2018年8月31日金曜日

2018年8月 第5週

8月27日
速度制限を受けたiPhoneXは
ただの重たい板、棒でしかない。
音楽、記事をダウンロードして出勤。
通勤BGMはBlood Orange「Negro Swan」



物騒なタイトルな割にむちゃくちゃメロウ。
Mac Millerのアルバムと並んで今年を代表する、
アルバムの一つだと思う。
ただ歌詞をポツポツ読んでいると
もの哀しい内容が多くて、
たとえば1曲目の「Orland」は自身が
イジメられていた経験を歌っていて、
フックのFirst kiss on the floorって
殴られて地面に這いつくばったときのことらしく、
こんなにメロウなのに。。と思ったら、
Marvin Gayeを意識していたみたい。
(極上のメロディの上で敢えてシビアなことを歌う)
公開されているMV群も世界観が素晴らしくて、
何回も見ちゃっている。良質な短編を読んでいるかのよう。







feat勢も豪華で独特の審美眼を感じる人選で
Georgia Anne Muldrowが参加している曲が好き。
(Puff Daddyの使い方の雑さなんなんとか思うけど)
Familyという曲でモノローグを使われている
Janet Mockはトランスジェンダーなのだけど、
彼女が説く家族像は至極まっとうな話だった。
「万引き家族」を思い出した。

We are not limited by biology
We get to make ourselves
And we get to make our families

帰宅後、パスタ作りながらSofa King Friday

Dillaの本についての話がオモシロかった。
読書の日記でも書かれていたし早く読みたいな。
PUNPEEとDillaといえば、
Rhymester「Kids In The Park」と
Dillaの「Two Can Win」が同じネタということを
思い出したりした→参考記事
あとSNS地獄の話はとても興味深くて、
普段悪口言わない人が発した悪口も
いつも悪口言っている人の悪口と等価な存在になってしまう、
それは確かにと思うし、スルースキルは必要。
というかTwiiterはほとんど見なくなってしまった。
即時的な情報(電車遅延とか)は助かるのだけど、
他人の大喜利まがいの戯言を読んでいるくらいなら、
もっと良質なテキストに触れていたい。
とてつもない豪雨と雷が東京に上陸した。
早々に家に帰っていたので
直接被害に合ったわけではないけど、
窓からこの世の終わりのような、
荒れ狂った天候を見守っていた。
後でニュースを見ると都心でも冠水しまくりだったようで
日常の風景が水に浸食され、非日常と化していくのは
不謹慎ながら愉快な気持ちになったことを記しておく。
青木アワードの最新エピソードがアップされていたので
アイロンかけながら見た。冷めない格闘技熱。



好き嫌いある選手だと思うけど、
マーケティング的な視点で格闘技を見ているところが好き。
女子格闘技を未だに色物扱いしているのダサい、
(たとえば水着で計量など)
もっと戦う動機、つまり物語に昇華しなきゃ
続かないというのは至極もっともだった。

8月28日
仕事でとあるシステムを使っているのだけど、
その使い方を学んでいく中で
あまりにも人間側がフォローしなきゃいけないことが
多くてとても辟易した。
テクノロジーで簡素化するという考えではなく、
そこに容器だけが用意されていて、
自動にすべき部分が人力だなんて20世紀かよ。
こんな腐れシステムで月額使用料払っていることが
信じられないし、売っている側は儲かってウハウハだろうな。
文句も言ってこずに自力でなんとかするんだから。
システムだけではなくて、
属人的なことがあまりにも多くて、
同じ情報を見ていても「実はそれは…」という
罠が存在していて僕は引っかかってしまう。
皆はそこに罠があることを知っているから、
避けて通る、だからその罠は放置している。
いや気づいているなら、その罠どけようよ、今すぐに。
帰って「粋な夜電波」を聞いた。
ジャズアティチュード3週目。
1曲目の「Shoot the evil dog」がかっこよかった。
ノルウェーのジャズ。1発1発が重い、
ジャズはフィジカルな音楽なのだ、
という話は言われてみると確かにそうだなと思った。
残りはフリースタイルで記憶にない。
あとはグイグイと本を読みまくった。

