることも必要で、
そのためにはダイレクトなやり取り、関係性が重要になる。
なーんて真面目な話をお店で本を見ながら考えていた。
結局、最近気になっているハヤカワミステリの中で、
とてもオモシロそうだった「アックスマンのジャズ」を買った。
誰かと飲もうかと思ったりしたけど、
翌日も会社だし結構お酒回っていたから、
おとなしく帰宅就寝。

9月3日
大阪で1日会議。誰が何をするのか、
ルールをないがしろにして、
仕事が進んでいくことに慣れ過ぎていて、
責任の範囲が極めて不明瞭なそんな仕事の仕方、ポイズン。
仕事終わってそのまま新幹線に乗るため、
新大阪駅まで行ったものの、月曜に帰るときの
ルーティンが出来上がっておらず、
ご飯をここで食べるのか、弁当買って新幹線で食べるのか、
ビールなのか、コーヒーなのか。でてんやわんや。
結局551のイートインで天津飯という
ウルトラCで落ち着いた。とてもおいしかった。
お腹が満たされて調子が出てきたので、
コーヒーではなくビール買っちゃって、
飲みながらReplicant FM聞きながら日記を書いた。



世の中に色んな仕事があることが分かる、
興味深いポッドキャスト。(先週とのギャップがすごい)
BtoCの仕事のオモシロさは
両方経験したからこそ分かるところがあった。
お金も当然大事だけど、
自分が社会の一部であると感じられるのは
仕事の上では大事なことだと思う。
品川に着くとどっと疲労が押し寄せてきて、
週初め大阪なのはとてもしんどいことに気付いた。

9月4日
朝から神田でセミナー。
老人のPC教室かよって思わざるを得なかった。
神田に来る機会はなかなかない中で、
貴重な神保町ランチチャンス。
色々行ったけど時間も考えて、さぼうるにインして、
超特大殺人級ナポリタンを食べた。
何が特別なのかわからないけど、
とにかく素朴で美味しい。
ボリューム多くて無理かなと思ったけど、
意外にぺろっと食べれた。
しかも食後にタバコが吸えるだなんて。。
さすがにランチタイムやし辞めとこかなと
思ったけど前にいた人がバカスカ吸ってたから、
それに紛れて吸ったら横の女性にえげつない咳された。
ですよね〜すみません、と思いながら店を出た。
帰ってからも打ち合わせで、
自分の仕事する時間全然なし。
打ち合わせして思ったけれど、
やっぱりヒップホップ好きなので、
仕事でもファックバビロンな気分になってしまうの
良くないなと思った。冷静にスマートに。
夜は台風が近づいていて電車乗ろうと駅に行くと、
ホームに人が溢れていたから駅を出て、
タリーズでコーヒー飲みながら1時間ほど読書。
初めて来たけど、とても大きくて悠々座れるのがよい。
駅に戻ってみると先ほどの混雑が嘘かのように
ガラガラになっていた。台風一過。

9月5日
朝、仕事で経産省へ。
警備員が2人縦に並んでいて、何事?と思って見ていると、
前に立っている警備員が新人で、
後ろに立っている警備員が立ち方を指導していた。
しかも後ろから耳元で囁きながら。
入り口に貼られているプレミアムフライデーの
ポスターからはそこはかとない哀愁を感じた。
1時間ほどで用事を済ませて外にでたら、
2人の警備員はまだ前後のフォーメーションを
崩していなかった。ああして1日中立って指導しているのか。
だとすれば、それは誰から何を守っているのか。
午後は青山でセミナーだったので、
ハブモアカリーでランチ。
久々に食べたけど相変わらず美味、
全部混ぜたときの何とも言えない味わいよ。
早めにセミナーが終わったので、
このタイミングで見れる映画は!と探すと、
イメージフォーラムで「タイニー・ファニチャー」が
上映していたので勢いで見てみた。



NYの居場所のない若者の物語で、
見る年齢が年齢なら相当クラっていると思う。
誰にも認めてもらえなくて、
その心の隙間を埋めて欲しくて、
主人公ががむしゃらに動く姿は
頼もしくもあり心苦しくもあった。
自分がしんどい環境にいるにも関わらず、
他人が迎えようとしてくれると、
それは突き放してしまうけど、
最後には家族に受け止めてほしい。
このタイプの映画でここまで容赦なく
主人公を追い込んでいる作品は珍しい気がする。
それは監督・脚本・主演をレナ・ダナムが
1人ですべてこなしていることに起因するのかも。
ドラマの「Girls」でも同様に
監督・脚本・主演を務めているから、
ドラマの原点的なポジションの映画なのかな。
「Girls」はプライムで見れるから
時間見つけてみてみたいし、
本も山崎まどか訳で出ているので読んでみたい。

9月6日
起きると北海道で大きな地震が起こっていた。
大雨、台風、地震。無限災害地獄はいつまでも続く。
21世紀でテクノロジーがいくら発達しても
災害が起こったときに
これだけどうにもならなくなることが未だに信じられない。
午前中、皆が外出していたので1人黙々仕事。
タスクが俄然増えていて忙しくなってきた。
システムで最適化しましょう、
皆で効率化しましょうという世界にいた経験があるから、
信じられないクソエクセルファイルを
埋めなきゃいけない場面が発生すると発狂しそうになる。
家に帰ってbeatsXを充電したら
赤白に点滅しだして結果動かなくなった。
ググってみると壊れた模様。
ケーブルのイヤホンあるけど、
一度ケーブルレスを経験してしまうと、
もう二度とケーブルありには戻れないことを痛感している今。
まだ半年くらいしか使っていないのに。
ケーブルレスだからこそ断線ないはずなのに。
とりあえず修理に出そう。無料だし。

9月7日
ライトニングケーブル変換アダプタ使って、
ケーブルありのイヤホンで出勤。
ケーブルありのイヤホンといえば、
最近リリースされたChildish Gambinoの
新しいMVがとてもかわいくてよいよね。



曲はメロウなサマーソングなのに
どこか浮かない顔でイヤホンを耳にして
街を徘徊する彼の周りを
ヒップホップゲームの主要人物が
来ては通り過ぎて行く。独特のもの悲しさ。
通勤中に聞いたillmoreのアルバムが。。。
想像を絶する良さ。
USの00年〜10年代のREMIXが多いのだけど、
ピアノのメロディラインとリズムのもたり感で
ご飯何杯でも食べれます!みたいな仕上がり。
(NE-YOのSo Sickのフレッシュさよ…!)
昼にbeatsXの修理の電話。
とても丁寧で段取りよく修理までの流れが決まっていく。
しかも配達で取りに来てくれる神対応。
ただ買って半年くらいしか経っていないのに、
この壊れ方は不安。
定時に仕事終わって、いや終わらせて、
ものんくる「RELOADING CITY」聞きながら移動。


前作よりいわゆるシティポップに振り切って、
tofubeatsをREMIXに呼び込み売れる万全の体制。
個人的にはちょっとヌルいというか、
やはり前作で見せたジャズを中心とした
ブラックミュージック方向のアプローチへ
もう少し踏み込んで欲しかった。
ただカバーが1曲入っていて、
それがまさかのポルノグラフィティ「アポロ」
R&Bなノリと懐かしさでエモーション爆発。
そのまま華金の品川を振り切って英会話。
先週と同じ先生だったんだけど、
「わさびなす食べたことある?超まずいぜ!
かっぱ寿司で食えるから食ってみてよ」
今週も言っていた。
書いたり読んだりするのはイージーな文法でも
いざ会話で自分の口で発するのは難しいもので、
フィジカルな英語が必要だと感じる。
帰ってシリアルナンバー伝えるために
beatsの修理センターに電話したら、
「ドレは音にこだわってます」的なアナウンス流れるわ、
待っている間に聞きたい音楽を選べたり。
シリアルナンバー伝えたら復唱するときに
「ワシントンのW」「ローマのR」と言っていて
復唱のクセすごいなと驚いた。

9月8日
朝からMac Miller亡くなったという
とんでもないニュースが飛び込んで来て、
ほんと毎日だなって今年は悲しいニュース多すぎる。
昔からLarry Fisherman名義含めて
ミックステープは聞いていたし、
ここ2作のメロー路線は特に好きだった。
しかも死因はオーバードーズって。。悲しすぎる。
残された側は彼の音源を聞き続けるしかない。
昼から高校の同級生と丸の内で飲酒。
会うのが久々すぎるし、
それぞれ人生のステータス違うけど、
話してるうちにエンジンかかってきて調子良かった。
二軒目まで行ってしまい酔っ払って帰宅。
少し仮眠して「エレクション」鑑賞。



久々にジョニー・トー監督作品を見た。
タイトルどおり香港ヤクザの選挙の話で、
誰が会長になるのか権力闘争を描いている。
なのでバイオレンスは他の作品に比べると抑えめで、
「アウトレイジ」シリーズに近いニュアンス。
伝統ある香港マフィアとして、
掟を大事にしましょうみたいなノリだったのに、
終盤で全部ひっくり返す衝撃展開に震えた。
しかもその背景に猿山を敷いているillnessもシビれた。

9月9日
お昼に適当にうどんを食べて、夕方からラゾーナへ。
オクトーバーフェストが開催されていたから、
そこでドイツビールを飲んだ。
以前、日比谷で行ったことあるけれど、
そのときほど混雑していなくてちょうどよかった。
前に日比谷で行ったときは会社終わりの平日で、
しかも上司と2人。今だったら考えにくい言動で、
あの頃はたくさん人が辞めて、
色々大変だったからかなと思ったりした。
回転寿司をさくっと食べて109シネマで
「寝ても覚めても」を鑑賞。



カンヌにノミネートされたときに存在を知り、
相当楽しみにしていたけど、余裕で期待を超えてきた。
最初のクラブでのダンスシーンで泣いた。
全然自分では理由がわからなくて、
ただ踊ることが祝われている空間において
抱き合って語り合う。
この尊さみたいなものに感動したのかもしれない。
お話自体は元彼と激似の人が現れて、
その人のことを好きになってもいいのか、
逡巡するというもの。この要素だけ取って、
しょうもない監督が撮ってしまえば、
本当にどうしようもない映画になっていたのは間違いない。
でもこの作品では生活することを
しっかり描くことで物語が分厚くなって
非現実的なことも受け入れることができるようになっているし、
何より僕は生活に真摯に向き合っている映画が好きだ。
ショットの1つ1つに命をかけているというか、
どうやって撮ればかっこよくみえるのか、
真剣に考えているに違いなくて。
1つのスクリーンの中に収まっている光と影、その対比。
個人的には車を使ったシーンの夜の艶やかさ、静けさが
どうにもたまらなく好きだった。
とくに夜行バスのシーンは音楽含めて、
何度だって見たくなる最高のシーン。
tofubeatsの音楽はかなり物語に
寄与している部分が大きくて、
前述のクラブのシーンしかり、
然るべきときに鳴るべき音楽がしっかり鳴る。
基本かなりリアリティ高めの作品の中で、
観客の考えを裏切ってくるシーンがいくつかあって、
それでも観客の心を掴んで話さないのは
やっぱり生活がきちんと描かれているからこそな気がする。
世間的常識に照らして明らかに許されない事態が
終盤に提示されて試される。
モチーフとしての川があり、
その川は汚くもあり綺麗でもある。
清濁併せ呑む度量はあるのか?と聞かれていた。
そしてあのラストショットで完全にサムアップ。
万引き家族も当然好きで素晴らしい映画だったけど、
個人的にはこっちの方が好みだった。
こんな邦画をたくさん見たい。
帰り道に買った99.99のチューハイを飲みながら、
映画のパンフレットを読んで余韻に浸ったり、
新潮クレストブックス20周年の冊子を読んだりした。
このチューハイ飲みやす過ぎて危険。
9%の酒を百数十円で飲める、日本最高。