2016年6月6日月曜日

デッドプール



<あらすじ>
好き勝手に悪い奴らをこらしめ、
金を稼ぐヒーロー気取りな生活を送っていた
元傭兵のウェイド・ウイルソンは、
恋人ヴァネッサとも結婚を決意し、
幸せの絶頂にいた矢先、ガンで余命宣告を受ける。
謎の組織からガンを治せると誘われたウェイドは、
そこで壮絶な人体実験を受け、
驚異的な驚異的な治癒能力と不死の肉体を得るが、
醜い身体に変えられてしまう。
ウェイドは、赤いコスチュームを身にまとった
「デッドプール」となり、
人体実験を施したエイジャックスの行方を追う。

今年目玉のMARVEL作品の一つ!

ということで見てきました。
バイオレンス満載だし、メタ構造を存分に発揮し、
まくし立てるべしゃりも最高で楽しかったです!
仰々しいアメコミが苦手な人でも存分に楽しめる作品。

※ここからは盛大にネタバレして書きます。

映画の冒頭でクレジットが出るんですが、
そこに示されるのは名前ではなくて愛称。
クラッシュする車の中にデッドプールがいて、
その静止画のショットから始まります。
これまでのヒーローものであれば、
まず最初にどうやってヒーローになったか、
という経緯を見せてから、
ヒーローとして登場するのがお約束なんですが、
いきなりヒーローとしてのドンパチから始まる
フレッシュさに心を掴まれてしまいました。
クリシェとはことごとく真逆な行動を取る
アンチヒーローだからこそ為し得たことだと思いますし、
登場の時点でキャラが立ちまくりなので、
門外漢な僕でもすんなり受け入れることができました。
また、そのアクションがかなりハードで、
そこまで露骨には見せないんですが、
平気で首は飛ぶし、血は出まくり。
冒頭のアクションではカーチェイスが繰り広げられるんですが、
そこの迫力は本当に素晴らしかったです。
そして、コミックでも見られる本作最大の特徴であり、
オモシロい部分がメタ的な演出ですよね。
最初にタクシーに乗るんですが、
座席に着いたガムを剥がすと、それがカメラにくっ付く。
本作が物語と観客の境界を溶かしていく宣言のよう。
そこから縦横無尽にスクリーンと現実を
行き来しまくってデッドプールワールドに
引きずり込まれてしまう。
中盤から彼がデッドプールになった経緯が描かれるんですが、
癌治療と引き換えに得たものが不死身の身体と
醜い見た目という設定がオモシロい。
映画の冒頭でデッドプール自身が言っていますが、
これはラブストーリーなんだと。
人は見た目ですべてが決まり、
醜いものは偏見にさらされ生きていけない
というところから「本当の愛」にたどり着く。
ザ・フライが本当の恋愛映画だ!
という高橋ヨシキさんの理論にも合致する話。
音楽の使い方もオモシロくて、
ポップスやヒップホップのチョイスが独特で憎いなぁと。
ガーディアンズほどではないけれど、
本作の雰囲気を構成する大切な要素だと思います。
ヒップホップでフィーチャーされているのは
DMXとSalt-N-Pepa。
またJunkie XLのスコアもかなりヒップホップ仕様。





ポップスはラブストーリーを象徴する役割で、
冒頭のこれとか良かったなー



あとはワム!ですよね。ワムじゃなくてワム!ね。


様々な小ネタがぶち込まれていて、
酒場のデッド・プールに書かれた名前、
リーアム・二ーソンへの言及、
エンディングの「フェリスはある朝突然に」へのオマージュ、
などなど、言及してたらキリがないほどたくさんあります。
IMDBに色々書いているので、
興味ある人はそちらを読んでみてね→リンク
あとスーパーヒーロー着地は積極的にしてきたいっすね。
さー次はスーサイド・スクアッドかな!

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