8月29日
セミナー終わりにOAZO下のカフェで英語の勉強。
ネルドリップのコーヒーという押し文句の
お店で確かに美味しい。
前日に勉強することで翌日のレッスンへの
モチベーションを高めるようにしている。
前回のレッスンは録音していたので、
それを聞きながら上の階にある丸善へ。
ここは東京の本屋の中でもかなり好きな方で、
久々にきたらテンション上がってしまって、
大人買いしてしまった。
前から買おうと思っていた本だけだと
味気ないのでぶらりと見て、
なんとなく気になった本も購入した。
そして、買う本のバランスも結構考えるタイプで
小説をまとめてがさっと買うというよりも、
国内小説、海外小説、ノンフィクションで散らすのが好き。
自分のレッスンを聞くと、その情けなさに絶望するも、
このときはこうすれば良かったなと、
客観的に過去を振り返ることができて良い気がする。
帰りに新丸ビルの地下にある蕎麦屋で
天ぷらそばと日本酒をキメて仕上がった。
帰りの電車にはディズニー帰りの人が多く、
子ども自分の乗ったアトラクションを読み上げていた。
夜に読んだ久々のにがにが日記を読んで笑って就寝。

8月30日
朝から電車が人身事故で大きく遅延していた。
家にいる段階で45分遅れというのを知り、
もはや会社に行かなくていいのではないか、
という考えが浮かんだものの、
朝から会議が入っていることを思い出し出社。
駅につくと人だかりだったけど、
ちょうど着いたくらいに運転再開されたみたいで、
ぎゅうぎゅうぎゅうぎゅう詰めのまま
電車で会社の最寄り駅まで運ばれた。f*ck
そんな暑苦しい中で耳元ぐらいは涼しくと思い、
mabanuaの新譜を聞きながら。



全体に80's色の強いアルバムだなと感じたし、
「Blurred」という曲も収録されているくらいに
全体にサウンドが淡い感じ。いい意味で。
ドラマーというよりも歌も含めた、
総合プロデューサーとしてのスキルがよく分かった。
午後からまたセミナー。
最近本当にセミナーばっかりで
今日の内容も前に聞いた内容を別の講師の口から聞いた。
そうすると同じ内容なのに全くわからない。
pptに文字をただ羅列しただけの資料と
それをただ読むだけの発表では頭に全く入ってこない。
ふらふらになりながら移動して、
前から気になっていた品川駅構内にある
CAMPで初めてカレーを食べた。
野菜たっぷりということを押しているのだけど、
確かにこれは野菜が美味しいカレー。
ただ鉄板で出てくる意味があるのかは謎。
美味しいカレーで充足感を得たのちに英会話へ。
一日2コマの授業で後半が新しい先生だった。
しゃべっている感じはとてもラフなのだけど、
しっかり目に授業をしてくれる先生で勉強になった。
当たり前だけど質問に対して答えるだけではなく、
どんどん会話を広げていくということを
意識した結果、前回よりもよく話せた気がする。
間違えを気にして詰まるよりも、とりあえず言ってみて、
そこから少しずつ修正していく方が早いのだなと
今日の授業で気づくことができてよかった。
「大阪行ったことありますか?」と聞いたら、
「学生の頃、大阪にいたよ。もしかして大阪出身?
大阪の人は自分の街から来たかどうか、よく聞くよね」
と言っていた。
家に帰って「二重生活」NETFLLXで鑑賞。



何年か前の映画秘宝ベスト10に
多くの人がランクインさせていた記憶をもとに見た。
中国の都市生活を目の当たりにしたような気持ちになった。
ある経営者の男が奥さんに隠れて
ワンナイトラブを楽しんだり、
がっつり不倫していたことが白日の下に晒され、
奥さん、不倫相手の女性がどうなるのかという話。
印象的なショットがとても多く、
手持ちカメラの躍動感でリアリティは増しているし、
ドローンの高速移動撮影も超カッコ良かった。
冒頭、エンディングともにインサートされる、
中国の今の都市の風景は相当ぐっときて、
ミツメの「エスパー」なんかバッチリ似合いそう。
2000年代もしくは90年代後期の雰囲気があった。
他の作品も今後見てみたいし、
次の作品はオダジョー&中島歩が出演するらしい。
ソファでごろごろ本を読んでいたら、
いつの間にか寝てしまっていた。

