2017年5月31日水曜日

フォーリング・ダウン



メルマ旬報という水道橋博士のメルマガを購読していて、
その中の映画ライター高橋ヨシキさんの連載で
取り上げられていたので見てみました。
1993年の映画なんですが、
今の社会情勢と無縁ではない内容に驚きました。
予見的とも言えるし、15年近く経っても問題が
解決、改善されていないことの現れなのかなと思いました。
いまやインターネットの普及で、
誰がも意見を当事者に直接意見を表明できる時代に突入する中、
自らの行いが正しいと信じて疑わない、
正論をとにかく吐き続けるSocial Justice Warriorが
大量発生しているのは世界中で起こっている現象だと思います。
その先駆けとでも言いたくなるのが主人公のD-Fens。
彼の存在、言動を通じて90年代初頭の
アメリカの空気、問題点を描いている作品です。
高橋ヨシキさんの解説を読んでから見たので、
作品内のディテールに込められた意味が
ある程度分かった状態で見たこともあって、
その巧みさに舌を巻きながら楽しみました。
とくに人種問題の扱いについては
ロス暴動直後とは思えない攻め具合で、
公開当時どんなリアクションだったのか気になりました。
D-FensはSocial Justice Warriorかもしれないのですが、
相手が誰であろうと自分のスタンスを崩さないところが、
少し違うのかなーと思います。
有名なハンバーガー屋のシーンは本当に最高だし、
年度末の予算消化の道路工事への爆撃も最高!
(アメリカでもあるのか!と知って驚いた)
ムシャクシャするなーと思ったときに見るといいかもしれません。

0 件のコメント: