2018年9月10日月曜日

2018年9月 第1週

9月1日
午前中、スーパーへ買い出し行ってから
大阪帰る前に蒲田でカツカレーを食べた。
昔ながらの定食屋という風情が頼もしく、
定食とかいろいろメニューあって、
他にも食べたいものがあったから通いたい。
そのあと時間があったから昨日行った喫茶店カマゲン。
アイスコーヒー頼んだら金属の器で出てくる、
むちゃくちゃ冷たい見た目のタイプのやつ。美味しい。
品川からライドンしようと思ってJR乗ったら
何らかが原因で遅れているようだった。
ギリで間に合ってJR→新幹線で乗り換えようとすると、
EXICカードとスマホのsuicaで通過できなくて驚いた。
毎回、駅員に手動でやってもらわなきゃいけないらしい。
こんなこと容易に想像つくはずなのに…
Why Japanese People?!
新幹線で移動中に「世界と今を考える2」読了。

世界といまを考える 2 (PHP文庫)
是枝 裕和
PHP研究所 (2016-02-03)
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作家、音楽家、クリエイターの3章立てになっていて、
是枝監督との過去の対談をまとめた1冊。
随分前に1を読んでいて、やっと2に到達した。
是枝監督自身がそもそもオモシロい訳だけど、
様々な人のジャムセッションになると、
相乗効果でさらにオモシロくなって
対談相手の知らなかった側面も見えてきた。
谷川俊太郎がラジオドラマ作ったり、
ドキュメンタリーの編集等に関わっていた話は
多くの人が知らないことだと思うし、
言葉で伝えられること、映像で伝えられること、
その辺の議論がオモシロかった。
一番ぶち上がったのは、
谷川俊太郎がLSDを自身に静脈注射で打ち込んで、
自分がどういう状態になるか説明するという、
ラジオドキュメントやったという話。
寛容すぎる昭和の時代。
個人的に一番好きだったのはくるり、岸田繁との対談。
ものづくりに対する2人の志が見えて泣いた。
あとは個人主義に陥らずにナショナリズムに
回収されてしまう危うさは加速しているし、
特定の人、1人に刺さるように映画を作らないと、
フォーカスがぼやけて誰にも刺さらないなど。
どの話も興味深くてグイグイ読み切った。
全然関係ないけど仕事頑張ろう。
大阪着いて、いつも家に一旦帰るけど
今日は時間がなかったので、
そのまま映画館へ直行。1100円の日。
ステーションシティシネマで「検察側の罪人」を鑑賞。



原田眞人監督×ニノ×キムタクの化学反応を見たく。
結果、大きな化学反応が起こっていて、
一体全体なんでこんな仕上がりなんだ!
という歪さがめちゃくちゃ愛おしかった。
一方でこの歪さを愛せないとしんどいかもしれない。
テンポの良い展開、ぶつ切りの編集、情報量の多いセリフ。
「関ヶ原」は見れていないけど、
近年の日本~、駆け込み~でも見られた
最近の原田監督の傾向が本作でも発揮されている。
捜査サスペンスとこの手法の相性は
抜群でぐいぐい引き込まれる。
そして、これらをニノとキムタクが体現していてたまらない。
キムタクは演じる役の立場上、全編に渡って出ずっぱりで
illnessが映画を通じて徐々に露呈してくる。
それに対してニノはある決定的なシーンがあって、
そのシーンでillnessが全力で発揮されていて、
この対比がオモシロかった。
時事ネタを露骨に、そして歪にぶち込んでいるのだけど、
一番最高だったのはアパホテルのイジり方。
極右サイドに触れている人、事象に対して
エンタメで皮肉たっぷりにイジるのって
美味しい素材なはずなのに皆が敬遠していた中で、
本作はその突破口を見せてくれた気がする。
(全体の事象を通じて現政権へのカウンターとも取れる)
サスペンスとして純粋なエンタメにもできただろう内容なのに、
こういった時勢に突っ込んだ内容やエンディングのグレイさは
とても好みな内容だった。
ただ司法の問題点ということでいえば、
是枝監督の方が分散していないから濃いとは思う。
あとで聞いた宇多丸と木村拓哉の対談の中で、
原田眞人が木村拓哉に参考にするよう勧めた、
ドラマがTrue Detective Season1だった話が飛び出して、
鳥肌立った。だからこんなに好ましいのか!
ステーションシネマの横のテラスみたいなところで、
コーヒー飲みながら本を読んだ。風が気持ちよかった。
夜景が綺麗なこともあって周りはカップルが多く、
こんなところで本を読んでいるのは奇異な人間だったに違いない。
通りかかったカップルの女の子から
「松井知事になる前から分かってた」という声が聞こえて、
ここは大阪なのだと強く思った。
TOHOシネマズへ移動して「アントマン&ワスプ」鑑賞。



一番大きいTCXかなと思いきや、
そこは「カメラを止めるな」になっていた。勢いすげーな(未見)
肝心のアントマンは100万%のエンタメで愉快だった。
MARVELシリーズ色んな作品があるけれど、
今回見てもアントマンはトップクラスに好きなシリーズだと感じた。
アベンジャーズで見せた大きくなるというギミック、
ワスプの登場といった新たな武器を生かした、
アクション、コメディいずれの演出もグレードアップ。
量子トンネルといったホットなトピックもぶっこんで、
理系にも刺さる仕掛けが用意されていてアガッった。
一番笑ったのはペーニャの自白剤のくだり。
拷問でシリアスになって当たり前のシーンを
ドラマとかでよく見るやつじゃん!というメタ展開を入れて、
笑かしてくれるのはフレッシュで最高最高!
あと終盤サンフランシスコで物語が展開され、
ゴールデンゲートブリッジではなく
坂道およびPierでのアクションはこないだ行ったところだったので、
行ったことのある風景でド派手なアクションが見れるのは
こんなに楽しいのか!という新たな楽しみを発見できた。
日本もレギュレーション緩めて
アクションシーン撮れるようにしてほしい。
前回のアベンジャーズに登場していかなったアントマンが
どういった終わり方をするのか、皆が注目していた中で、
おっと、これはどうなるのか?という終わり方だった。
ここからのMARVELシリーズ見落とせない…
映画2本で充実して帰宅。

9月2日
おじさんだから早く目が覚めてしまう。
ベッドに寝っころがりながらweb徘徊するという
この世で一番無駄な時間の使い方をしてしまったので、
これはいかんと思い立ち近所のカフェに出かけた。
最近できたスポットらしくFree wifiで
空間的にも広々していてナイスなカフェで読書が捗った。
ただ水出しコーヒーがオシャレなジャーに入って
サーブされて、それが少し恥ずかしかった。
いい時間になったので服部緑地へ。
チプルソをはじめとしたWARJIが主催している、
エアコンというイベントに行った。
緑地の野外音楽堂で開催されていて、
入場料無料というイベントなので
西のB-BOY PARKと言えるかも。
タイムテーブル押しまくりだったけど、
茂千代、田我流、チプルソを見ることができた。
茂千代はまごうことなく大阪のレジェンドで、
貫禄のステージング。DJ SOOMAの二枚使いとの
コンビネーションはまさにオールドスクール正統派だった。
MCのときに
「HIPHOPは鼓膜を通過して
心臓に突き刺さることがあるから慎重に聞いてください」
さらっと言えるかっこ良さよ…
Better Summer days Remixと呼んで
久石譲「Summer」をサンプルした曲が披露されて
場所の雰囲気と合っていて好きだった。
田我流は前にWWWで見たライブの圧縮版。
最近Youtubeで公開された「Vaporwave」は
観客側がどう処理していいか分からない空気で
それは東京と同じ光景。
新しいアーティストには新しいものを求めるけど、
キャリアのあるアーティストには予定調和を求める。
RITTOを呼び込んでの「回る」はとても良かった。
緑地公園×夕暮れ×「ゆれる」という
最強で最高のコンビネーションが繰り出され、
何回か聞いている曲だけど
Best I ever hadな「ゆれる」だった。
チプルソは本当に見るのが久々で、
それこそアマチュアナイトで
ゲストで来ていたとき以来かも。
あのときは「孤高のMCです」
という空気感が強すぎて、
ちょっとなーという偏見の塊で見ていて
イマイチピンと来ていなかったのだけど、
今回のステージングはそんな腐った偏見を
すべて吹き飛ばすような素晴らしいもので
来てよかったと心底思えた。
ラップのスキル、ステージングのかっこよさは当然ながら
前よりも明らかに抜けの良さというか、
自我が外に向けて解放されているところがとても好ましかった。
バックDJなしのスタイルは
環ROYとか鎮座ドープネスで見たことあるけど、
フットコントローラーで
ポン出し、エフェクトをこなすのは
初めて見るタイプのステージングで驚いた。
最後まで見たかったのだけど
行きたい本屋が19時までだったので、
なくなくチプルソを見終えたところで退散。。。
RITTO、WARAJI見たかったなぁ。
で行きたかった本屋は「blackbirdbooks」
東京でイケてる本屋探しするのが一つの趣味になっていて、
大阪来る頻度が今年は高いので、大阪にもあるのでは?
と思って探して見つけた本屋さん。
写真集、美術系から料理本、文学、漫画と品揃えは広いのだけど、
並んでいる本からビシバシこだわり感じる。
(BGMはCurtis Mayfieldのライブ盤!最高かよ!)
緑地公園は大阪ではベッドタウン、郊外に属すると思うけど、
そんなローカルなところで、
これだけこだわった本屋があるのは
とてもうらやましく思えた。
計1時間くらいいた中で色んなお客さんがいた。
1人は店長の人と間接的な知り合いがいて、
今度この近くでライブするんです、
仲良くしてください系の人。あきらかに関係性wetなタイプで
傍から聞いていても煩わしく思うだろうなと容易に想像できた。
(お店の人は極めてフラットに対応していたけど)
一方で子どもと連れ立ってきた女性が漫画を購入するときに
「この漫画の原画展、こないだやってたんですよね。
最近お姿見かけなかったのでお知らせできなかったのですが…」
とお店の人が言っていて、
記憶に基づく人力なダイレクトマーケティングっていいなぁと思えた。
街の本屋がどんどんなくなっていく、
という話はここ数年ずっと言われているけど、
ネット、大型書店にできないことをやろうと思うと、
洋服でいうところのセレクトショップのような、
独自の視点での品ぞろえが必要になる。
何かしら本が読みたいという動機が発生したときに
その本屋へ行くという習慣、それは本屋のファンを作る、
さらにお店で出会った本をその場でスマホから
発注されないようにすることも必要で、
そのためにはダイレクトなやり取り、関係性が重要になる。
なーんて真面目な話をお店で本を見ながら考えていた。
結局、最近気になっているハヤカワミステリの中で、
とてもオモシロそうだった「アックスマンのジャズ」を買った。
誰かと飲もうかと思ったりしたけど、
翌日も会社だし結構お酒回っていたから、
おとなしく帰宅就寝。

