2021年1月25日月曜日

2021年1月 第4週

 1月18日
 全くやる気が出ない週の始まり。午前中ネット回線繋がらない人が続出して、そのフォローアップで終わる。テレワークはネットがないと何もできないのだなーと実感。
 VMC所属のTKというproducerの新譜を聞きながら仕事。ジャケットのとおりストレートな80sオマージュ。ディスコ/ブギー系のトラックが多くて最&高。めっちゃ最近のThe Weekndっぽいなーと思ってThe Weeknd「After hours」聞いたら相対化されて「After hours」のサウンドデザインの新しさに気付かされた。どうしても新譜に目がいくけど今年は旧譜もガンガン聞いていくことを目標にしているので、こういう気づきがどんどんあればいい。


 夜、naflaのこと調べてたらMKIT RAINを抜けた後のLoopyのインタビューと曲が出てきて、それがめっちゃくちゃセンシティブで泣いた。日本語字幕つきで見れたので、彼の抱えている何とも言えないムードがインタビューでも出ているし曲の歌詞とメロディの切なさがもう…っていう感じだった。naflaは大麻で捕まったことをきっかけに離脱することになったので自業自得と切って捨てるのも簡単だけど、そうではない愛がこのビデオにはあって仲間は大切なんだなと思えた。



1月19日
 普通に寝坊して30分遅れで仕事開始。テレワーク始まって初めて寝坊したので気を引き締めたい(願望)
 メルカリで買ったスケッチーという漫画が届いたので読んだ。表紙がおしゃれなので久しぶりに紙で漫画を買った。やはり漫画は紙で読むのと電子書籍は全然体験が違う。開いた紙の漫画に顔を埋めることができて没入度が高いからか。体験の話はともかく漫画自体もオモシロかった。Age ain’t nothing but a number系の漫画なんだけど題材がスケボーかつ主人公という今までない視点なのがよい。男のスケボーものとなるとスポ根ぽさ出そうだけど本作は30歳を超えて夢中になるものもなく家庭もない、ぼんやり過ぎていく日常に抗う手段がスケボーというところがオモシロい。年齢を重ねるにつけて。いい意味でも悪い意味でも年相応が求められたり、周りの求める普通に迎合しなければならない場面は増える訳だけど、それに怒るわけではなく緩やかにカウンター決めてるのが新鮮だった。まだ続いているので今後も楽しみな漫画が読めてよかった。

1月20日
 R62号の発明・鉛の卵/安部公房を読了。今回も変な小説だった。ただSFよりなので今までに比べるとかなり読みやすかった。次は西川美和監督のエッセイという超楽しみなやつを読む。
 仕事中はEpik High is here vol.1/Epik Highを聞きながら。この時代にしっかりアルバムで聞かれることを前提にした曲順に上がるし、何よりもゲストの布陣が鉄壁。メロウ、キャッチー、ドープ。全方向にかっこいい。個人的にはWoo, Nucksal, Changmoを迎えた「In Self-Diffence」が一番好き。クソドープ!下がどうなるのか楽しみ。

 
 韓国のヒップホップを毎日聞いてブチ上がることでこの退屈な日々をやり過ごしている訳だけども、日本も負けてないぞ!と思えたのはMASS-HOLEの新曲。ビデオのクオリティも超高いし日本の風神雷神ここにあり!と拳を高らかにかかげて叫びたくなる。このコンビネーション自体は珍しくないものの、やはり外部トラックメーカーを呼んできたことで新たなケミストリーが確実に生まれている。

 
1月21日
 やる気が出ない木曜日。SMTM777が楽曲バトルに突入して毎日ブチ上がっている。えげつないクオリティの曲がどんどん出てくる。ポップなメロディアスなトラップもあれば、ド直球のブーンバップまで。こんだけエンタメしまくっているので当然カウンターはあるのだろうけど、それを黙らせるだけの勢いを持てばアンチも参加したり応援したりせざるを得ないのだろう。一番シビれたのはKeem Hyoeunとnaflaのバトル。Dok2がKeem Hyoeunの曲に登場、そして「watt up nafla」とリリック中で呼びかける仕草がニク過ぎた…HIPHOPのthroneは渡さねーぞ感がめちゃくちゃ出てて最高。それに対してnaflaがfeatなしで1人で赤い悪魔として歌い上げるのも最高。総じて最高。OLNLの曲のリリックが「学生時代のいじめっ子を見返す」というトピック「いじめっ子がバイト先の漫画喫茶で1ヶ月稼ぐ金は準備してる間に稼ぐ」「君を避けるために別の高校へ進学したけど、今は君が街を歩くとき僕の曲を避けようとすべきだろう」みたいなリリックでこんなSWAG表現あるのかと感動した。曲もGIRIBOYのトラックもディスコ調で良き。などなど色々見どころてんこ盛りで超楽しい。それと並行して新譜チェックをひたすら進めているのだけど、アンダーグラウンドでもこんなレベルが高いのか?みたいな曲がHIPHOP/R&Bともにゴロゴロ出てきて飽きない。

1月22日
 新譜の日。今年は月毎に所感をまとめておきたいと思っているけど、どこまでできるかな?とりあえず日本/韓国/世界みたいな感じでプレイリスト分けして作っている。今は韓国の充実度がぶっちぎり。なんでこんなに延々と夢中になっているかの聞いてもらえれば一部でも分かると思う→🇰🇷
 Leonの新譜が想像していたとおりめちゃくちゃ良い。本人がHOOK歌うようになった曲は2曲程度だけど明らかに前回の作品よりも風通しがよくて聞きやすくなっている。いろんなトラックメーカーが参加しているのでLeonのラップのアプローチも楽しめるし聞き心地が各曲が異なることが大きな要因なのか。あとPEAVISの新譜も聞いたけど、こちらはメロディにあざとさを感じてしまって食傷気味だった。1曲だけこれは!となった曲はLAPTOPBOYBOYという韓国のトラックメイカーの曲だった。こうなってくると自分の耳が単に韓国のヒップホップが好きな耳になっているだけなのかもしれないと思う。このトラックのもう1つの聞きどころはweekdudusの声とフロウでそれは超最高。



