2016年4月23日土曜日

鬼畜



数年前に人の心を失った先輩に勧められた作品。
もうタイトルからして幸せなことは起こらないだろうと
想像は付くかもしれませんが、
あまりにとんでも無さ過ぎて、
本作を見た夜に悪夢まで見る始末でした…
緒形拳演じる主人公は、
愛人との子どもを3人もうけたものの、
仕事がうまくいかず養うことができなくなり、
愛人がその子どもを彼の家に放置していく、、という話。
子どもは他人の子どもでもかわいくて、
「かけがいのない存在」という社会認識を
根底から覆すかのごとく、子どもへの仕打ちがエゲツない!!
それを体現するのが緒形拳の奥さんを演じる岩井志麻子。
確かに愛人の子どもなんて、
憎むしかない存在とは思うんですけど、
そのメーター振り切れたかわいがりに度肝を抜かれました。
臭いから近寄るな!といって洗剤を頭からかけたり、
ご飯で遊んでる赤子に腹を立て、
赤子の口一杯に米粒をブチ込んだり。
子どもたちの演技が上手いとは言えず、
セリフがほぼ棒読みなんだけど、
それが逆に切なさを煽ってくるんですなー
とくにラストに長男が見せる最大限の親孝行が泣ける…
つくづく大人というのは勝手な生き物だなと思いつつ、
「この鬼畜生がぁぁ!」は今一番言いたい日本語です。

0 件のコメント: