2018年3月20日火曜日

2018年3月 第3週

3月12日
森友問題が想像を超える展開になっていて絶句した。
問題発覚当初、ゼロ回答を続けたのち、
やっとのことで提出された文章が
「改ざん」されたものだったなんて。
しかも「改ざん」のレベルがほぼ別物というくらい。
さらにそれが決済済みの書類なのだから信じられない。
これを「書き換え」と呼んで何とか誤魔化して
乗り切ろうとする神経も信じられない。
辞めること=責任取るとは普段あまり思わないほうだけど、
これで辞めないなら何やってもOKでしょ。
事後調査が第三者ではなく、
改ざんに手を染めた当事者が進めるのも信じられない。
改ざん不可、保存期間延長と情報開示の透明化について、
確実に立法して二度と起こらないように仕組み化して欲しい。
仕事中はPUNPEE「Modern Times」の
オーディオコメンタリーを聞いていた。


シングルでいかにバイラルヒット作れるか、
というトレンドの中でアルバムで作ることの意味、
ストーリーテラーとしてのPUNPEEの才能がよく分かった。
印象的なのは、MDを友達に配るような感覚で、
音楽が広まっていって欲しいという話。
今の時代はそれがプレイリストなのだろうな。
帰宅後、料理しながら粋な夜電波を聞いた。フリースタイル。
オープニングでかかっていたニューソウル超かっこよかった。
日記を書きながらNW9、報道ステーションと
立て続けに見るものの食い足りず。
色々と怒りの気持ちを書いたものの、
今どんなエンターティメントよりも
オモシロいと思ってしまう矛盾を抱えている。
政権がこれまで散々揶揄し続けた
朝日新聞からのカウンターが想像以上の破壊力なのだから。
スポットライトみたいに5年後くらいに映画化されて欲しい。
そんな胆力ないし需要がないか。

3月13日
仕事の丸投げが多くて憂鬱。
とりあえずボール投げとけ的なぼんやりした仕事。
帰りに喫煙所で煙草を吸っていたら、
ヤンキーが2人乗りしながら
尾崎豊の「I Love You」を歌いながら
目の前を通り過ぎていった。

3月14日
気温ぐんぐんグイグイ上昇。
出かけのタイミングで上着なしと判断して
外でたらコート着ないだけで、
体が身軽になり春の訪れを感じた。
朝の準備中、通勤中にSession22の森友学園特集を聞いた。
過去の国会答弁、籠池さんのインタビューを交えた、
論点整理と虚偽の横行っぷりがよくわかった。
何が問題かわからない人は、
これ聞くだけで流れが分かると思うのでおすすめ。
政治に興味持っていない人が多いから、
こんな舐めたことやられてることに気づいてほしい。
すべてが明らかになるまで興味を持ち続ける姿勢が
何よりも大切だと本当に思っているので。
今日はホワイトデー。貰った分のお返しをする。
バレンタインとホワイトデーの文化を
同調圧力に思ってしまうぐらいにひねくれている。
それなりのものをもらうと、
それなりのお返しをせねばならなくて、
インフレ化しているような気がするのだ。
仕事中はJamma Deeのミックス。
cosmopolyphonic radioのゲストミックスで存在を知った。
(Joyce WriceのRemixもナイスな仕事!)



R&Bからハウス系への移行がめちゃスムーズでかっこいい。
とくにRunawayのハウスリミックスが超イケてた。
帰ってご飯食べながらFDを見る。惰性の塊だった。
初代のときよりもチャレンジャーの技量に
番組のオモシロさが依存しすぎていると思う。
口直しといわんばかりに
BES & ISSUGI「Boombap」のPVを見た。
あまりにもかっこよすぎて3回繰り返して見た。



なんとなくミックス作りスタート。半分くらい完成。
DOMMUNEのアーカイブを見ながら就寝。

3月15日
仕事中に聞いたLeftoの新譜ミックスが超よかった。



新譜のアンテナばきばきの状態だったので結構回復できた。
とくに好きだったのはPhonte
Foreign ExchangeとかThe Rootsを含めた客演仕事で
名前をよく見かけたのだけど久々のソロ作が調子いい。



