見逃したことを悔やんでいたら、
夕張の映画祭でグランプリを獲得し、
再上映ということで見てきました。
自主映画なので商業映画と比べてしまうと、
クオリティーが低い部分はあるにせよ、
商業映画を蹴散らさんばかりの映画から滲み出る熱量。
その一点突破で持ってかれました。
上映終了後にトークショーもあって、
本作の理解が深まりました。
※ここからは盛大にネタバレして書きます。
本作は不良、とくに暴走族のお話なんですが、
ホラーのようなシーンからスタート。
この時点で自主制作感バリバリで、
この感じの画面で2時間って、
果たしてオモシロくなるのだろうかと不安に思いました。
しかし、そんなことは全くの杞憂でした。
お話の流れとしては、
原付を買おうとした若者たちが
不良とのトラブルに巻き込まれいくというもの。
とにかく本作はキャラクターの魅力に尽きると思います。
実際の不良をキャスティングしていますし、
お話も不良の実話+彼らからインスパイアされた話で
構成されているため実在感がハンパないです。
(本作に出演した不良は軒並み逮捕され1人は失踪)
(本作に出演した不良は軒並み逮捕され1人は失踪)
クローズ、ろくでなしブルース等の
日本の中に脈々とある不良のロマンではなく、
これがリアルな不良の姿だ!と言わんばかり。
僕が好きだったキャラクターは
メインヴィジュアルにも使われている、あっちゃん。
ライターをカチカチする仕草とか、
謎の質問を重ねる姿の狂いっぷりが最高最高!
ロケ地は静岡県の富士宮らしいんですが、
今の地方の国道沿い感もたまらなく香ばしかったです。
そして、街の話にも関係するんですが、
原チャによる街の走行シーンが本作最大の見所。
ノーヘルで街中を軽やかに走り抜ける疾走感、
道路を逆走してしまう背徳感、
どれもが映画館で見てこそ味わえる感触だと思います。
同時に無駄なコンプラ意識が高い今の商業映画を見ても、
この快感は得られないことが、
この快感は得られないことが、
本作を特別な1本たらしめているという逆説性も
2010年代という時代を感じさせてくれます。
また暴力シーンも手作り感満載なのが楽しくて、
現場で不良がオモシロいと思ってくれるものを
一緒に作っていったという監督の話があったんですが、
それが作品にそのまま表れていたと思います。
ストーリーとしては流れがないようであるというか、
バイク・原付で走ることがストーリーに通底していて、
それに対して愚直であるやつがカッコよく見えました。
どこでも見れるタイプの映画ではないけれど、
今見とくべき作品なのは間違いないと思います。
今見とくべき作品なのは間違いないと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