2015年1月12日月曜日

ディズニープリンセスと幸せの法則



ディズニープリンセスと幸せの法則

アナ雪旋風が吹き荒れたのは昨年のことでしたが、
アナ雪の素晴らしさをはじめとして、
白雪姫から始まるディズニープリンセスの変遷について、
体系的に解説した本です。
著者は荻上チキという人で、
現在TBSでSession22という番組の
パーソナリティーを務めている方です。
去年の秋ぐらいから聞き始めたんですが、
政治、経済、音楽、映画など様々なフレッシュな話題を
分析していくという、とても楽しい番組。
そもそもアナ雪を半笑いで「ありのままでしょ?」と
半笑いで言う人が好きじゃないし、
あの曲を自己肯定の象徴として捉えている、
日本での流行り方も腹立つんですよね。
確かに自己を肯定する歌ではあるんだけど、
劇中で伴っているペーソスが
無いことになっていることに対して違和感を覚えていました。
そんな中で本書を読むと、非常に丁寧に解説されていて
溜飲が下がりました。
本書ではディズニーコードなるものを設定し、
ディズニー作品中でのプリンセスの立ち位置を
平易な文章で丁寧に説明してくれます。
クラシックな作品を読み解くことで、
その時代の女性の生き方や価値観が抽出されていく。
アラジンくらいしかまともに見たことなかった僕にとっては、
目から鱗の話ばかりで楽しかったです。
ディズニーアニメが低迷期に入った頃に
現れたシュレックの解説もなるほどなぁと。
完全にディズニーを意識した上で、
カウンター描写が山ほど入っているのを知り、
見てみたい気持ちが高まりました。
本著内でも書かれていますが、
先鋭的に切り込んだ価値観を提示するわけではなく、
「浸透した価値観の確認」として作品を提示する。
それがディズニーが果たしている役割だと。
ディズニーバイブス高まっている中で、
色んな作品を楽しんでいきたいなと思います。

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