家に帰ってからNETFLIXで「ラブ」を見た。
いよいよ後半にさしかかっているんだけど、
ファイナルシーズンはやや失速気味か。。
サイドストーリの構成比が高すぎたかもで、
肝心のメインの2人の物語がやや希薄。
とか言いながらも最後まで見るんだけど。
ドラマ見るの飽きたので、
2017年好きだったアルバム系のミックスを
取り急ぎ完成させてみた。
相変わらずBPMの奴隷なので自由に作りたいところ。
バウンスしながら就寝。

3月16日
昨日作ったミックスを聞きながら出社。
ええやないか、ええやないか。(自己評価過大)
しっくりくるタイトルが思いつかないため寝かせる。
金曜日は新譜の日。この2枚が好きだった。





仕事を定時ダッシュして5lackのワンマン@リキッドルーム
1月にJoey BadA$$の前座のときに初めてライブを見て
「適当」とは程遠いしっかりした
パフォーマンスだったことも記憶に新しいのだけど、
今回のライブはさらに素晴らしくて感動した。。。
新旧のヒットを織り交ぜつつ、ゲストもてんこ盛りで
キャリアを振り返るようなライブ構成。
大きく分けて2部構成になっていて、
すべてというわけではないけど
前半は東京にまつわる曲が多く、
後半は福岡に向かう飛行機の
搭乗アナウンスから始まるという仕掛け。
(後半のスタンドマイクを使った
パフォーマンスがかっこよかった。)
5Oとしてのリリースがあったばかりなんだけど、
そこからの曲は「もういい」のみ。
ただこの曲の鳴り方が本当にハンパなくて、
OLIVE OILぶっちきりかよ!と。
さらにこの曲の5lackのビートへのアプローチも
このビートをこんな風にラップできるのか!
と改めてライブで見て感動した。
ゲスト陣も豪華で、Rudeboy Face、
ISSUGIを迎えてのSICKTEAM、
JJJ with Kid Fresino、
GAPPERを迎えてのPSG、KOJOE。
Rudeboy Faceはまさかの1曲目で度肝抜かれた。
この曲はBudamonkトラックに
Rudeboy Faceを招くという
5lackのプロデューサーとしての
審美眼がよく分かる曲だと思う。めっちゃ好き。
ISSUGIとのSICKTEAMは超タイトなステージング。
ぶれずに自分の好きなもの信じるものだけ、
突き詰めてきた男たちの生き様が出てた。
JJJとの「HPN」ではKid Fresinoがステージに登場した。
直接言及するわけではなかったけれど、
誰に捧ぐ曲なのか考えればどうしたって目頭が熱くなる。
ISSUGIとのSICKTEAMは超タイトなステージング。
ぶれずに自分の好きなもの信じるものだけ、
突き詰めてきた男たちの生き様が出てた。
PSGはPUNPEE「Straight outta bullet 」からの、
「愛してます」でぶち上がり。
昔の曲を生で聞けたこともとても嬉しくて、
当時大学の仲間と聞きまくってたことを思い出した。
5lackの曲をまとめてライブで聞くと、
メロディセンスが本当に素晴らしいなーと改めて思う。
ワンループで派手な要素がなかったとしても、
メロディとフロウで魅力が増している曲が多い。
次のアルバムはいつ出るのか分からないけど楽しみ。
帰りにライブに来ていた松田龍平とエンカウントして、
その神々しいオーラに圧倒されてから帰った。