1月23日
 引きこもりとゲームの相性が良い。スイッチのスプラトゥーン2のオンライン対戦ができるように奥さんが設定してくれたので、オンライン対戦で遊ぶ。FORTNITEの残酷さに比べるとかなりヘルシーな感じで良い。息抜きにぴったり。FORTNITEは勝ったらドーパミンめっちゃ出るけど、負けてる間は負の感情が渦巻いてしまうからアンヘルシー。
 ジャケットがかっこいいなーと思って聞いたErick the Architect の新譜。featにLoyle Carnerを迎えている曲があったので好きだろうなと思ったらEP全体としても良かった。サウンドがオーガニックなネオソウル系でリリックのトピックは人種や心の内面などコンシャスな感じなのが結局一番好きなのかもしれない。子の人がFlatbush Zombiesのメンバーというのが一番驚いた。(A$AP MOBとのBath Saltのイメージがめっちゃ強い)それはともかく韓国のヒップホップ聞き過ぎて、思わぬ副次効果として英語で割と意味が取れるようになっている。

 
 スクリーンが待っているを読了。西川美和監督の最新作にまつわる話を中心としたエッセイ。この人の飾らない真っ直ぐな文章が好きだけど今回もストレートな言葉がたくさんあって楽しく読めた。映画絶対見に行く。

1月24日
 ZORN武道館チケット買ってたけど客層的にも若い人多そうだし、このパーティー動画見てしまったことも影響して怖くて行くことをやめることにした。払い戻しないの鬼対応だなと思ったけどアーティストへの支援金と思うようにする。(ネットで続々感想出てるのはなるべく見ないようにしている。泣)
 MOMENT JOONの新曲がYoutubeにアップロード。ビートジャックものでしかもトラックがSMTM9でKhundi PandaとJUSTHISの2人が共演した曲。SMTM9の中でも指折りで好きな曲なのでめちゃくちゃ嬉しかったし、この曲で外の視点のなさがアイロニー込みで伝わるし「日本語ラップ」を揶揄するのは愉快。これ2020年の中でも屈指のヒップホップ濃度の高い曲だから他のラッパーもビートジャックして欲しい。日本のヒップホップで言えば、BADHOPのデラックス版がシーンのユニティを象徴するような内容で嬉しい。天下統一するのはYZERRか?
 

 夜にRIZIN Confession最新回を見た。今回は堀口vs朝倉。これまでさんざん当事者も含めて皆が語っている話だけど、やはりConfessionの編集は素晴らしく論点がキレイにまとまっていてオモシロかった。何回見てもすごい試合だしコーチのマイクがめちゃくちゃかっこいよかった。今日もUFCに出場していた選手のコーチについていてマクレーンを同じくカーフキックで負かしたそうで明確なタクティクスを用意してその実行に向けてひたすらトレーニングするのは1つの仕事論のようにも思えた。


スクリーンが待っている/西川美和

スクリーンが待っている/西川美和

 西川美和監督の最新作「すばらしき世界」を制作する際のエピソードを中心にしたエッセイ。映画はもちろん大好きなんだけど監督の文章もファンなのでこうして読めて嬉しかった。
 今回の映画は初めて小説原作ありきということもあり、小説から脚本へと昇華させていく過程での様々なエピソードや監督がどういうアプローチで臨んでいったのか細かく記録されていて一体どんな映画になっているのか非常に楽しみになった。また、おそらく見てから読んだとしても「これはあのシーンだな」とか「この人のことか」みたいな答え合わせもできるだろう。したがって、見てから読んでも、読んでから見てもどちらでも良いように個人的には感じた。
 「ともだち」というエッセイでは、これまで長年付き添ったプロデューサーから新しいプロデューサーに乗り換えることが書かれているのだけど、それが本当に生々しい内容で読んでてドキドキした。新しい空気を入れなければ次の進化はないし、それに伴い失う安定もある中で、著者が苦渋の決断するところは華やかに見える映画作りはシビアな世界で他の仕事と変わらないのだなと感じた。筆力ということで言えば「異邦の人」が抜群。前作の「遠きにありて」では何度もウルルになったけど、今回は「異邦の人」でウルルだった。日本に来ている技能実習生の話なんだけど、彼らの過酷な環境が問題になっていることは念頭に置きつつ、その中でもたくましく生きている姿が取材含めて丁寧に書かれていて非常にオモシロかったし最後のくだりで泣いた。
 公開前ということもあり映画に関する具体的な内容は少ないものの、著者が今回キャスティングした役所広司と仲野太賀の話は興味深くて、特に仲野太賀の話は語られているのを読んだり聞いたりしたことなかったので新鮮だった。
 映画はコロナ前に撮影が終わっていたものの、編集作業などはコロナ禍の影響をもろに受けていたようで、その頃どういうことを考えていたか知ることができてオモシロく、これまで読んだコロナ禍における文章で一番刺さった文章を最後に引用しておく。何気ない描写でハッとさせる著者の提示する視点がとにかく好きだ。映画が楽しみでならない。

またスタジオの密室で、朝から晩まで膝と膝をつき合わせながら、人たちと仕事ができるときのことを思うと、それだけで胸が踊るような気持ちだ。私たちは、必ずその日を迎える。それまでは窓外の空に憧れながら、麺を茹でてはネギを刻み、タレをかけて食す日々だ。

2021年1月20日水曜日

R62号の発明・鉛の卵/安部公房

R62号の発明・鉛の卵/安部公房

 安部公房の短編集。SFテイストの話が中心でこれまでに読んだ中では比較的読みやすくてオモシロかった。時代が古いからか今のように人のようなロボット、知能を作ろうというよりも改造人間のような話が多い。人間+αである主人公の立ち振る舞いが奇妙奇天烈でそれだけで十分惹きつけられる。表題になっている「R62号の発明」はまさにそれで死人が改造されて人間に復讐するんだけど、その復讐の方法が変わっていて興味深い。因果応報な感じ。ぶっ飛んだ設定の中にも戒め/教訓めいたものがにじみ出ているのがやはりオールドスクールな作家らしいなと思うし、単純なエンタメでないからこそ時代を超えて支持されるのだと思う。
 主人公に名前がついていないのと馴染みのない出来事の連続なのでなかなか話の内容が思い出せないところはあるものの、その中で好きだった話は「盲腸」「鉛の卵」。「盲腸」はヤギの盲腸を人間に移植して藁しか食わないようになれば食糧問題は解決するはずという話で人間の傲慢さに鋭く切り込んでいて好きだった。また「鉛の卵」は冷凍保存されて生き返ったら80万年後で謎の生物に取り囲まれて…王道スタイルのSF。映画「マトリックス」的なエンディングは王道ゆえに既視感あるのだけど、果たして一体どちらで生きるのが幸せなんだろうか?という後を引くような最後になっていてグッときた。文庫の解説の中に自分が著者に惹かれる理由が書いてあったので引用しておく。This is HIPHOP.


一切の既成概念を覆すということが小説家安部公房の実践原則である。文学者にとって、既成概念を覆すということには多くの問題があるところだが、安部公房は、彼流にそれをやる。

2021年1月19日火曜日

2020年1月 第3週

1月12日
 Forniteでスキンをついに買ってしまう。MARVELのパックでブラックパンサー、キャプテンマーベル入りのやつ。かなりの時間を溶かしてきたので、このくらいは使ってもいいかという気持ちで買った。しかし新しいスキンでビクロイは達成できなかった。虚しい…
 寝る前に「チ。ー地球の運動についてー」2巻を読んだ。先週1巻読んだところで2巻がタイムリーにリリースされてうれしい。誰かから言われたことを盲目的に信じるのではなく、自分で考えて何が合理的で正しいのか?そこを追い求めることに命を懸ける必要があった時代。思考停止して安穏な人生を送るか、自分が考えたことやより真実に近いものを追いかけるのか。地動説と天動説について結論は知っているけど、そのプロセスをエンタメにしているところが興味深いし漫画ならではの「絵」による感動もあったりで今回もかなり満足度高い。こっからどういう流れで持っていくのか楽しみ。

1月13日
 ポッドキャストの編集。Maximizerをoutputにかませばキレイにまとまることに気づいた。SMTM8を引き続き見ているのだけど終盤まだ英訳されていなくて一旦中断。SMTM777に切り替えることにした。

1月14日
 G+Jusが遂にリリースされた!MUSHVENOM+JUSTHISの新曲とAchoo、VVSのリミックス。VVSはH1ghr musicの面々中心で、AchooはH1ghr musicに加えてIndigo music、途中で脱落したSMTM9の参加者によるリミックス。1曲に対してこれだけ多様なアプローチ出てきて、どれもかっこいいの圧倒的すぎる。SMTM8見たおかげで知ってるラッパーが増えたので曲に対する解像度が上がってきてよかった。(Big Naughtyのシンデレラストーリーはホンマにすごい…)competitionとentertainmentのバランスが素晴らしいのだよな、すべてにおいて。隣の畑が青く見えている効果も当然あると思うけど日本のヒップホップよりも魅力を感じてしまっている自分がいて、それまた切ない。

 
 あと「Codeclear」なる曲がdingo freestyleからリリースされていた。レゲエのOne way形式で60人近くのラッパーがラップしていて、これまたかっこいい。。。皆が自分でセルフで回しているビデオも特徴出ててオモシロかった。収益はコロナの医療従事者に寄付されるらしい。レッドブルのマイクリレーとかあったけど、こういうの日本でもやってほしい。

 
 ポッドキャストの最新エピソードをリリース。日本のヒップホップについて話した約2時間半。ゲストよりも自分が話し過ぎたと終わってから反省…それはともかく聞いてみてください。Apple podcasts/Spotify/Shownotes

1月15日
 あっという間に週末。JP The Wavyの新曲にKid milliがfeatで参加しててかっこよき。Higher BrothersのPsy.Pも参加して日中韓のコラボ。ドープ系だったけどメロウ系も聞きたい。JPはインハウスライブとLeonとの曲がそれぞYoutubeにアップロードされててそれらもよかった。JP THE DAY. 前にラジオにゲスト出演してたのを聞いても思ったけど全然イケイケじゃなくて真面目で実直な雰囲気が印象的。こういう人が世界で活躍してほしい。あとLeonのアルバムは相当期待できそう。
 Stickyが亡くなったという情報がSNSを錯綜していたけど本当のようでショックだった。いいラッパーたちがなんでこんな早くに逝ってしまうのか毎回虚しい思いになる。 StickyはSCARSの中でも好きなラッパーでDJ GEORGEのミックスを買って聞くくらい好きだった。声のトーンとあのビートのノリ方は本当に特別な存在だった。ミックスのイントロで「転んだっていいじゃねーか 必ず起き上がればな 俺はそうしてきた」と言っていて、それこそ自分に言い聞かせて欲しかった。好きな曲は色々あるけど1曲選ぶなら、どうしたってそれは「My Block」近年だとJJJとの曲もこれまでとは違う側面が見れて好きだった。 A-Thugも言ってたけど曲の中では生き続ける。リスナーが聞き続けることで偉大なラッパーがいたことが後世に伝わればいい。

1月16日
 ここ最近の寒さとは打って変わってとても暖かい日。各種買い出しで疲れ果てる。
 FORTNITEでレベルが上がったために参加するバトルのレベルが上がってしまい勝てなくなってしまった…建築を中心として修行が要求されている。またこれで時間を溶かすのか…と思いつつやってしまうので、これはもう立派な中毒か。。。
 SNSでたまたま見かけたDrug Drugというラッパーのアルバムを聞いてみると、めちゃくちゃかっこよくてビックリした。自分が無知なだけかと思いきやフォロワーもそんなにいなかったのでまだ無名なのかもしれない。トラックがフレッシュなのが一番大きい要素。リリックも単なるフレックスやボースティングにとどまらず奥行きがあって好き。ジャケットも最高だし本当に言うことなし。これからグイグイくるかもしれない。


