2015年1月15日木曜日

愛される資格


愛される資格

樋口毅宏氏の最新作。
前作が短編集だったので久々の長編ですね。
「さらば雑司が谷」という不滅のクラシックを
読んでからというもの、内容に関わらず、
ハードカバーで買うようにしております。
本作は久々にライド性高いのきたな〜って感じで、
読んでて超楽しかったです。
主人公は三十代のサラリーマンで、
彼がいびられている上司の奥さんを不倫で寝盗る!
という社畜的にアガる展開でした。
しかも主人公は「何者かになる」ことに対して、
希望を捨てきれない描写があったり、
主人公の上司がおっさんの超最低部分を抽出したかのような、
人物像なのも好きでしたねー
そんなやつの奥さんを寝盗るんだもの、
最高に決まってるじゃないですか!
(しかもSEX描写がめっちゃエロい)
とはいってもステレオタイプな
勧善懲悪ものというわけではなく、
後半にかけて怒涛の展開が待っていて、
ゴーンガールを彷彿とさせます。
また、樋口さんの特徴であるサブカルチャーを
サンプリングして小説の肝に据えるという手法も健在で、
楽しく読み進めることができました。
(学者ばりに引用元を巻末に載せる律儀さも健在)
会社の上司がウザい!という方にオススメです!

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