2014年3月10日月曜日

愛の渦



昨年見た恋の渦が超絶にオモシロかったので、見に行ってきました。
恋の渦も愛の渦も元々は舞台で、
ポツドールの三浦大輔氏が脚本を手がけた。
恋の渦はモテキの大根仁氏が監督を担当し、
映画化された訳ですが、今回は元の脚本を手がけた
三浦氏自身が監督を担当しています。
正直、恋の渦に比べると少し食い足りない部分はあったものの、
十二分にオモシロかったです!

東京にある乱交クラブに集まった、
男女8人の乱交を通じた密室空間ドラマ。
男が2万円、女が2千円払えば、
誰彼かまわずSEXをすることができるクラブ。
日常生活においてはSEXに至るまでに、
それ相応の時間と金がかかるけど、
このクラブに集まるのはSEXを目的にした人間のみ。
ゆえに無駄なコミュニケーションは排除されると。
男女8人は職種も年齢もバラバラ。
見ず知らずの人間がバスタオルいっちょで出会い、
はい、SEXしてください。で話が始まる。
さぁ始まる!と思いきや、そんな訳もなく。
日常にも存在する初対面の人同士の
あの独特の空気、距離感を絶妙なタッチで描いてくる。
間の取り方とかが笑っちゃうくらいエゲつない…
性だけに限られないけど、
あの独特の欺瞞の空間って、
日本独特の文化なんかな〜と考えたり。
性生活のことは普段そこまで明け透けに話さないだけに、
それが一回決壊したときには、イクところまでイッちゃう。
主人公は池松 壮亮演じる男の子と、門脇 麦演じる女の子。
この2人はコミュニケーション取るのが下手クソで、
案の定カップリングで最後まで余っちゃう。
けれど、一旦SEXが始まると抑えてたタガが外れ、
周りがビックリするくらいSEXに没入する。
そして、池松君が麦子ちゃんのことを好きになる。
でも、この場所はあくまで風俗でしかない。
その辺のアンビバレントさというか。
突き詰めると、「愛」とはなんぞや?というところまで。
これはラストショットも含めて
男女はSEXという目的で共有できていても、
徒党を組んで、仲がいい/悪いって言うのが出てきて、
密室の会話劇としても素晴らしい完成度でした。
そこに下世話さが加わっているんだから言うことなし!
あと役者たちの演技はラブシーンを含めて、マキシマムリスペクト!
それぞれしっかりキャラ立ちしてて、
味があるし、てらいの無さたるや。
このクラブの終わりを示すカーテンを開けたときの
朝日の眩しさがまた辛いというか…
さんざん色んなことやってきたけど、
それが白日の下に晒されらときの恥ずかしさの発露。
この瞬間が一番エロかったりね。
SEXを通じたコミュニケーションの映画として最高でした。

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