昨年見逃した作品の中で心残りなのが、
ミッション・インポッシブル ローグネーション。
なぜ見に行かなかったといえば、
過去作を見たことが無かったからです。
しかし、ローグネーションを見ないと
生きている価値はほとんどないぐらいのことを
言われたので一念発起してシリーズ全部見ました!
各作品について、ざっと書いてみました。
1
ブライアン・デ・パルマ監督。
これが1作目ということで、
TVシリーズの要素をどれだけ引用してくるのか、
そこを注目しつつ見ていました。
さすがデ・パルマ!と言いたくなるくらい、
骨組みから解体していてました。
つまり、クルーものとして互いに協力し合う部分を排除し、
クルー内での疑いの暴き合いへと姿を変えた訳です。
一体誰を信じていいか分からないという、
サスペンス要素は増強されていますし、
1作目から今やうたい文句とも言える
無茶苦茶なアクションをぶち込んでいるので、
見ていて飽きることはなく楽しかったです。
ただ、スパイ大作戦の役者陣が本作を見て
激怒したという情報を見て少し寂しくはなりました…
2
ジョン・ウー監督。
僕がMIシリーズ見る前のぼんやりとした
つまらないイメージは本作に引っ張られていたのか、
ということに気付きました。
シリーズの中で一番好きじゃないです。
ダサいアクションシーンが多いのが最大の問題点。
終盤でのバイクでの戦いからの、
もろに中国アクションな徒手空拳のラストまで、
材料自体はオモシロいと思います。
(冒頭のイーサンのロッククライミングが無意味で好き)
けれど無駄にスローを多用し、
しかも、それを繰り返すクドさも相まって見てて疲れました。
3
今をときめくJJエイブラムス監督
これは完全に原点回帰!といった趣きで
完全にチーム戦になってるし、
元の音楽をアレンジ変えて使ったりしててナイス。
本作の魅力は何と言っても
フィリップ・シーモア・ホフマン!
クライマックスを先に見せて、
その経過を映画内で確認していく作りなんですが、
冷酷無比さが度を超えてて素晴らしかったですし、
まさにぶれない漢、The Man.
シリーズを繋ぐ色恋要素を本作で投入してる訳ですが、
守るものができるゆえにイーサンの無敵化インフレの
ストッパーになっているのも良かったと思います。
4 ゴースト・プロトコル
引き続き、JJは製作に携わりつつのブラッド・バード監督。
サイモン・ペッグ演じるベンジーが本格的にフォーカスされ、
さらにジェレミー・レナーがエージェントとして活躍、
といった俳優の魅力に溢れている作品だと思います。
また物語のスケールは過去最大で、
ロシア、バチカン、ドバイ、インドと
世界中をIMFチームが駆け回るのが楽しかったですね。
ロシアとドバイのシーンが好きで、
とくにドバイでのビル登りシークエンスは最高最高!
なりすまし作戦はドラッグ・ウォーに似てるけど、
カット割りがこちらの方がスマートでした。
(つまんなくまとまっているとも言えるかも…)
ラストの立体駐車場でのどつき合いも必見。
5 ローグ・ネーション
アウトローでトムと意気投合した、
クリストファー・マッカリー監督。
前作同様JJが製作に参加していて、
ブルーレイに入っているメイキングで、
本作を「ベストアルバム的な作品」だと評していました。
確かに過去作の様々な要素を取り込んでいますが、
それをさらにアップデートしていると思います。
何よりも本作のアクションはぶっちぎりでヤバ過ぎる!
予告編でしこたま見た飛行機ぶら下がりシーンしかり、
水中探索シーン、バイクチェイス&カーチェイスとてんこ盛り。
なんで映画館で見なかったのか、、、と心底悔やみました。
上記アクションはブルーレイにメイキングが入っているので、
是非見て欲しいです。トム=イーサンであり、
いかに彼がCrazyで最高な役者か分かると思います。
大元であるTVシリーズのスパイ大作戦は子どもの頃に
父親が録画したものを毎週見ていましたが、
作品ごとに監督が変わるがゆえに
それぞれの色があって同じシリーズで似たような内容でも
描き方が全く異なるので、とても楽しかったです。
時代の流れとしてメタ視点での分析的な描き方よりも
ど真ん中直球のベタ、大ボケのトムのアクションが
観客の胸を打つのだろうなぁと思いました。
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