8月31日
試用期間の有給休暇消化で休み。
先日届いた格安SIM開通の儀を執りおこなう。
速度感はどうなのだろうか不安もあり。
31日に開通したからなのか200MBの割り当てだった。
フレッシュにということで髪の毛を切った。
担当してくれたのは30歳後半らしき女性。
オーバーオール着ていてお尻のところに
狐の尻尾が付いていた。
「この髪型で、その眼鏡だとお洒落感すごいですね」
終わったあと、その人に言われて、
どういう気持ちになればいいのか分からなかった。
本が残り少しだったので読み終わりたくて
駅前のいなたい喫茶店に入ってみる。
ロン毛を束ね丸眼鏡をかけたおじさんが作った
レトルト感満載のミートスパゲティ、
なぜかお麩が入っているコンソメスープをいただいた。
食後に持ってきてくれた美味しいコーヒーを飲みながら、
ひたすら読書。1人客しかいなくて静かだし、
BGMはソウルで最高に落ち着く空間。煙草も吸えるし。
そして「ブッチャーズ・クロッシング」読了。


ブッチャーズ・クロッシング
ジョン・ウィリアムズ
作品社
売り上げランキング: 18,947

「ストーナー」が最高にオモシロかったのも
記憶に新しいジョン・ウィリアムズ。
読み始め、 めちゃくちゃ鈍重だなーと思ったのも束の間、
中盤から驚異のページターナーっぷりを発揮し、
一気に読み終えてしまった。
19世紀末のアメリカ西部でのバッファロー狩りが題材で、
ただ山でバッファローを狩る話なんだけど、
自然の猛威に晒される道中のトラブル、
狩に向かうクルーの絶妙なキャラ設定、
全部が調和して冒険譚としてまず無類にオモシロい。
そして主人公が都会の出で自然(カントリー)を味わい、
そこに生きる価値を見出そうとする青年。
彼の視点で物語が語られることで、
馴染みを持ちにくいバッファロー狩りの旅に
のめり込むことができて楽しい。
とくに実際に狩りが始まってからが圧巻。
ジェノサイドそのもので死屍累々の
情景が頭にこびりついて離れないくらい強烈。
起こっている事象は信じられないくらい過酷なんだけど、
ストーナーと同様に静謐な語り口で
このギャップが自然への畏敬の念を高めさせる。
こないだ柴田元幸がアトロクでアメリカ文学において
「移動」の概念が極めて重要と語っていたが、
この小説はまさに行って帰ってくるという「移動」の中で、
己を獲得しようとする話で、その観点で読み進めると
さらにオモシロさが増した。
結果的に主人公がこの旅を通じて何を得たのか、
具体的には語られないが独特な虚無感の表現にやられた。
喫茶店をあとにして川崎へ。
美味しいカフェラテを飲みーの、
久々に映画見るかということで
「ミッション・インポッシブル フォールアウト」鑑賞。



アクションが本当に凄まじかったけど、
肝心の話運びがあまりにも。。。
しかも上映時間150分はあまりにも長すぎる。
コーヒー飲みまくってたから膀胱破裂しそうになった。
過激なアクションを通じて、
トム・クルーズとイーサンのギャップが
シリーズを重ねるごとにどんどん埋まっていくところは
とてつもなくオモシロい。どこまでがCGなのか分からない、
圧倒的な迫力は他のアクション映画では
なかなか体験できないレベルに到達していた。
(ゆえに映画館で見なきゃ意味ない系)
ポイントポイントで好きなシーンはあって、
一番好きだったのはパリの街の
カーチェイス&バイクチェイスを終えたあと、
下水道から地上へエスケープするまで。
ドラマ版のミッションインポッシブルの
あのテーマだけが鳴り響いて移動するだけなのだけど、
ドラマ版を子供のころに熱心に見ていた身からすると、
グッとこざるを得ないシーンだった。
終盤のヘリのアクションはもはやギャグの領域で、
ピタゴラスイッチかよ!とツッコミたくなる。
あのキメ顔の嘘だろっていうベタ感も
ミッション・インポッシブルのイーサンなら許される。
そういう神々しい存在を見ていると観客に抱かせる
トム・クルーズの偉大さは感じることができた。
帰りの道中でEminemのアルバムが
リリースされたことを知って聞いてみる。



ジャケットはビースティオマージュで、
内容はこれからじっくりって感じだけど、
ハードスピッターかつ踏みまくりな雰囲気で
こないだリリースされたアルバムとは
ギアが違うんだなと思った。少しずつ歌詞を楽しみたい。
家に帰って唐揚げとハイボールを作り、
美味しくいただいたのち、
MASHさんのmixを聞きながら日記を書いた。



ブロークン、ハウス、ディスコなど、
いつものクロスオーバーっぷりで最高で、
ROOTDOWNのイベントに行っていた頃をレミニスした。
とても充実した休みからの明日から大阪〜

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