3月17日
誘われるがままにビクターロックフェスへ。
近年のビクターの躍進が凄まじいものがあって、
今回のフェスも豪華なので参加した。
着いてすぐに見たのは、
never young beach、Yogee New Waves。
2ステージ制で交互に見に行くスタイルなんだけど、
朝イチに似たような系統のバンドを
続けて見させるビクターに悪意を感じる。
結論、Yogeeのほうが好きだわーと思った。
リファレンスにしている音楽の違いなのかな?
誰か音楽理論的に解説して欲しい。
次はSoil & Pimp Sessions
元晴が抜けてから初めてのライブ。
どんな感じなのかなーと思っていたけど
相変わらずの勢いを持ったデスなジャズで最&高。
タブゾンビのTp片手吹きは何度見ても上がらざるを得ない!
ぼくりり参加の「罠」Rhymester参加の
「ジャズィ・カンヴァセーション」を
立て続けに披露していたけど、
やっぱりぼくりりは好きになれないし、
Rhymesterのキングオブステージっぷりが圧巻だった。
そのRhymesterは最新アルバムの曲が多い構成の中、
DJ JIN 2枚使い→KUFUの展開が生で聞けてよかった。
(Mummy-Dバースは「廻し蹴り」仕様)
この日の目当てのひとつだった
KICK THE CAN CREWは
30代おじさん嬉ション案件で
往年のヒットシングルのつるべ打ち。
13,14歳で好きになったアーティストを
約15年越しに見るという感動。
(「TORIIIIIICO!」「イツナロウバ」とか
まさか過ぎて笑った。)
当時は歌詞の意味をそこまで理解してなかった分、
sayonara sayonaraがとても真っ当で
ポジティブなことを歌ってて良かった。
フェスの醍醐味は知らないアーティストに
出会えることだと思っているのだけど、
そういう意味で一番の出会いだったのは雨のパレード。
80’sオマージュビンビンの曲があって相当アガッたし、
ストイックなドラムとシンセの素敵なマリアージュ。
ただサビがもろにJなノリなので残念な気持ちになる。
そのJと80’sの混ぜ方が抜群なのがレキシ。
ライブ中に稲穂を振るという文化があるらしく、
会場で稲穂を持った人が大量にいて異様な光景だった。
アドリブ地獄とそれに呼応するバンドのレスポンスが
とにかく抜群でふざけているけど、
曲めっちゃいいというギャップが最高すぎた。
大好きな世襲制の曲「KATOKU」も聞けて感動。
最後はGRAPEVINE。
新しいアルバムは好みな曲が多くて楽しみにしていた。
ベテランの貫禄が凄まじく超かっこよかった。
気をてらうことなく自力の強さがビシビシ伝わってくる。
ギターディストーション系のサウンドは
普段そんなに進んで聞かないのだけど、
ライブ踏まえて改めてアルバム聞けば印象が違うのだろうな。
やり続けている強みをここでも改めて感じた。
だらだらと書いてきたけど、
この日一番驚いたのはオレンジレンジ。
僕らの世代にとってはミクスチャーヒップホップの
懐メロになっていると思うんだけど、
ロックバンドへとシフトし、
完全に世代入れ替えに成功していた。
こういうの見るとタコツボ化が進んでいることを実感する。
実際、オレンジレンジクラスタの若い子のグループが
キックの懐メロだらけのライブから途中離脱したのが印象的。
事件は現場で起きているし、
それを体感することが大事だなと思った。

3月18日
昨日の疲労が全く抜けないので近くのスーパー銭湯へ。
入浴→サウナ→生ビールという
最高のコースでリラックスできた。
帰ってから友達にレコメンドされた
NETFLIXの「クィアアイ」の1話を見る。



昔からあるリアリティショーで
NETFLIXでメンバーを新たにリブートしたらしい。
メンバーとしてゲイ5人をに迎えて、
「イケてない」男性を「イケてる」男性に生まれ変わらせる。
これがあまりにも素晴らしすぎて…めちゃめちゃ感動した。
5人はファッション、インテリア、料理など、
それぞれがプロフェッショナルな領域を持ち、
男性を改造していくというもの。
この番組のオモシロいところは外見だけではなくて、
その人が今の状態に至る経緯、背景をふまえて
内面から入れ替えていこうとするところが興味深いし、
卑屈ネガティブの塊の僕にとっては
身につまされること山の如し。
もうすぐ4月だし新たなスタートに向けて、
ステイポジティブで3月を乗り切りたい!

2018年3月12日月曜日

2018年3月 第2週

3月5日 
春の嵐に直面して暴風と雨にまみれながら帰宅。 
帰宅後、粋な夜電波を聞きながら、 
ムースーロー、小松菜としめじの煮浸しを作る。 
煮浸しを作るテクニックが向上して嬉しい。 
今週はスペシャルウィークでソウルバー2週目。
先週に続いて小躍りするしかない抜群の選曲。
ベタな曲でも並べ方、混ぜ方次第で
フレッシュになるというお手本のような気がした。
音楽を聴きながら日記を書いていたら、
冗談だと軽く受け流していたことが
現実に起こったことだと知り、
めちゃくちゃバッドが入ってしまった。
人が亡くなることについて真剣に考えたようで、
実は考えたことがないことをまざまざと思い知った。
本を読んだりして「死」との距離感を 分かった気になっていたけど、 
現実に直面するとこんなに自分がモロいのか。 
どうにもならない現実だけが横たわっている。
自分の人生が有限なのは自明で、
いつか死ぬことは頭のどこかで理解しているのだけど、
それが目の前に迫ってくることは
日常でめったに遭遇しない。
しかも仕事が目の前にあって、
それと天秤にかけなきゃいけない状況、
結果的に優先事項を仕事としている自分。
どれもに嫌気がさした。
生きてるってなんなんだと思い始めて
頭の中でグルグルと混乱してしまい
友人たちに電話して少し落ち着いた。
音楽でも聞こうと思って、
なんとなくDonny Hathaway のライブ盤をかけてたら、
「You’re got Friend」が流れてきて号泣した。


3月6日

朝、東京ポッド許可局。
「下町」という言葉がつくと免罪される、
っていうくだりがオモシロかった。
「下町ボブスレー」はいい感じに聞こえるけど、
「六本木ボブスレー」は
ヤダ味全開になるのオモシロすぎる。
Starchild & the New Romantic「Language」を聞きながら出勤。



SolangeBlood Orange関連の仕事で
名を挙げているシンガーらしく、
80’sと現代をつなぐようなサウンドが最高に気持ちいい。
全体にローファイなのも今のトレンドっぽくてかっこよい。
今日は年1回の超重要面談だったけど、
昨日のことが気にかかり前向きになれなかった。
友人と連絡を取り合うものの、
結局自分の中では何も消化されない。
いや、そもそも消化しようとしていること自体、
どうなんだみたいな禅問答のループに陥る。
面談自体は無事に終わり結局23時前まで拘束されてから帰宅。
「やりがい」という名の餌をぶら下げられて、
それを必死に追い続けることに喜びを感じれるのかどうか。
仕事との向き合い方は人それぞれ。
帰宅途中の電車内でレイモンド・チャンドラー
「ロング・グッドバイ」をやっと読了。



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1ヶ月ぐらいかかったけど古典を読むという
今年のささやかな目標の第一歩として良かった。
私立探偵が主人公のミステリーで、
お話自体オモシロいし、本筋から離れた横道の逸れ方、
独特の言い回しも好きだった。
すぐ風になびいてしまう性格なので、
主人公のぶれない生き方は見習いたいものよ。
作品以上にオモシロかったのは、
新訳を手がけた村上春樹の解説。
チャンドラーがどうして凄いのか?という考察の深さが
書評というレベルをはるかに超えていて震えた。
文学部で勉強することって、
こういうことなのかなーと思うと、
それはそれはとても楽しそうに思える。
(けど実際に勉強としてタスク化してしまうと嫌になるのかな。)
主人公自体が仮説立てでしかなく実在性を極めて薄いとか、
春樹のことを食わず嫌いした人生を歩んできたけれど、
もう少し寄り添ってみようかな春樹に。
Penのオーディオ特集の記事もオモシロかったし。
外でご飯食べて家に着くと24時前で心底嫌気がさしたので、
ワインをグビグビ飲んでさっと寝た。

37
疲労困憊でもう金曜日じゃないのかと勝手に思いこみたい。
昨日の会議の余韻でもろもろやりつつ。
ウイスキーのことが話題になり、
Amazonでウイスキーの1番上のレビューを見ると、
何ともいえない気持ちになった。
今期の振り返り面談もあったけど
前に進んでいるのか、進んでいないのか。
そそくさと帰宅して鉄火丼を作って食べながらFDを見る。
先週の熱量はそこにはなく、
最近よく見る惰性の風景が流れていた。
友人と密かに応援している裂固が勝って嬉しい。
日記を書きながらETV
ねほりんぱほりんの介護士の回を見る。
介護問題は明らかに今後顕在化する課題なのに
労働者の待遇が改善されていない実情を知る。
お年寄りがお金を持っているはずなのに、
その世話をしている介護士にお金が下りてこないのは
どうしてなのだろう。自分たちがおじいさんになったときには
どんな世界になっているのだろう。
究極少子高齢化社会になっているとすれば、
虐待されてしまうだろうな。口悪いから。
そのまま勢いでanone鑑賞。
SNOWを楽しむ幸せそうな「家族」が離散していく
序章の回で心苦しかった。ここまでついてきた嘘、
避けていたことがすべて表面に出てきてしまう。
それはまるで自販機で偽札を判定するかのごとく。
清濁併せ呑むことができない社会へのメタファーとして
集約されつつあり来週以降どうなるのか。
モヤモヤしながら寝た。