1月17日
 マンダロリアンS1をついに見終えた。ディズニープラスはこれ見るくらいしかしてないけど、それでも十分もと取れるほどにおもしろかった。ジョン・ファブローが製作総指揮・脚本を務めていることも影響しているのか。ブレイキング・バッド、ナルコスという二大ドラッグドラマからそれぞれ1人ずつ素晴らしいキャスティングしててそれも最&高。完全に子連れ狼的な展開の中、ベイビーヨーダが単なるマクガフィン以上の存在であることが物語の奥行き、先に対する期待感を何倍にもしてくれておいる。そして単純にかわいい。去年フロリダのディズニーランドへ行ったときはマンダロリアン旋風がビュービュー吹いてて「そんなに?」と思ってたけど、皆が好きになれる要素てんこ盛りで納得。S2もじっくり見ていきたい。あとワンダビジョン始まったし、そっちも見ないといけない。。。

 
 最近はSMTM777を見ていてnaflaがヤバ過ぎて過去のアルバムを聞いたりしている。Boombapが好きなら間違いなく彼の虜になる。番組内でも最高の賛辞を得ていてThis is HIPHOPみたいなラッパーだと心底思う。
 夜はもつ鍋。肉屋でしっかりしたモツを買ってきて家で食べるとほぼ店の味で大満足。ILLSUGIのビートテープ聞きながら本読んでたらいつの間にか寝ていた。

2021年1月12日火曜日

2021年1月 第2週

1月4日
 「チ。ー地球の運動についてー」1巻読了。RSSで購読しているブログで知って読んでみたらオモシロかった。勉強系の漫画かな?と思ったけど、その要素は限りなく低い。あくまで題材が地動説/天動説というだというだけで学問および科学をどこまで信じられるのかという話。今の時代ともマッチしていてコロナウイルスは忖度しないから科学的根拠に基づいて思考する必要があるのに今の政治はそこが全く見えなくて、何をしても/しなくても人々の不安をただ煽るだけになってしまっている。人間中心の傲慢な考えではなくて、ただそこにあるものをつぶさに観察して見えてくるところから法則性を見出す。そのくらい真摯ないわゆる科学的態度の重要さに気付かされる漫画だった。今月2巻リリース予定なので楽しみに待ちたい。
 Flip Side Planet、宇多田ヒカルとBig Conspiracy/J Husを聞くなんて…最&高。「Reckless」という曲がめっちゃ好きだったことを思い出した。シンセの音がRPGぽい音というかPUNPEE「Chrono Trigger」を彷彿とさせるから。それはともかく2人の掛け合いもオモシロいしリリックの解説も興味深かった。
 今日聞いていたのはMELOHのEP。Daytona EntertainmentというThe Quiett と YUMDDA が作ったレーベルへ移籍して第一弾のEPらしい。シンギンラップというかほとんど歌。GRAYプロデュースの「IDNY」やはりクオリティ高い。メロウの極み。

 

1月5日
 仕事始め。在宅で始めることになるなんて誰が想像したでしょう。案の定、全くやる気はでない。けれど事件は家ではなく現場で起こっているのであるといった感じであっという間に1日が終わった。

1月6日
 iPhone 12 miniが到着。Bluetoothがブチブチ切れる頻度が急に高くなってしまったのとiPhoneXを3万円で買い取ってくれて実質の値段が下がるから。実際届いて触ってみるとサイズ感がかなりちょうどいい。あとカメラは相当進化していると感じた。いよいよRX100とか要らない世界なのでは…?と思ってしまった。iPhoneは中身を前の機種からそのまんま引き継ぐので新しいガジェット感がないのが毎回残念。同じであることに価値があるとは分かっているのだけど。
 Kid Fresino の新しいアルバムを聞く。英詞に振り切って響き重視でヒップホップのサウンドとしての革新性を追い求めるような作品になっていた。日本語にせよ英語にせよ散文性のあるリリックはツッコミ社会 a.k.a 勘ぐり社会とは相性がいい。前作の延長線上にあると言えると思う。この構成の中でまさかのJAGGLAをfeatに迎えた「Incidednt」が「日本語ラップ」的にはハイライト。これまでならC.O.S.Aを持ってきそうなものの、こういう斜め上の展開を見せてくれるのは最&高。前作でゆるふわギャングを迎えたように独自の価値観でヒップホップの輪を広げようとしているのかもしれない。個人的にアルバム一通り聞いて一番ぶち上がったのは「Rondo」→「No Sun toe remix」の流れ。「Rondo」は先行でMVも含めて好きだったのだけど、このtoe REMIXの出来が圧巻。原曲よりも余裕で好き。原曲のドラムがtoeの人らしいので阿吽の呼吸で仕上がったのか。そしてこの2曲の流れが今の嫌なムードを忘れさせてくれる多幸感がある。安易なエモーションではないところが素敵。インタビューがほぼ全曲解説なのでこれガイドにしながら聞き込みたい。あとmixもめっちゃ良きだった。今のUKのムードてんこ盛りかつアルバム聞いたあとに聞くとサウンドデザインの意図が伝わってきた。

 友人からdingo freestyleのリンク送られてきて、それ含めてK-HIPHOPもろもろdig。Rizing verse、D.Arkこの感じやとSMTM全然残ったのでは?くらい別人かのようなパフォーマンス。PSYのレーベルへの加入決まって自信がついたのか。Ash-BのTwerkを2人して目を逸らすウブ演技がオモシロかった。

1月7日
 昼食でいつもの街中華へ。常連と鍋を振う店主の会話から店主が満身創痍で厨房に立っていることを知る。頼むから潰れないように頑張って欲しい。タンメン食べてたらテレビで東京の感染者数が2000人超のニュース速報が流れた。こんな風に皆で数値を知るとストリートというか街にいるなーと感じる。そして夜には緊急事態宣言が発令。経済的ダメージと科学的な感染抑止の両方を提示して「政治判断としてこうします、だから協力し合いましょう」なら分かるけど全てが場当たり的で無能が極まっている。
 仕事終わりに歯医者。親知らず抜かないと虫歯を治療できないらしい。歯磨きの方法を教えられて、いつも固いブラシでゴシゴシやってたけど柔らかいブラシで優しく磨けという指示。磨き方の宗教論争ありそう。
 今日も dingo freestyleが更新されていて今回はDon Malik。彼を中心に色々ディグっていたら、Bad News Cypher vol.1 が出てきてブチ上がり!vol.2をLIL BOIがSMTM9でTake Oneと披露したわけだけど、vol.1はDon MalikとJUSTHISを加えた4人でひたすらラップしている。超イナたいトラックで比較的シンプルなループトラックゆえにそれぞれのフロウの豊かさを感じることができる。こんなにイナたいトラックなのに元曲はGiriboyという衝撃もあった。こんな感じで延々とディグれるほど韓国のヒップホップは飽きない。
 
