2016年1月30日土曜日

エージェント・ウルトラ



日々をのらりくらりと過ごしてきたダメ男のマイクは、

恋人フィービーに最高のプロポーズをしようと決心するが、
なかなかうまくいかない。
そんなある日、アルバイト先のコンビニで店番をしていたところ、
謎の暗号を聞かされたマイクは、眠っていた能力が覚醒。
スプーン1本で2人の暴漢を倒してしまう。
実はマイクは、CIAが極秘計画でトレーニングされたエージェントだった。
マイクは、計画の封印を目論むCIAに命を狙われることになるが……。
映画.comより)

人生TOP10に入るくらい大好きな、
アドベンチャーランドへようこそのコンビである
クリステン・スチュワート×ジェシー・アイゼンバーグが再び!
ということで見てきました。
コメディ・スパイものと事前に知っていたんですが、
思ったよりもバイオレンス性が高くビックリしました。
画の見せ方は好きな部分がたくさんあったんですが、
ストーリーがイマイチというか、見せたい画があるから、
そのためにストーリーが存在するといった印象です。
これがもしミュージックビデオであれば、
最高に素晴らしいものになるのかも。。。

※ここからは盛大にネタバレして書きます。

オープニングがかなり好きで、
取調室に拘束されたマイクの顔以外のショットから始まり、
取調官が一言、「何から始めようか?」と問うたところで、
ボコボコに脹れまくったマイクの顔のアップになります。
そして一言「どこから始まったのか?」と言い放ち、
ストーリーが高速で巻き戻っていってタイトルどーん!かっこいい!
と期待に胸を躍らせながら見始めました。
前半は彼の日常~その破綻を描いていきます。
アメリカの片田舎に住む彼には過去の記憶がなく、
結婚を考えるくらいラブラブな彼女と同棲中。
コンビニで品出し、レジのバイトをこなしているんですが、
街を出ようとすると猛烈な吐き気に襲われて街を出ることができません。
なぜなら彼はCIAが極秘に開発した人間兵器で、
CIAにコントロールされていたからであった~という話で、
危険な存在である彼をCIAが抹殺しようとするのがメインで、
ボーン・アイデンティティな展開となっています。
本作の見所としては異形表現だと思います。
マイクが人間ではないということを暴力表現で徐々に見せてくれます。
結果的にマイクの顔はボコボコになるんですが、
少しずつ変形していくのが妙にリアルでよかったです。
特にオモシロかったのはブラックライトを使った演出。
ゾンビのように見えるんですよねー
マイクの不安定さを示すものとして、
マリファナ描写が多いことも特徴の1つだと思います。
彼にマリファナを売っている売人を演じるのが、
シェフに出演していたジョン・レグイザモ。
ザ・ヒップホップ!なデフォルメの効いた役が良かったです。
マイクがはじめて力を発揮してからは
バイオレンスアクションとして加速。
送られてくる刺客を次々倒していくんですが、
警察署のシーンが一番オモシロくて、
とくに敵2人の頭のボルトが何本も抜けた感じがたまんなかったです。
ここが良かったゆえに後半の展開が尻すぼみというか、
ストーリーのスケールが不明瞭だしアラが目立ってきて、
そこに少しイライラしました。
(画のかっこ良さとヴァイオレンスで
なんだかんだ楽しくは見ることができたんですが…)
全般に言えることなのですが、
物語内での戦闘能力レベルが曖昧なままなので、
すげー強い!最高!なのか、弱い…けど頑張れ!
っていうスタンスで見るべきなのかが
最後まで理解することができなかったのが、
乗り切れなかった最大の要因だと思っています。
ラストのホームセンターでのバトルはイコライザーまんまで、
あの作品を超えるのは難しいにせよ、
2人の対決の中で同じ境遇同士という展開はグッときました。
僕が一番好きだったのは美女と野獣的なラストです。
人は見た目じゃないんだと警察を前に高らかに
愛を誓い合う2人がとてもカッコよく見えました。
エンドロールのアニメーションも可愛らしくて好きでした。
このタッグでウディアレンのプロジェクトが決まってるらしいので、
そちらを楽しみに待ちたいところです。(1)

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