38
朝、取引先に直行するため丸の内線に乗ろうとすると
車椅子が2台並んで電車を待っていた。
この通勤時間帯に…という車内の空気をひしひし感じた。
2年後のオリンピックのときはどうなるのだろう。
こんな排他的な空気で受け入れられるのだろうかといつも思う。
打ち合わせ終了後、ある件についてお断りの連絡をしたところ、
実際に約束していたことを裏切ってしまうことは
心に負担がかかるなーと感じる。
こっちが100悪いのだけれども戻って仕事。
日本のヒップホップ聞きたくなり、
自分のmixと後輩のmixを聞く。






これはリピート再生に耐えうる仕上がり(自己評価過大)
好きな曲ばっかりやわーと思ってたら、
この曲が流れてきて目が潤む。




同じ曲でも自分が経験したことで、
全く異なる響き方になることを思い知った。
残業せずソッコー帰宅。
帰路の電車で「あたらしい無職」読了。


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前に模索舎でなんとなく買った1冊だったけれど、
人の日記はいつだって最高にオモシロい。
30代女性の無職→仕事→無職となった過程について
日記で語っている作品。
無職になることがどういうものなのか?
ハローワークに行く描写や日々の生活から
ビシビシ伝わってくる。
この日記のとくにオモシロいところは、
仕事関係のことについてかなり細かく書いている点。
まるで自分もその職場で働いていて、
登場人物たちを見ているかのようだった。
終盤にかけてお金がなくなり切羽詰まっていく姿は
とてもリアルでスリリング。
東京ならではなのかもしれない。
そこまでして東京にステイする意味を考えさせられた。
PC1つあれば、どこでも仕事できるとしても
絶対的な仕事量、人間関係の豊かさは東京が優れている点。
その恩恵に預かって僕の仕事人生も成り立っている。
あと興味深いのは近年の労働市場が見えてくるところ。
有効求人倍率が過去最高となっている中でも
給料自体はよくなっていない実態が分かったり、
なんとなくハローワークはおじさんばっかりと
勝手に思っていたけど性年代バラバラに
色んな人が来ているとか。
日記本、これからも進んで読みたい。
帰宅後、残り物で肉団子 with あんかけをつくり、
その味が美味しくて感動した。
なんとなく作って美味しいものができる自炊の醍醐味。
友人からレコメンされたブラックミラー3-4を見た。
シーズン3でまだ見てないエピソードあるけど先に鑑賞。
タイムリープものかと思いきや、
意識をクラウドにアップロードするという
テクノロジーの話だった。
メインは80年代なのだけど、その描き方が丁寧で、
なおかつ80’sの音楽かかりまくりなのでテンション上がる。
抑圧された人生からの解放の喜びがとても大きいので、
同じ時代に生きつづける虚無感という
ブラックミラー特有の皮肉の部分がかなり弱くなっていて、
このパターンは初めてで新鮮。
他にも色々レコメンされてるから見たい。
「ラブ」のシーズン3も始まるし。
ミックス作ることにしたので、
色々チョイスして流れを確認する。
カット&ペーストではなく今だに手動で作っているので、
そこそこ時間かかるけど
自分の好きな曲だけのコラージュは楽しい。

3月9日
行き帰りの通勤電車の中で、
松尾スズキ「東京夫婦」を読了。



東京の夫婦
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いっとき、松尾スズキ著作を読みまくって、
大人計画の舞台を見に行ったりしてたけど
最近はほとんど触れていなかった。
すっかりセレブ感の漂う私生活が赤裸々に
書かれている1冊なんだけど、
そこは松尾さん単なる自慢話で終わることもなく、
生活から考えること見えることがやっぱりオモシロい。
タイトルにあるとおり、2回目の結婚生活を迎えていて、
子どもを作らずDINKSとして生きることの矜持が
なるほどなーと思った。
「ほぼ、ゲイ」というタイトルの話だけでも
興味ある人は読んでみたらいいと思う。
子どもいなきゃいけない同調圧力は
社会で生きているとひしひし感じるし、
他人が本来首を突っ込むことでは無い気がするのだけど、
どうしても避けては通れないのだなと。
自意識過剰と言われればそれまでだし、
そもそも結婚していないので当事者でもないのだけど。
あとは自分の親のこと。
介護が必要なフェーズは誰にでも訪れることで、
少子高齢化がさらに進むこれからの時代において、
もう少し真剣に考える必要があるのかもしれない。
読書は人生の予習なのである。という観点で勉強になった。
「ブラックパンサー」をユナイテッド豊島園で鑑賞。