1月8日
 大寒波で朝は1℃。こんなに寒いと仕事に精も出ない。 朝はBBC RadioのRoyle CarnerのUKアーティストのセレクションを聞く。ヒップホップ中心でダンスミュージックのUKとはまた別の像を結ぶような選曲だった。
 ふるさと納税でゲトったCOEDOビールとVERTREの福袋ビールが同時に届いて冷蔵庫がビールまみれ。しばらくビール飲みまくる毎日が始まる。
友人から教えてもらったLEGIT GOONSのアルバムをもろもろ聞いてみる。最新アルバムはかなりファンク、ロックよりなんだけど1つ前の「Junk Drunk Love」がかなり好みな感じ…実際、KOREAN HIPHOP AWARDS 2018では「今年のヒップホップアルバム賞」を受賞したらしい。(FNMNLで2018年にインタビューしていた)メロウかつレイドバックなノリが気持ちいいし4人のラッパーがキャラ立ちしているので飽きずに聞けるのもいい。韓国だとクルーというよりはソロラッパーがレーベルに所属していて、それがコレクティブのように振る舞っていることが多いのでこのようにインデペンデントなクルーは新鮮。

1月9日
 進撃の巨人の最新巻を買うために街へ出る。緊急事態宣言出てるけどそんなに人出は変わらず。で肝心の最新巻は超絶に悲しくて虚しい話になっていて日本の漫画でここまで人種/民族の話にリーチしたものは無いと思う。現在でも戦争の火種になるのは民族の違いによる争いであり時間が解決してくれない人類に永遠の課題。その答えが出ない様をこれでもかと見せつけられている感じ。対話はでは解決できないのか?伏線回収がズバズバ進んでいてるので、そのおもしろさも伴って大団円に向かっている。次巻がラストらしいので気合い入れて読みたい。というか実家にある最初の方も取り寄せたいけど単行本は嵩張るので躊躇している。Kindleで買い直すべきか。。
 Travis Scott×Playstation のダブルネームのパーカーが届いた。パーカーの素材があまりにチープで悲しいけど基盤の刺繍がイケイケなのでまぁ良しとする。最近は基本は家にいるのでパーカーしか着ていない。


 家にいてFORTNITEと読書とYouTubeみたいなクソ生活なのでSMTM8を見始めた。参加者を見てる感じは確かに9のメンツのクオリティは高かったなーという感じ。とはいえまだまだ序盤なので楽しみ。

1月10日
一歩も家を出ない日。SMTM8と読書など。Youtubeの「後で見る」が今更ながらめちゃ便利でヘビーユース。なんとなくSNSでリンク見て放置することはなくなり、とりあえず「後で見る」に入れておけば隙間時間に見れるとき気付いた。 夜はトッポギとチヂミという韓国バイブス高める晩ご飯で美味しかった。

1月11日
 スーパーに買い出しだけ行ってあとは家にいた。おしるこ作りに目覚めたので今日も仕込んだ。難しそうに思われるかもだけど3回ゆでこぼして砂糖をぶっこむだけなので簡単。腹持ちよいし温まるので在宅ワークにぴったりの食べ物だと思う。
 SMTM8を見続けているのだけど、Young Bというラッパーがめちゃくちゃかっこいい…結果を伏せたまま見ているのだけど、この人優勝するのでは?と思っている。Indigo Music所属なのも納得のグルーブ感とタイム感。ブーンバップもトラップのどっちも余裕で乗りこなしているしライブも超安定。予選でNAS IS LIKEのインストでラップしてたんだけど、今のフロウで超古典のビートをアップデートしてしまう光景を見て心底感動した。フリースタイルよりもリリックによる芸術を聞きたい。

 
 夜、今年初めてのポッドキャスト収録。初心に帰って日本語ラップの話を延々とした。広く振り返れた気がする。今の気持ちをこういう雑談でパックできるPodcastは便利だし楽しいなと改めて思った。これ聞いて備えてください。

2021年1月7日木曜日

ネオンと絵具箱/大竹伸朗

ネオンと絵具箱/大竹伸朗

 現代美術作家である著者の2003-2011年までのエッセイ。1977年のイギリス、制作の本拠地である宇和島、故郷である東京、はたまた夢まで。時代と場所を縦横無尽に横断しながら徒然と日々思っていることが書き記されていた。既存の価値観にぐらぐら揺さぶりをかけられるし、価値の定義が比較的曖昧な美術の世界でサバイブしてきた著者の審美眼の一端を知れるのは貴重なことだと思う。「ザ・エッセイ」なんだけども、僕が著者のエッセイが特に好きな理由は独特の文体と強烈なパンチラインがゴロゴロ転がっていること。いくつか引用。


いつの世も本質はコピーとオリジナルの微妙な狭間にごくわずかな確率で起きる一瞬の出来事の中に薄ら笑いで潜んでいたりする。そうやすやすと良識や常識で捕まえられるほどヤワな相手でないことだけは確かだ。

誰の日常にも淡々と当たり前に訪れる「毎日」という怪物、これに見合う「自分」を与えられた時間の中に貫くこと、それはとてつもなく厚い壁として毎日立ちはだかっている。

結局いつの時代も「信じられる奴」と「信じられない奴」がいるだけでそこには年上も年下もない。「おい!そこのオヤジ、今、お前のできること、キチンと示してみろ!」それだけだ。