9月3日
大阪で1日会議。誰が何をするのか、
ルールをないがしろにして、
仕事が進んでいくことに慣れ過ぎていて、
責任の範囲が極めて不明瞭なそんな仕事の仕方、ポイズン。
仕事終わってそのまま新幹線に乗るため、
新大阪駅まで行ったものの、月曜に帰るときの
ルーティンが出来上がっておらず、
ご飯をここで食べるのか、弁当買って新幹線で食べるのか、
ビールなのか、コーヒーなのか。でてんやわんや。
結局551のイートインで天津飯という
ウルトラCで落ち着いた。とてもおいしかった。
お腹が満たされて調子が出てきたので、
コーヒーではなくビール買っちゃって、
飲みながらReplicant FM聞きながら日記を書いた。



世の中に色んな仕事があることが分かる、
興味深いポッドキャスト。(先週とのギャップがすごい)
BtoCの仕事のオモシロさは
両方経験したからこそ分かるところがあった。
お金も当然大事だけど、
自分が社会の一部であると感じられるのは
仕事の上では大事なことだと思う。
品川に着くとどっと疲労が押し寄せてきて、
週初め大阪なのはとてもしんどいことに気付いた。

9月4日
朝から神田でセミナー。
老人のPC教室かよって思わざるを得なかった。
神田に来る機会はなかなかない中で、
貴重な神保町ランチチャンス。
色々行ったけど時間も考えて、さぼうるにインして、
超特大殺人級ナポリタンを食べた。
何が特別なのかわからないけど、
とにかく素朴で美味しい。
ボリューム多くて無理かなと思ったけど、
意外にぺろっと食べれた。
しかも食後にタバコが吸えるだなんて。。
さすがにランチタイムやし辞めとこかなと
思ったけど前にいた人がバカスカ吸ってたから、
それに紛れて吸ったら横の女性にえげつない咳された。
ですよね〜すみません、と思いながら店を出た。
帰ってからも打ち合わせで、
自分の仕事する時間全然なし。
打ち合わせして思ったけれど、
やっぱりヒップホップ好きなので、
仕事でもファックバビロンな気分になってしまうの
良くないなと思った。冷静にスマートに。
夜は台風が近づいていて電車乗ろうと駅に行くと、
ホームに人が溢れていたから駅を出て、
タリーズでコーヒー飲みながら1時間ほど読書。
初めて来たけど、とても大きくて悠々座れるのがよい。
駅に戻ってみると先ほどの混雑が嘘かのように
ガラガラになっていた。台風一過。