久々のIMAX3Dということもあり超楽しかった!
前回のアベンジャーズで唐突に登場したキャラクターで
今回初めての単独作なんだけど、
アイアンマン1以来の会心の一撃だと思う。
伝統と革新の融合が無理なく実現していて、
それが逐一かっこいいのだからたまらない。
とくにテクノロジーの提示が実現しそうな
少し先の未来のテクノロジーなのが見ていて興奮した。
(もし見るならIMAX3Dを大推奨!)
さらに本作が特別に輝いて見えるのは、
HIPHOPが映画内の音楽のメインに据えられていること。
しかもKendrick Lamarが監修し、
さらにオリジナルサウンドトラックまで手がけている。
この曲の数々がどれもめちゃかっこいいし、
適材適所の場面で使われている。
一番好きだったのはカーチェイスのシーンでかかる、
Vince Staples「Opps」
韓国の夜景との相性バッチリで最高最高のシーンになっていた。
基本的に「内紛」の話で、しかもメインの戦いは
血の繋がりがあるもの同士の果たし合いという息の詰まる展開。
この戦いを乗り越えた先に提示する
「争い」ではなく「共有」すればいいのだという概念は
下手な授業、講釈を聞くよりもよっぽど身にしみる。
そしてエンディングに流れ、オープニングシーンと呼応する、
「All The Stars」の万能感で最高最高!な気持ちに。
上映前のインフィニティ・ウォーの予告も
かなり高まる感じだったので、これからもMARVELは要注目。
全部スルーしてるマイティーソーシリーズの
フォローアップから始めよう。

3月10日
昼過ぎに起床。
ホットケーキミックスでパンケーキを焼いて食べた。
ホットケーキミックスのパッケージに書いてあったけど、
ホットケーキとパンケーキの違いって水分量らしい。
パンケーキのほうがしゃばついていると。本当なのか。
ググればすぐ分かるんだろうけど、
それを調べるのも面倒などうでもいいことで
世界は構成されている
それはともかくB-Boyはパンケーキではなく、
SLACK&16FLIP謹製のホットケーキを食べるべきなのだ。
最高最高だと思うよ。


見たい映画を調べたら夜遅い回しかなくて家でダラダラする。
NETFLIXでラブのシーズン3を見始める。




これがファイナルシーズンらしい。
過去2シーズンほど、主人公2人の関係が悪化しないので、
見所は少なく見えるけど、サブキャラクタで補われている感じ。
少し早めに家を出て紀伊国屋書店を散策。
紀伊国屋の最上階がディスクユニオンの
新しい店舗ができていて、
OPENしたばっかりなのでおじさんだらけだった。
軽く流し見たけど目ぼしいものはなかったので、
欲しかった漫画だけゲットして
地下のモンスナックでコロッケカレーを食べた。
向かいの席に俳優の人がいたのだけれど名前が分からず。。。
これはGoogleでたどり着かない気がする。
TOHOシネマズ新宿で「ダウンサイズ」鑑賞。


アレクサンダー・ペイン監督最新作。
これまで人間の機微を描いてきた監督なので、
人間が小さくなるという急にSFは謎すぎる!
と思ったことは杞憂で、
しっかりアレクサンダー・ペインの色に染まっていた。
今の社会において人生の目的、ゴールは何なのか?
ユートピアはどこだ?みたいなテーマ。
数%の人間が富を支配し格差が広がる
アメリカ社会の不平等性をダウンサイジングという
トリッキーな設定で描くところがオモシロい。
お金だけ持っていても、目的がなければ人生は空虚。
このテーマを体現するマット・デイモンの
演技が超すばらしかった。
ふらふらとしながら挫折を繰り返す
パッとしない男を文字通り体現していた。
そんな彼の周りを取り巻く2人がすばらしく、
1人目はクリストフ・ヴァルツ演じるヨーロッパ系お金持ち。
毎日パーティー三昧でそこに生きる意味を見出している。
もう1人はベトナムから亡命してきた女性。
足の一部を失いながらスラム街でつつましく、
そして他社を助けることに生きる意味を見出している。
彼ら2人が天使と悪魔みたいな存在で、
優柔不断な彼は2人の生き方の間を右往左往する。
この2人の演技がまた素晴らしくて、
登場するやいなや物語のギアがグッとあがっていく。
ヴァルツはいわずもがなだけど、
ベトナム人の女性がとても面白かった。
特に彼女が放つ「What kind of fuck?」
fuckには8種類あるというくだりが最高最高!
なんでもスパッと決めれる人、
ぶれない人に憧れるけど、
自分自身は限りなくマット・デイモン的な部分、
つまり流行りだったり、
その場の空気に流されてしまう部分が
どうしてもあるのでかなり刺さった。
悩んでいるときに見返したくなる映画。
終電ギリギリで帰宅し、とても喉が乾いたので
コンビニでビール買って歩きながら飲んで帰った。

3月11日
朝起きて適当に家事をこなし隣駅でラーメンを食べた。
そのまま腹ごなしに歩いて漫画を借りて帰る。
セッション22での漫画特集の影響。
どれも読みたいけどかさばるので
借りれるものは借りて読みたい。
Kindle買えばいいんだろうけど、
非Amazon Prime会員かつ紙面原理主義者なので
躊躇して早数年が経っている。
でもダーレン・アロノフスキーの最新作が
Amazon Primeオンリーで配信らしいので、
それで入ろうかどうか悩んでいる。
家に着いてからTVで311特集が流れていた。
久々に当時の映像を見たりすると、
あのときのことが頭の中を駆け巡る。
あのとき、このブログに考えたことを
ざーっと書いていて今読み返すと、
相当クラってたことがよく分かる。
こういう観点でみてもやっぱり日記最強だなと痛感した。
家でダラダラお酒を飲みながら夕飯食べて寝た。

2018年3月7日水曜日

2018年3月 第1週

3月1日
全然記憶がない。

3月2日
色々映画始まってんなーと思い、
スケジュール考えてたらムビチケの重複買いに気づき、
方々に連絡して買い取り手を捜した結果、
先輩に買い取ってもらった。感謝。
金曜日なので新譜チェック。
iriJuice」がリリースされてた。
今回もアーバンかつ力のある歌声で最高最高。
  曲とボーカルの相性、バランスが素晴らしくて、
ポップス含めて色んなシンガーいるけど邦楽で一番好き。
ライブ行ってみたいけど少し気恥ずかしい気持ち。
仕事がどんどん降ってきて今日は映画見れないことを悟る。
とりあえず廃案になったから良かったけど、
自分で労働を裁量なんてできる訳がない。
久々にうだるぐらい残業して帰宅。
深夜まで友人とSkypeで話し込んでたくさん笑った。

3月3日
朝早くに目が覚めたけど二度寝。
次起きると昼過ぎになっていた。
Towkio「WWW.」を聞きながら外出。
SAVEMONEY周り独特の音楽のタッチ、
リズムパターンの豊かさやストリングスの使い方が素晴らしく、
暖かい気候とあいまって最高の気持ち。
Chance The Rapperが日本に連れてこないかな?
昨日から怒涛の映画公開ラッシュが始まっているので、
TOHOシネマズ新宿で映画2本を見る。
1本目は「15時17分、パリ行き」



クリント・イーストウッド監督最新作。
あと何本、最新作を劇場で見れるか分からない監督の1人。
前作のハドソン川の奇跡に続き、
実際に起こった事件ベースの作品なんだけど、
これまでと毛色がかなり異なっていて、
実際の事件の当事者を役者として起用している。
素人を使ってどんな映画を作るのかと心配だったけど、
その構造を利用した巧みな構成には唸るしかなかった。
主人公は幼馴染のアメリカ人3人組で、
彼らの子どもの時代から描いていき、
最後に事件へと向かっていく。
奇跡体験アンビリバボーを
クリント・イーストウッドが作ったらこうなるみたいな。
はっきり言って前半は正直なところ退屈だと思う。
どこにでもいるアメリカ人の半生を描いているだけだから。
とくに彼らがアムスからパリ行きの電車に乗るまでの、
旅行シーンとか見ているあいだ、
「これは一体何を見させられているんだ …」
と思わなかったといえば嘘になる。
しかし、この普遍的な若者像の数々があってこそ、
終盤の事件が巻き起こってからの刺さり具合が
全く異なってくるのだから不思議。
無駄だと思われた前半の彼らの日常を見ていたことで、
当事者性が気づかぬうちに植えつけられていて、
日常→非日常への飛躍を実体験しているかのような
感覚に陥ってかなり驚いた。巨匠の所業!
ラストの実際の映像とのフェード具合も
今まで見たことない現象で頭がクラクラした。
90分代という尺もちょうどいい気がする。
次の作品も楽しみなところ。
2本目は「シェイプ・オブ・ウォーター」