 このように単純な引用でも威力の高いラインだけどエッセイの中ではさらに光り輝いていた。3つ目は特に自分がおじさんであることを認識しつつ、それに抗いたいという気持ちにビシッと刺さった。傍から見ると役に立たない、無駄や無意味と思われたとしても主観的な価値観を大事にしてそれを貫く。毎度勇気をもらうことができる著者の言葉をこれからも追い続けたい。

2021年1月4日月曜日

2021年1月 第1週

1月1日
 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。毎年なんか目標立ててますが、今年は細かくログ取っていきたいなと思います。
 Twitter見たらいきなりMF DOOMの訃報が。10月末に亡くなっていてこのタイミングで発表されたらしい。熱心に追っかけて聞いていたアーティストではないけど、Madvillainのアルバムはマスターピースだし仮面をかぶり、いわゆる楽理を超えたdopeを体現していたようなラッパーなので、そういう人が若くして亡くなるのは悲しい。
 完全に正月モードなのでお昼に起床。奥さんが作ってくれたお節料理と芋煮風雑煮でスタート。だらだらテレビ見ながら本を読んで「グランド・フィナーレ」読了。初めての阿部和重。盟友である中原昌也はたくさん読んでいるけど彼の本は初めて読んだ。いい意味で狂っていて最高。これで芥川賞受賞してるのかと思うとビビる。他の作品も読んでみたい。


 録画していたM-1のアナザーストーリーを見た。(このリンクで1/13まで見れるっぽい)大接戦になった去年のM-1のビハインドストーリー。自分たちのスタイルを変えずに信じてぶれずにやり切ることの重要さを教えてもらった。こんなにも自分の可能性を信じられる人生を生きているか?と自分が問われているような気もした。M-1といえば友人のポッドキャストで徹底討論してたのでこちらもどうぞ→ cold_brew_us #71
 夜、ぶりしゃぶ。刺身で食べれるやつ買ってきて気分に合わせてしゃぶったり、刺身で食べれてマジで最高。


 食べたあとAOMGがofficialに出しているmix聞きながらこの日記を書いている。かかる曲どれも「うおー!」って感じでブチ上がって特にSOGUMMというシンガーが大好き。SMTM9のFinalでLayoneのFeatで初めて聞いたときから気になってたけどこのmixで確信。後ろノリなUSのR&Bのフロウと魅力的な声質のコンビネーションが最高。
 あと梅田サイファーの新曲が古き好きブーンバップモードで良き。R指定のラガサビの新鮮さよ!DJ Premierの「CLASSIC」オマージュなビートもそこかー!という感じで最&高。リリースされた当時、ItoIで死ぬほど聞いていた思い出がフラッシュバックした。


1月2日
 正月どこも行かない代わりにWestinの昼食ビュッフェ。見るからなお金持ちと成金が混在する空間で普段行かないから割とめんくらった。「めちゃくちゃ美味しい!」みたいな食べ物はないけどアベレージでどれも美味しい感じだった。
 ポッドキャストで話した本についてブクログにレビュー載せてるんだけど見にくいし検索性も低いのでブログの方にもアップロードした。で今年はブログにもレビュー掲載することにする。
 帰ってきて奥さんがオンラインライブ見ているあいだ日記書きながら色々聞く。SOGUMMの「Sobrightttttttt」が想像してたラインを余裕で超えるドープさでたまらない。ビート自体も後ろノリで超もたったサウンドが気持ちよい。彼女はBaliming TigerというMusic Collcetiveのメンバーらしい。去年11月のライブ動画がYoutubeにあってそれも見たけど、これまたかっこよくてHIPHOPベースでミクスチャーの要素が混ざっているみたいな。Gorillaz好きな人には間違いなく刺さる。Mixtapeしかリリースしてないみたいでアルバムが待たれるなー

1月3日
 起きたら12時。社会復帰できるのか。雑煮、おせちの残りなどを細々と食べてダラダラしていたらあっというまに日が暮れた。せめてもの抵抗でリングフィットを40分弱やって人としての尊厳をギリギリ保った。Aマッソのラジオで芸人の解散について話していた。つまりは友人の良からぬ態度にどこまで口出すか?大マジで話していて友達やからこそ熱くなる気持ちも分かるなというのと、時間に解決を任せるしかないのも分かる。
  mixcloudにアップロードされた2020年まとめ日本語ラップミックスを年跨ぎで聞き終える。後輩なので身内贔屓かもですが、めちゃくちゃうまくまとまっていると思う。そして何よりもエモい。変に通ぶってるわけでもなく抑えるところも抑えているのでみんなに聞いて欲しい。  
  1日からだんだんしりすぼみになっていることが気に掛かるけど、こんな調子で日記を書いていこうと思います。よろしくお付き合いください。

2021年1月1日金曜日

2020 BOOK RANKING

ポッドキャストで本のこと話しましたが、各レビューを読めるようにしました。

1. 聖なるズー

2. やがて忘れる過程の途中

3. 言葉と歩く日記

4. フライデー・ブラック

5. パチンコ

6. 低地

7. 燃え上がる緑の木

8. ある人生

9. 砂の女

10. イルカも泳ぐわい 

グランドフィナーレ/阿部和重

グランドフィナーレ/阿部和重

 阿部和重の芥川賞受賞作。その表題作に加えて3作の短編が加わっていて神町というおそらく架空の街をキーにしてゆるやかに4つの話が繋がっている。独特のノリがあっておもしろかった。表題作は前半、村上龍のバイブスがあって退廃方向に展開していくのかなーと思ったら、純粋な悪のような描写が続く。つまり言葉の上では自分が悪いことを理解しているものの、ブレーキが効いていないように見える。同じ過ちを繰り返すのか?それとも過去に対する償いなのか?しかも、悪の種類が種類なので不快な人は心底不快だろう。でもギリギリを攻めていく姿勢が最高だなと思う。
 2004年の出版でインターネットがこれから広がっていくところ、スマホ以前の世界の話なので牧歌的で興味深いし情報テクノロジー表現がユニークだった。(docomoの携帯の機種名なんて認識するの何年振りなのか…)全体通じて子どもとの別れ、子ども同士の別れを描いており、特に子ども同士の今生の別れの切なさがよく伝わってきた。今はSNSがあるから、この切なさは共感されないかもしれないけど。
 2021年の今、読んで一番興味深かったのは「20世紀」という短編。記録社会となった今を予期していたかのような内容だった。スマホの登場により赤ちゃんの頃から写真や動画で記録され、それを多くの人に向けて発信する時代になったわけだけど、そのように記録され続けた人の自意識/時間感覚について書かれていて相当オモシロかった。(記録された過去と記録されていない過去、どちらに焦点が合いやすいか?など)しかもこの短編がSONYのCD-R(記録媒体としてのCDね)の発売に合わせて書き下ろされたという時代を感じる背景なのもあいまって好きだった。