9月5日
朝、仕事で経産省へ。
警備員が2人縦に並んでいて、何事?と思って見ていると、
前に立っている警備員が新人で、
後ろに立っている警備員が立ち方を指導していた。
しかも後ろから耳元で囁きながら。
入り口に貼られているプレミアムフライデーの
ポスターからはそこはかとない哀愁を感じた。
1時間ほどで用事を済ませて外にでたら、
2人の警備員はまだ前後のフォーメーションを
崩していなかった。ああして1日中立って指導しているのか。
だとすれば、それは誰から何を守っているのか。
午後は青山でセミナーだったので、
ハブモアカリーでランチ。
久々に食べたけど相変わらず美味、
全部混ぜたときの何とも言えない味わいよ。
早めにセミナーが終わったので、
このタイミングで見れる映画は!と探すと、
イメージフォーラムで「タイニー・ファニチャー」が
上映していたので勢いで見てみた。



NYの居場所のない若者の物語で、
見る年齢が年齢なら相当クラっていると思う。
誰にも認めてもらえなくて、
その心の隙間を埋めて欲しくて、
主人公ががむしゃらに動く姿は
頼もしくもあり心苦しくもあった。
自分がしんどい環境にいるにも関わらず、
他人が迎えようとしてくれると、
それは突き放してしまうけど、
最後には家族に受け止めてほしい。
このタイプの映画でここまで容赦なく
主人公を追い込んでいる作品は珍しい気がする。
それは監督・脚本・主演をレナ・ダナムが
1人ですべてこなしていることに起因するのかも。
ドラマの「Girls」でも同様に
監督・脚本・主演を務めているから、
ドラマの原点的なポジションの映画なのかな。
「Girls」はプライムで見れるから
時間見つけてみてみたいし、
本も山崎まどか訳で出ているので読んでみたい。

9月6日
起きると北海道で大きな地震が起こっていた。
大雨、台風、地震。無限災害地獄はいつまでも続く。
21世紀でテクノロジーがいくら発達しても
災害が起こったときに
これだけどうにもならなくなることが未だに信じられない。
午前中、皆が外出していたので1人黙々仕事。
タスクが俄然増えていて忙しくなってきた。
システムで最適化しましょう、
皆で効率化しましょうという世界にいた経験があるから、
信じられないクソエクセルファイルを
埋めなきゃいけない場面が発生すると発狂しそうになる。
家に帰ってbeatsXを充電したら
赤白に点滅しだして結果動かなくなった。
ググってみると壊れた模様。
ケーブルのイヤホンあるけど、
一度ケーブルレスを経験してしまうと、
もう二度とケーブルありには戻れないことを痛感している今。
まだ半年くらいしか使っていないのに。
ケーブルレスだからこそ断線ないはずなのに。
とりあえず修理に出そう。無料だし。

9月7日
ライトニングケーブル変換アダプタ使って、
ケーブルありのイヤホンで出勤。
ケーブルありのイヤホンといえば、
最近リリースされたChildish Gambinoの
新しいMVがとてもかわいくてよいよね。



曲はメロウなサマーソングなのに
どこか浮かない顔でイヤホンを耳にして
街を徘徊する彼の周りを
ヒップホップゲームの主要人物が
来ては通り過ぎて行く。独特のもの悲しさ。
通勤中に聞いたillmoreのアルバムが。。。
想像を絶する良さ。
USの00年〜10年代のREMIXが多いのだけど、
ピアノのメロディラインとリズムのもたり感で
ご飯何杯でも食べれます!みたいな仕上がり。
(NE-YOのSo Sickのフレッシュさよ…!)
昼にbeatsXの修理の電話。
とても丁寧で段取りよく修理までの流れが決まっていく。
しかも配達で取りに来てくれる神対応。
ただ買って半年くらいしか経っていないのに、
この壊れ方は不安。
定時に仕事終わって、いや終わらせて、
ものんくる「RELOADING CITY」聞きながら移動。


前作よりいわゆるシティポップに振り切って、
tofubeatsをREMIXに呼び込み売れる万全の体制。
個人的にはちょっとヌルいというか、
やはり前作で見せたジャズを中心とした
ブラックミュージック方向のアプローチへ
もう少し踏み込んで欲しかった。
ただカバーが1曲入っていて、
それがまさかのポルノグラフィティ「アポロ」
R&Bなノリと懐かしさでエモーション爆発。
そのまま華金の品川を振り切って英会話。
先週と同じ先生だったんだけど、
「わさびなす食べたことある?超まずいぜ!
かっぱ寿司で食えるから食ってみてよ」
今週も言っていた。
書いたり読んだりするのはイージーな文法でも
いざ会話で自分の口で発するのは難しいもので、
フィジカルな英語が必要だと感じる。
帰ってシリアルナンバー伝えるために
beatsの修理センターに電話したら、
「ドレは音にこだわってます」的なアナウンス流れるわ、
待っている間に聞きたい音楽を選べたり。
シリアルナンバー伝えたら復唱するときに
「ワシントンのW」「ローマのR」と言っていて
復唱のクセすごいなと驚いた。