ギレルモ・デル・トロ監督最新作にして
アカデミー賞13部門ノミネートという期待大の作品。
その前評判を裏切らない素晴らしい作品だった。
これまでのデルトロの作家性を失わないままに、
ラブストーリーを語り切っているところがかっこいいし、
それこそが本作に胸を打たれる理由なんだと思う。
耳の聞こえない主人公の女性と半魚人の恋、
ともすれば、なかなかこの世界観と
距離を置いてしまうかもしれないけど、
丁寧な積み重ねで、この恋が成就するのか?
目が離せなくなってしまうのだからたまらない。
とくに水で満たされた部屋からの、
冒頭の生活ルーティンの流れが大好きで、
そのルーティンの中に半魚人が入ってくることで、
彼女の生活に潤いと張りが出てくる。
デルトロ節は全開でグロもしっかりあるし、
変に逃げたりしないでいつも通り。
いつもと違うなと思ったのは社会派の一面。
アフリカ系アメリカンへ、LGBTへの差別など、
ポイントポイントで挟まれていて、
今この時代に映画を作るということは、
差別と向き合わずにはいられないのだなと。
本作の主人公2人もマイノリティなんだけど、
そこで葛藤するシーンはほとんどなくて、
自分たちの信じる愛に邁進するとこが好きだった。
外野は関係ねーよと言わんばかりに。
2人とも話すことができないから、
この作品で「愛している」と2人が
言葉を交わすことはない。
にも関わらず2人が愛し合っていることが
ビシビシと伝わってくること、
これこそが映像、映画の力なんだと思う。
圧倒的に優れた美術、艶のある音楽、
ちょっとしたギャグなど、
映画を構成する要素すべてが、
1度見たら忘れることはない
美しくも切ないラストに繋がっていく。
とにかく「FUCKYOU」の手話は
練習して身につけたい(すでにGIFを入手済み)

3月4日
お昼に下高井戸へ。美味しいうどんを食べた後、
トラスムンドというCDショップでしか
売ってない物を無事にゲット。
ISSUGI&BES 「Viridian Shoot」
誤「Tact」、Donation Mix For ECD (Lovers ver.)の3枚。
そのまま新宿へ戻り、
シネマート新宿で「blank13」を鑑賞。



斎藤工が監督を務め、リリー・フランキー、
高橋一生、松岡茉優など、
そうそうたるメンツが出演している作品。
中盤にタイトルが出るまで張り詰めていた空気が
かなり好みだっただけに、後半の葬式のシーンが。。
好みの問題だと思うけれど僕は好きになれなかった。
(ただラストシーンで反則技を繰り出されて、
グッとこざるを得なかったんだけど)
とにかくリリー・フランキーの演技が
この作品では群を抜き過ぎていた。
悲哀を感じさせるお父さんやらせたら、
日本で右に出るものいないんじゃないのか。
リリーさんだけに止まらず、
日本を代表する旬な俳優陣が出ているため、
とくに前半のクオリティは相当高いと思う。
セリフでの説明はほとんどないし、
行間で分からせていくのが好きだった。
(バッティングセンターのくだりとか)
あとお笑い芸人をかなり起用しているところも大胆で、
適材適所に配置されているなーと感じた。
(借金取りに、さらば青春の光、森田を配役したの最高!)
誰かが亡くなるということは、
悲しいことではあるのだけれど、
それが繋ぐ新たな関係、縁も存在するのである。
このテーマは理解したんだけど、
どうしても後半の「笑ってはいけない」的な展開が
付いていけなくてゲンナリした。
とくにボケをそのまま放置しておけば、
まだその間で笑えたかもしれないのに、
佐藤二朗がツッコミの役割を果たしていることで、
すべてが台無しになってしまった。。。
ただ、その空気を一変させるのが
野性爆弾のクッキー。
正味1分くらいなのに一連のくだりで一番笑った。
前述したラストの反則はエンディングがこの歌だから。
しかも、この歌に1つ解釈を盛り込んで、
ハイライトが焼香/線香になってるだなんて、
グッとくるにきまってるやないか!
斎藤工が監督している映画は過去にもう1作あるみたいなので、
そちらもいつか見てみたい。
帰ってからステーキを美味しくいただいた。