2015年1月1日木曜日

ファーストフード・ネイション



リチャード・リンクレイター監督作品。
原作が「ファースト・フードが世界を食いつくす」
というノンフィクションなんですが、
本作はそれをベースにしたフィクションでした。
ファースト・フードものでいうと、
スーパーサイズ・ミーが提唱した健康問題とは別に、
もっと複雑な政治的、経済的な問題にフォーカスしています。
広く言えば資本主義という構造がもたらす悲劇。
ミッキーズという架空のファーストフード 店の、
ハンバーガーのパティに大量の大腸菌が検出されて…という話。
そこから移民問題、環境問題、都市問題と
近年話題になっている問題のつるべ打ちでした。
メキシコ人、ミッキーズの幹部、
ミッキーズでバイトする高校生など、
様々な立ち場の人物が登場することで、
上記問題が立体的に描かれています。
(ちなみにイーサン・ホークも出てるんですが、
彼のメンター的ポジションは、
6才のボクが、大人になるまでの原型かと思います)
問題に対してアクションする人が必ずしも、
幸せにならないし、搾取されているように見えても
本人たちは居心地が良かったりする訳です。
システムを作ったのは人間なのに、
そこに隷属していき、何が原因か判明しないまま。
でも、システムがあるから社会は回っていくんだ…
というような禅問答を頭の中で繰り返していました。
フィクションだからこそできる、
突っ込んだ描写も見どころだと思いますので、
ファーストフード好きの人はぜひ!

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