2020年12月 第4週

12月21日
 新しい仕事をウェブ会議で教えてもらう。なるほどーと思いながら聞いていたら同じように聞いていた人が「先ほどから「ろっこ」と言っているのは数字の6のことですか?」と聞いていてゾッとした。泥仕事なので時間かければ終わりそう。
 夜ご飯は久しぶりにチキンドリア。ドリアって実は簡単で美味しいから冬はよく作るメニュー。寝る前、最後の最後にビクロイ達成して気持ちよく就寝。


12月22日
 朝、メルカリで漫画が売れたのでコンビニまで発送しに行ったら、おばあさんがディズニーの小包を発送しようとしてもうクリスマスなのかと感じる。分かりにくい季語のような風景で季節を感じている、おじさんです。
 SMTM9 EP9がやっと翻訳されて見た。今回は準決勝で前回に続き楽曲バトル。楽曲の好みでいうと前回の方が好きだったかなという印象。とはいえそのクオリティはハンパないしライブパフォーマンスも大きな舞台を大胆に使用したものが多くて単純にエンターテイメントとして楽しい。個人的に好きだったのはUntellとWonstein。ヒップホップのネクストレベルというか、音楽的な構成、展開の付け方が素晴らしくて特にProducerをそれぞれ贅沢に使っているところも良かった。とはいえ準決勝のハイライトはリルボイであることに疑いはないでしょう。何回も楽曲バトルをすることになるので、引き出しの多さがこの局面では重要になってくる。リルボイはこれまで投げてこなかったド直球のヒップホップをぶん投げてきて、それがむちゃくちゃかっこよかった!ループミュージックの醍醐味をラップで引き立てて1つの芸術へと昇華させる1つの芸術だった。そしてヒップホップゲームの観点でいえば、SWINGSが過去にビーフのあったSimon Dominicをfeatで呼んでくる最強の禁じ手を発動。日本でいえばKREVAと般若が同じステージに立つみたいなもの。圧巻すぎるステージだった。一方のKhundi Pandaは楽曲がいまいちなのと前回と同じJUSTHISとのコンビネーションを強調しすぎたか。とはいえ相手が悪かった。もうすでに優勝は決まっていて翻訳待ちで巧妙にSNS、Youtubeでネタバレに気をつけている。早く見たい!



12月23日
 奥さんの会社でコロナ感染が拡大してるらしく今日は2人ともテレワーク。お昼に平日しかやっていないうどん屋に行けてよかった。QOL向上。仕事中にCampanellaの新しいアルバムを聞いた。「Douglas fir」で日本最高峰のフロウを提示してからのアルバムでどんな調子かと思いきや、かなりメロウな内容で好き。RAMZAとのコンビネーションは熟成している印象。また、ここでもBLトラックが起用されていて鎮座とJJJとのコンビネーションも含めていい感じ。エゴラッピンの中納 良恵との曲もトラックとフックは90sバイブスながらラップの部分がアップデートされている新しい感触の曲。MVもメロウな雰囲気がうまく出ていて好きだった。

 

  「ヒップホップコリア」読了。韓国のヒップホップが好きな人が体系的な知識を得るには抜群の1冊。実際ここに載っているラッパーが昨日見たEP9でfeatに多く参加していて助かった。ネットで調べたら分かるけど、こういうふうにパッと開いて情報を見れるムック本の良さを改めて実感した。2020verも出して欲しい。SMTM9参加者の中で好きだったAhn Byeong Woong  のアルバムが出てるの友人から教えてもらって聞いたら、これまためっちゃかっこいい。。。90sバイブスが高いのもあるけどラップの後ろノリな感じが気持ちいい。

 ポッドキャストを放出。後半、真面目に仕事の話というかなんで働くのか?みたいな哲学的であり即物的な話をしてみました。Apple podcast/Spotify/Shownotes

12月24日
 クリスマスイブ。午後、避難器具点検だったことをすっかり忘れていて午後てんやわんや。レゲエバーの作るクリスマス限定チキンがウマそうってことで仕事中抜けして買いに来たら2時間後の受け取りだった。皆ここで買ってステイホームクリスマスしようとしているのか。ワインやらなんやらも調達して帰宅後、仕事納めてポトフ作りに勤しむ。といっても材料切ってぶち込んで煮込むだけ。クリスマスプレゼントでもらったグローバルの包丁の切れ味が素晴らしくて料理する楽しさがマシマシになっている。下準備終わってチキン受け取りに再度お店訪問。思いっきりチキン1羽まんまでテンション上がった。奥さん帰宅後、無事におうちクリスマスディナー。チキン美味でした。

12月25日
 メリークリスマス当日そして今年の仕事納め。本当は月曜日も仕事しようかと思っていたけど全く労働意欲が湧いてこないので4日まで休みとした。お昼に近くの街中華でニラレバ。いつ何食べても美味しい。料理している店主がヨボヨボで心配なんだけど、この店なくなったらQOL下がりまくるので長く続いて欲しい。夜は昨日と打って変わって残り物による晩ご飯。これがリアルだ。色々作業しながら聞いたNucksalという韓国人ラッパーのアルバム「1Q87」がめちゃくちゃかっこよかった。村上春樹インスパイアで「AKIRA」という曲もあったりでかなり日本インスパイアな感じなのか。トラックのバラエティ豊かさとラップのコンビネーションが最高。同い年だから見てきたものが近いのだろうか。調べてみたらいつもどおりBLOOMINT MUSICで取り上げられてた。この人の無償のコミットメントめちゃくちゃ助かる。。。過去の韓流最高会議を今聞いているけどラジオを切にやって欲しい。とはいえ日本のヒップホップ番組自体、ろくに存在してない世界なので韓国のヒップホップは難しいのだろうか。それこそBTSパワーとかで何とかならないのか。というか最近は韓国のヒップホップしか聞いていない。


