メルカリで買ったスケッチーという漫画が届いたので読んだ。表紙がおしゃれなので久しぶりに紙で漫画を買った。やはり漫画は紙で読むのと電子書籍は全然体験が違う。開いた紙の漫画に顔を埋めることができて没入度が高いからか。体験の話はともかく漫画自体もオモシロかった。Age
ain’t nothing but a
number系の漫画なんだけど題材がスケボーかつ主人公という今までない視点なのがよい。男のスケボーものとなるとスポ根ぽさ出そうだけど本作は30歳を超えて夢中になるものもなく家庭もない、ぼんやり過ぎていく日常に抗う手段がスケボーというところがオモシロい。年齢を重ねるにつけて。いい意味でも悪い意味でも年相応が求められたり、周りの求める普通に迎合しなければならない場面は増える訳だけど、それに怒るわけではなく緩やかにカウンター決めてるのが新鮮だった。まだ続いているので今後も楽しみな漫画が読めてよかった。
仕事中はEpik High is here vol.1/Epik
Highを聞きながら。この時代にしっかりアルバムで聞かれることを前提にした曲順に上がるし、何よりもゲストの布陣が鉄壁。メロウ、キャッチー、ドープ。全方向にかっこいい。個人的にはWoo,
Nucksal, Changmoを迎えた「In
Self-Diffence」が一番好き。クソドープ!下がどうなるのか楽しみ。
やる気が出ない木曜日。SMTM777が楽曲バトルに突入して毎日ブチ上がっている。えげつないクオリティの曲がどんどん出てくる。ポップなメロディアスなトラップもあれば、ド直球のブーンバップまで。こんだけエンタメしまくっているので当然カウンターはあるのだろうけど、それを黙らせるだけの勢いを持てばアンチも参加したり応援したりせざるを得ないのだろう。一番シビれたのはKeem
Hyoeunとnaflaのバトル。Dok2がKeem Hyoeunの曲に登場、そして「watt up
nafla」とリリック中で呼びかける仕草がニク過ぎた…HIPHOPのthroneは渡さねーぞ感がめちゃくちゃ出てて最高。それに対してnaflaがfeatなしで1人で赤い悪魔として歌い上げるのも最高。総じて最高。OLNLの曲のリリックが「学生時代のいじめっ子を見返す」というトピック「いじめっ子がバイト先の漫画喫茶で1ヶ月稼ぐ金は準備してる間に稼ぐ」「君を避けるために別の高校へ進学したけど、今は君が街を歩くとき僕の曲を避けようとすべきだろう」みたいなリリックでこんなSWAG表現あるのかと感動した。曲もGIRIBOYのトラックもディスコ調で良き。などなど色々見どころてんこ盛りで超楽しい。それと並行して新譜チェックをひたすら進めているのだけど、アンダーグラウンドでもこんなレベルが高いのか?みたいな曲がHIPHOP/R&Bともにゴロゴロ出てきて飽きない。
MOMENT
JOONの新曲がYoutubeにアップロード。ビートジャックものでしかもトラックがSMTM9でKhundi
PandaとJUSTHISの2人が共演した曲。SMTM9の中でも指折りで好きな曲なのでめちゃくちゃ嬉しかったし、この曲で外の視点のなさがアイロニー込みで伝わるし「日本語ラップ」を揶揄するのは愉快。これ2020年の中でも屈指のヒップホップ濃度の高い曲だから他のラッパーもビートジャックして欲しい。日本のヒップホップで言えば、BADHOPのデラックス版がシーンのユニティを象徴するような内容で嬉しい。天下統一するのはYZERRか?
安部公房の短編集。SFテイストの話が中心でこれまでに読んだ中では比較的読みやすくてオモシロかった。時代が古いからか今のように人のようなロボット、知能を作ろうというよりも改造人間のような話が多い。人間+αである主人公の立ち振る舞いが奇妙奇天烈でそれだけで十分惹きつけられる。表題になっている「R62号の発明」はまさにそれで死人が改造されて人間に復讐するんだけど、その復讐の方法が変わっていて興味深い。因果応報な感じ。ぶっ飛んだ設定の中にも戒め/教訓めいたものがにじみ出ているのがやはりオールドスクールな作家らしいなと思うし、単純なエンタメでないからこそ時代を超えて支持されるのだと思う。 主人公に名前がついていないのと馴染みのない出来事の連続なのでなかなか話の内容が思い出せないところはあるものの、その中で好きだった話は「盲腸」「鉛の卵」。「盲腸」はヤギの盲腸を人間に移植して藁しか食わないようになれば食糧問題は解決するはずという話で人間の傲慢さに鋭く切り込んでいて好きだった。また「鉛の卵」は冷凍保存されて生き返ったら80万年後で謎の生物に取り囲まれて…王道スタイルのSF。映画「マトリックス」的なエンディングは王道ゆえに既視感あるのだけど、果たして一体どちらで生きるのが幸せなんだろうか?という後を引くような最後になっていてグッときた。文庫の解説の中に自分が著者に惹かれる理由が書いてあったので引用しておく。This is HIPHOP.
あっという間に週末。JP The Wavyの新曲にKid
milliがfeatで参加しててかっこよき。Higher
BrothersのPsy.Pも参加して日中韓のコラボ。ドープ系だったけどメロウ系も聞きたい。JPはインハウスライブとLeonとの曲がそれぞYoutubeにアップロードされててそれらもよかった。JP
THE DAY.
前にラジオにゲスト出演してたのを聞いても思ったけど全然イケイケじゃなくて真面目で実直な雰囲気が印象的。こういう人が世界で活躍してほしい。あとLeonのアルバムは相当期待できそう。
Kid Fresino
の新しいアルバムを聞く。英詞に振り切って響き重視でヒップホップのサウンドとしての革新性を追い求めるような作品になっていた。日本語にせよ英語にせよ散文性のあるリリックはツッコミ社会
a.k.a
勘ぐり社会とは相性がいい。前作の延長線上にあると言えると思う。この構成の中でまさかのJAGGLAをfeatに迎えた「Incidednt」が「日本語ラップ」的にはハイライト。これまでならC.O.S.Aを持ってきそうなものの、こういう斜め上の展開を見せてくれるのは最&高。前作でゆるふわギャングを迎えたように独自の価値観でヒップホップの輪を広げようとしているのかもしれない。個人的にアルバム一通り聞いて一番ぶち上がったのは「Rondo」→「No
Sun toe
remix」の流れ。「Rondo」は先行でMVも含めて好きだったのだけど、このtoe
REMIXの出来が圧巻。原曲よりも余裕で好き。原曲のドラムがtoeの人らしいので阿吽の呼吸で仕上がったのか。そしてこの2曲の流れが今の嫌なムードを忘れさせてくれる多幸感がある。安易なエモーションではないところが素敵。インタビューがほぼ全曲解説なのでこれガイドにしながら聞き込みたい。あとmixもめっちゃ良きだった。今のUKのムードてんこ盛りかつアルバム聞いたあとに聞くとサウンドデザインの意図が伝わってきた。
SMTM8を見続けているのだけど、Young
Bというラッパーがめちゃくちゃかっこいい…結果を伏せたまま見ているのだけど、この人優勝するのでは?と思っている。Indigo
Music所属なのも納得のグルーブ感とタイム感。ブーンバップもトラップのどっちも余裕で乗りこなしているしライブも超安定。予選でNAS
IS
LIKEのインストでラップしてたんだけど、今のフロウで超古典のビートをアップデートしてしまう光景を見て心底感動した。フリースタイルよりもリリックによる芸術を聞きたい。