2014年3月18日火曜日

ドン・ジョン



俳優として輝かしいキャリアを歩んでいる
ジョセフ・ゴードン・レヴィットの初監督作品。
映画秘宝の町山さんのコラムで取り上げられてたけれど、
なるべく前情報をシャットして見てきました。
とんでもなくおもろいやないか〜い!
ちょっと女性には勧めにくいけれど、
全男性は必見といっても過言ではないくらい。
まさかイケメンの彼がこんな映画を撮るだなんて…
間違いなく、ボンクラだぜ!(褒め言葉)

ジョンという男が主人公で、彼が大切にしているのが、
家、車、筋トレ、女、家族という、
ある種ヤンキー的な価値観で生きているシングル男子。
ジョンを演じるのはジョセフ自身。
夜な夜なクラブに行って、女性をナンパして、
一夜限りの関係を結ぶ生活を繰り返している。
SEXしまくって、100点のSEXを追い求める彼ですが、
実物の女性を超える快感を得れるもの。それがポルノ!
SEX addictな彼が2人の女性との出会いをきっかけに
成長するというラブコメディです。
ここまで読んで分かったかと思いますが、
500日のサマーの彼はもうここにはいませんw
冒頭、彼のポルノへのアツい思いが語られるところで、
完全にサムアップ!
(Macの起動音が何より興奮するというセリフよ…)
スカーレット・ヨハンソン演じる極上の女性と出会い、
何とか、その日にSEXまで持ち込もうとするものの失敗。
そっからFBで連絡し、2人の交際がSTARTする。
ヨハンソンは慎重な女性で、なかなか彼とSEXすることはせず、
自分にふさわしい男かどうか、値踏みする。
ジョンはべた惚れで、彼女にふさわしい男になろうと
夜間学校行ったり、家族同士で食事したり。
これまでやってなかったことにトライする。
 その難関を無事突破し、やっとの思いで、
SEXに漕ぎ着けるんだけど…
やっぱポルノ!ってなるんですな〜
その日に彼女に見てるのバレて、そこはウソでごまかす。
でも、SEX抜きで好きになった=恋だ!と思い、
彼女との関係は続きつつ、ポルノ鑑賞は継続。
結局は見てることがばれてしまい、破局。
そのちょっと前に、
夜間学校で出会ったジュリアン・ムーア演じるおばさんと出会う。
最初は「なんだババア」ぐらいのスタンスだったジョンなんだけど、
別れてから彼女と親密な関係になっていきます。
そこで、自分本位でのSEXを指摘され、
彼女と向き合うようになり、ジョンが変わっていく。
ホント悪意あるなーと思ったのは、(良い意味で)
男性がポルノでイク瞬間を描いた映像と、
女性が恋愛映画見て、感動する映像を、同じ方法で描いてるところ。
まさに「ヌク」=「泣く」理論。
(映画館のシーンでの恋愛映画に出演してるのが、
チャニング・テイタムとアン・ハサウェイなのは笑ったw)
物語全体のテーマとしては男女関係における「客体化」 の話。
つまり、人をモノのように考えるということ。
自分の要求を満たしてくれる人が、そりゃあ居心地いいけど、
あくまで男女関係は双方向なもんじゃん!っていうテーマは、
全体がコメディな流れでもグッときました。相手ありきな訳です。
あと映画の構造もおもしろくて、
彼の1週間のルーティンを同じカットで撮ったのが、
1セットになってて、それが繰り返される。
繰り返しの美学でのギャグも最高なんだけど、
終盤にかけて、ジョンの心情変化に合わせて、
撮影方法や彼のちょっとした行動が変わるのは、
上手いし、おもしろいなーと思いました、
下手したら別れてしまうかもしれませんが、
カップルで見に行くのが超オススメです!

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