12月26日
 今日から連休。全然朝起きれなかったけど窓掃除で挽回。掃除中はSWINGSのレーベルであるIndigo Musicのコンピを聴きながら。やっぱJUSTHISが好きだなーと思いつつKid Milli、SWINGSもかましまくりで聞き飽きない。 「Indigo」という曲のMVのyoutubeの再生回数が2年前公開で2750万回も再生されていて驚愕…完全に世界レベルのコンテンツになっているのだなと改めて実感。 

 
 あと買っておいた小豆でぜんざいを作ってみる。3回茹でこぼしして煮込んで砂糖投入して終了というシンプルなレシピで美味しくできた。バーミキュラのおかげでいい感じに熱入れできたおかげなのだろうか。夜はお好み焼き、奥さんが餅&チーズ入りverを作ってくれて美味しかった。

12月27日
 GQのYoutubeチャンネルのヒップホップ特集を見た。¥ellow bucks、Jin dogg、LEXを中心にそれぞれのローカルから発信するヒップホップという話でオモシロかった。インターネットによって特定の場所にしかなかった情報が水平展開されてどこでも手に入るようになった今、別に都会にいなくても情報は入ってくるしコラボもできる世界。ゆえに自分のローカルがなかったとしてもレップする必要がない。そこで逆説的に上記のラッパーたちがローカルを大事にする価値観もよく理解できる。あとKMが言っていたリファレンスの取り方、歴史を踏まえることの重要さは間違いない話だった。OKラインの弾き方が全然変わってくると思うし、上辺だけなぞっているのは直ぐバレる時代。右肩上がりでシーンが拡大しているのはめちゃくちゃ嬉しいものの、このままでどこまでパイがデカくなるのか。こないだ逃げ恥の予告でいまだにチェケラッチョしてるのを見て本当にゲンナリしたので何とかしてくれ、日本のラッパーたち。


 中原昌也の作業日誌をついに読了。4年分の人の日記なので時間かかったけどオモシロかった。狂ったようにCDやDVDを買い、毎日のように飲みまくってギリギリの生活をしている様は憧れさえ持った。しばらく小説読めてないので追っかけたいと思う。夜は鍋。鍋つゆは色々あるけどエバラのなべしゃぶシリーズがおすすめです。

12月28日
 スプラトゥーン2を奥さんが買ったので早速プレイ。これもFORTNITEと同じTPSでテクニック必要系なので慣れるまで時間かかりそう。しかもオンライン対戦は要課金らしい。完全にゲーム沼にハマっている気がする。DOGEARRのHoodieが届いた。ボディがPRO CLUBで腕の長さに合わせてLサイズにしたら裾がだいぶ余る感じに。あと買ってから気づいたんだけどラランドの西田が着ていたパーカーと同じフォントなんすよね…これは何かのサンプリングなのか何なのか。
 夜、ポッドキャスト収録。今年の本について2時間超えで語り倒した。年齢とともに読書の傾向や好きなものが変わっていく定点観測としても興味深いと感じた夜。

12月29日
 ポッドキャストをリリース。今年読んだ本についてなので年末年始のお供にどうぞ。 Apple podcast/Spotify/Shownotes 
夜ご飯はふるさと納税でゲトった沖縄のアグー豚のしゃぶしゃぶ。うますぎる…制度として賛同できるものではないもののバカみたいな量の税金納めているので少しぐらい還元受けたいというのが本音です。食事中、家族とLINE通話。皆元気そうでよかった。

12月30日
 ついにSMTM9のEP10を見た。めちゃくちゃオモシロかった…大団円とはこのこと。今回の戦いは4アーティストがそれぞれ2曲ずつ披露して観客投票で優勝者を決める。計8曲も豪華なステージをひたすら見ることができて満足だった。もはやこのレベルになるとミスなんて無いし楽曲も超ハイクオリティなので好みのレベルになってくる。そんな中で個人的にはLayoneの2曲がとても好きだった。前回のエピソードで優勝候補のWonsteinに競り勝ってネットでの反応は荒れたっぽいけど今回のステージを見るとさらに成長を感じた。もともとクネクネするのをシグネチャーにしていた彼がそれを1つの引き出しにしつつストレートにラップすることでフロウのバリエーションが豊かになってかっこよくなるというのはこの番組に出演した効用だと思う。それを凌駕してきたのは優勝者であるLilBoiだった。1曲目、JAY PARK率いるAOMG勢をproduce、featに迎えての「On Air」、2曲目の今シーズンを締めくるる 「Credit」と両曲とも鬼クオリティ。特に「Credit」はプロデューサーであるGiriboyとZION Tが登場するところで涙…エモすぎる。間違いなく今まで見たヒップホップ番組で最高の出来だし、韓国のヒップホップにますます心酔している最近です。


12月31日
 朝はもう全然起きれない怠惰な体になっている。午後に酒、寿司、刺身など買い出し。今年のベストとかまとめようかと思ったりしつつも、今年は本以外まともに何もまとまっていないので断念。来年はこまめにログ取っていきたい。
 ダラダラしてたら年末番組が始まり美味しいクラフトビール飲んで寿司つまんだり。何といっても今回は格闘技。RIZINのメインイベント、朝倉海VS堀口恭司。始まるまで緊張したけど始まったらあっけない結果だった。作戦勝ちといえるのだろう、堀口勝って本当によかった。。。あとは所英男の試合も確かな技術は年齢を超えるのだなと勇気づけられた。他のチャンネルまわし見ながらFORTNITEしてたら年を越していてゲーム内で花火が上がっていた。そしてビクロイ決めた。2020年、読んでいただいた皆様ありがとうございます。来年もよろしくお願いいたします。