2017年7月1日土曜日

ブルックリン



ミニシアター系映画でずっと見たいと思っていた作品。
ビビッドなポスタービジュアルに惹かれたんですが、
お話も予想を遥かに超えたオモシロさでした!
都会と地方を巡る上京論は昔からあるし、
世界共通の感覚なのかと映像で見ると改めて驚きました。
主人公はアイルランドの女の子。
地元じゃ働き口が見つからないため、
NYのブルックリンで働くことになります。
そこで起こる出来事、地元アイルランドでの
彼女の生活を描いた作品です。
地方から出てきた女の子が都会でストラグルする姿は、
すっかりおじさんの僕にとっては響きまくり。
都会のドライな関係性と地元への恋しさが募って、
ホームシックになるんだけど、
そんなホームシックは恋一つで吹き飛んでしまう。
可愛らしいエピソードがてんこ盛り。
さらに映画全体のカラーリングが本当に美しくて素晴らしい!
主人公の服装、街の風景、部屋の様子、
すべてが調和された世界が展開されるので、
映画館の大きなスクリーンで見たかったなーと後悔しました。
(レンタルはブルーレイを大推薦!)
アメリカへの移民系の作品で多いのは
イタリア系だと思いますが、
そこへの目配せも気が利いててオモシロかったです。
最大の見所は姉の死去により一時帰省する後半。
帰省する前に彼氏と入籍を済ませて、
主人公は帰省するんだけど、誰にもそれを告げられない。
母親や地元の友達と過ごす時間が心地良く、
予定よりも長居してしまいます。
気兼ねなくリラックスできるんだけど、
強烈な同調圧力が存在する村社会でもある
地方のイイ部分/悪い部分を
丁寧に描いているところが興味深かったです。
とくに主人公がアメリカ行く前にバイトしていた、
グロッサリーの女店主の感じとか最悪で最高!
ラストの立場逆転な演出も素晴らしかったなー
もろに地方vs都会という構図であり、
都会最高!のようにも見えるけれど、
それよりも主体的に自分の人生を生きることの大切さを
痛感した映画でした。思春期の高校生とかに見て欲しい!

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