2015年1月1日木曜日

ない世界


あるものを渋谷某所に買いに行った時、
店員の方から本屋を紹介され、そこで勢いで買った本。
それがUTRECHTというお店です。
読み終わってから著者のことを調べていると、
著者が経営者でした…見事に掌の上で踊らされてるで!
本の内容としては、ケータイ、酒、毛、行きつけetc
それらが「ない世界」を1ヶ月ごとに体験して
感じたことを綴ったエッセイです。

これまで「ある」ものをなくしたときに
どういったことになるか?というルポとして、
もちろん面白いんですが、その先の論考が豊か。
ロハス 的、ライフハック的な視点の本は、
たくさんあるかと思いますが、
著 者の地に足がついた文章が読者の思考を促してくれます。
「ある世界」の中で1人だけ「ない世界」へ。
周りのレスポンスから見える、
「ある」ことの素晴らしさと弊害。
初めから存在しなければ考えもしないんだけど、
「ある」→「ない」へと変化することで、
「ない」ことについて深く考えてしまうという話が、
逆説的に興味深いし、哲学だなーと感じました。

年末に大学の友人と遅くまで飲んでタクシーで帰り、
降りてから携帯がないことに気づきました。
PCやiPadがあれば、SMS、SNS、LINEも使えるし、
連絡は取れるし、情報も取ることができます。
けれど得体のしれない不安に襲われる自分がいました。
「ある」方がいいんだけど、
「ない」ときに自分は何ができるのか?ということは
頭の隅において生きていきたいと思います。

(追記) ふと思い出したけど、551の豚まんや!

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