9月8日
朝からMac Miller亡くなったという
とんでもないニュースが飛び込んで来て、
ほんと毎日だなって今年は悲しいニュース多すぎる。
昔からLarry Fisherman名義含めて
ミックステープは聞いていたし、
ここ2作のメロー路線は特に好きだった。
しかも死因はオーバードーズって。。悲しすぎる。
残された側は彼の音源を聞き続けるしかない。
昼から高校の同級生と丸の内で飲酒。
会うのが久々すぎるし、
それぞれ人生のステータス違うけど、
話してるうちにエンジンかかってきて調子良かった。
二軒目まで行ってしまい酔っ払って帰宅。
少し仮眠して「エレクション」鑑賞。



久々にジョニー・トー監督作品を見た。
タイトルどおり香港ヤクザの選挙の話で、
誰が会長になるのか権力闘争を描いている。
なのでバイオレンスは他の作品に比べると抑えめで、
「アウトレイジ」シリーズに近いニュアンス。
伝統ある香港マフィアとして、
掟を大事にしましょうみたいなノリだったのに、
終盤で全部ひっくり返す衝撃展開に震えた。
しかもその背景に猿山を敷いているillnessもシビれた。

9月9日
お昼に適当にうどんを食べて、夕方からラゾーナへ。
オクトーバーフェストが開催されていたから、
そこでドイツビールを飲んだ。
以前、日比谷で行ったことあるけれど、
そのときほど混雑していなくてちょうどよかった。
前に日比谷で行ったときは会社終わりの平日で、
しかも上司と2人。今だったら考えにくい言動で、
あの頃はたくさん人が辞めて、
色々大変だったからかなと思ったりした。
回転寿司をさくっと食べて109シネマで
「寝ても覚めても」を鑑賞。



カンヌにノミネートされたときに存在を知り、
相当楽しみにしていたけど、余裕で期待を超えてきた。
最初のクラブでのダンスシーンで泣いた。
全然自分では理由がわからなくて、
ただ踊ることが祝われている空間において
抱き合って語り合う。
この尊さみたいなものに感動したのかもしれない。
お話自体は元彼と激似の人が現れて、
その人のことを好きになってもいいのか、
逡巡するというもの。この要素だけ取って、
しょうもない監督が撮ってしまえば、
本当にどうしようもない映画になっていたのは間違いない。
でもこの作品では生活することを
しっかり描くことで物語が分厚くなって
非現実的なことも受け入れることができるようになっているし、
何より僕は生活に真摯に向き合っている映画が好きだ。
ショットの1つ1つに命をかけているというか、
どうやって撮ればかっこよくみえるのか、
真剣に考えているに違いなくて。
1つのスクリーンの中に収まっている光と影、その対比。
個人的には車を使ったシーンの夜の艶やかさ、静けさが
どうにもたまらなく好きだった。
とくに夜行バスのシーンは音楽含めて、
何度だって見たくなる最高のシーン。
tofubeatsの音楽はかなり物語に
寄与している部分が大きくて、
前述のクラブのシーンしかり、
然るべきときに鳴るべき音楽がしっかり鳴る。
基本かなりリアリティ高めの作品の中で、
観客の考えを裏切ってくるシーンがいくつかあって、
それでも観客の心を掴んで話さないのは
やっぱり生活がきちんと描かれているからこそな気がする。
世間的常識に照らして明らかに許されない事態が
終盤に提示されて試される。
モチーフとしての川があり、
その川は汚くもあり綺麗でもある。
清濁併せ呑む度量はあるのか?と聞かれていた。
そしてあのラストショットで完全にサムアップ。
万引き家族も当然好きで素晴らしい映画だったけど、
個人的にはこっちの方が好みだった。
こんな邦画をたくさん見たい。
帰り道に買った99.99のチューハイを飲みながら、
映画のパンフレットを読んで余韻に浸ったり、
新潮クレストブックス20周年の冊子を読んだりした。
このチューハイ飲みやす過ぎて危険。
9%の酒を百数十円で飲める、日本最高。

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