2014年9月22日月曜日

Nas/タイム・イズ・イルマティック



レイトショーしかやってなくて、
なかなか都合がつかなかったんですが、連休中に何とか鑑賞。
はじめはパスしよかなーぐらいだったんですが、
見て大正解!と思えるくらい良かったです。
NasのIllmaticという1stアルバムに関する映画なんですが、
洋邦問わずHIPHOPが好きな人は、
必ず聞いているアルバムといってもいい名盤中の名盤。
僕は高3から大学1年の頃、HIPHOPへ異常に傾倒してて、
ちょうど聞き始めの頃に聞いたのを覚えています。
90'sのNYサウンドの中でも比較的メロウではあったので、
好んでよく聞いていました。
(そっからDITC周りやブーキャン周りへと、
よりdopeなものを求めていったなぁとreminice)
USのHIPHOP聞くときって、
どうしてもサウンド重視になってしまって、
歌詞やそのラッパーがどういった人なのかってことを
あまり注目してないことが多くて。
本作ではIllmaticというアルバムができるまでの過程と、
Nasの出自に迫ったドキュメンタリー。
彼はアメリカのプロジェクト出身のラッパー。
デビューアルバムである多大なる評価を得て、
華々しくデビューした人。
ぐらいの知識しか持っていなかったので、
本作はめちゃくちゃ勉強になって楽しかったです。
USのHIPHOPはラッパーの「物語」のまとい方が、
めちゃくちゃオモシロい!と改めて思いました。
冒頭、運転手付きの車で移動するNasの映像から始まり、
Illmaticがどうやって製作されたのかを、
彼のインタビューや関係者の証言から浮き彫りにしていく。
クイーンズ出身の彼ですが、
その中では比較的恵まれた人だったという話は結構衝撃。
父親はオルダラというサックスプレイヤーっていうのは
知ってたんですが、彼が持っていた多くの蔵書や、
海外をよく訪れていたオルダラの話を聞いて育ったことが、
彼のラッパーとしてのスタンスに大きく影響を与えていたことも、
映画を見ているとよく分かりました。
Illmaticはデビューアルバムなので、
Nasがどういった人物なのかにフォーカスするのは当然ながら、
クイーンズにおけるヒップホップの歴史も紐解かれるので、
そこもオモシロかったです。
とくにBDPとのThe Bridge Warsのくだりは、
ボンヤリ知ってたけど、こういう流れなのねーと
体系的に勉強になりました。
タマフルの特集でも言及されていましたが、
ポイントポイントでは哀しいところもあるものの、
全体にポジティブな印象なのも良いなぁと。
トライブの映画で終盤に仲違いの話が出てくるのと対照的)
あいまあいまに出てくるライブ映像も
とてもかっこよくて、つい首を振っちゃうヤーツ。
各収録曲のエピソードも興味深いし、
リリックも日本語訳が字幕で出るから、
この曲はこんな内容やったんやーっていうのも楽しい。
中学も卒業できてないオレがハーバードだぜ!
という最高のSWAGで終わるのアツい!
Nasというラッパーを通じたアメリカの歴史、
みたいな見方もできるので、門外漢のあなたも是非。

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