2014年9月30日火曜日

ノーボーイズ、ノークライ


レンタルビデオ屋でふらっとパッケージを見かけて、
渡辺あやが脚本で、主演がハ・ジョンウ、音楽が砂原良徳!
このコンビネーションは何事?!と思い、見てみました。
監督がキム・ヨンナムっていう人なんですが、
さっと調べた限りでは本作以外は撮ってないみたい。
話が結構立て込んでいるので、詳しく説明しませんが、
ハ・ジョンウは韓国から日本まで、
ボートでドラッグの運び屋やってて、
そのボートを迎えにきているのが妻夫木君。
ある事件をきっかけに、2人が行動を共にするようになるものの、
ヤクザとのゴタゴタがあり…という話。
今やハ・ジョンウは漢の中の漢な感じですが、
本作ではフラフラしたチャラめの若者を演じています。
日本のスナックでカラオケするシーンがあるんですが、
そこで歌うのが浜崎あゆみの「マリア」っていう…笑
本作では90年代から2000年前半のポップスが、
ポイントポイントで使われてて、
PUFFYの「アジアの純真」をデュエットで歌ったり、
チャットモンチーの「シャングリラ」が車中で流れたり。
全部、絶妙に良い意味でダサい感じが好きでしたねー
劇伴は砂原良徳の攻めた音楽で、
物語全体に通底する割り切れないニュアンスを上手く、
後押ししているなーと思いました。
(ウッドベースと映画は合うと勝手に思っています)
一方の妻夫木君はやってることはダーティーなんだけど、
本当は家族思いの良いお兄さん。
韓国語マスターっぷりも驚きました。
家族に捨てられた人間と、家族を捨てたい人間の、
それぞれの思いや葛藤をバディ映画として描かれていました。
自分勝手に生きてきたハ・ジョンウは
家族、ひいては誰かのために生きることについて、
妻夫木君の行動を目にして変わっていく。
渡辺あやさんの好きなところは、
何気ないシーンで本質グサーっと突いてくるところ。
2人で車乗っているときの
「もし捨てるなら誰?」のくだりは胸が締め付けられました。
終盤は少しご都合主義的に展開しますが、
ラストが好きでしたね〜「えっ?そういう話?!」
みたいなところから、ドーン!っていう。
興味ある方はどうぞ。

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