2014年3月20日木曜日

LIFE!



ベン・スティラー監督主演作品。
「虹を掴む男」という1941年の作品のリメイクらしい(未見)
予告編を見たときから楽しみにしていて、公開初日に鑑賞。
期待を裏切らない素晴らしい作品でした。
Live your own lifeってことだなぁとつくづく感じました。
仕事に不満ある訳でもないけど、
見終わったあとに猛烈にやめたくなりましたw

主人公はウォルターというサラリーマン。
彼が勤めるのは「LIFE」という雑誌を扱う出版会社。
そこでネガ管理を仕事にしている。
その会社が買収され、雑誌は廃刊、Web事業へ移行することに。
最終号の表紙を飾る写真がショーン・ペン演じる写真家から
送られてくるんだけど、そのネガが見つからない。
平凡なリーマン生活を送っていた彼が、
世界を飛び回っているショーンにネガの在処を聞くために、
色んなところへ旅に出るロードムービー型物語。
予告編でも少し流れてましたが、彼には妄想癖があり、
ものすごいボンヤリしてて、奥手な男性。
冒頭、婚活サイトで会社の同僚の女性に
Web上でActionをかけるくだりや、
彼に対する同僚の反応から、彼の人間性が浮き彫り。
前半はウォルターの妄想が炸裂しまくる。
初めはそれが「ありえない」こととして笑ってるんだけど、
物語のあるところで、それが反転する瞬間。
笑い事ではなく、 これマジだ!ってなる驚きと同時に、
自分が生きている人生の視界の狭さに気付かされます。
中盤から後半にかけて、これまでの憂さを晴らすかのごとく、
自分の直感、躊躇無しに様々なことにtryしていく。
ショーン探しで訪れる
グリーンランド、アイスランド、アフガニスタンの美しさ。
そこをスケボーで滑降したり、火山の噴火に遭遇したり、
雪山を現地の人と登山したり。
これまで彼がNYでしていた妄想をはるかに超えた
現実の体験が人生に加わっていく。
特に好きだったのは、
泥酔したパイロットの運転するヘリに乗るところ。
予告編とは違うイメージだったんだけど、
妄想で勇気づけられるだなんて!
David BowieのSpace Oddityがかかる、
このシーンはまさしく神シーンでしょう。
あと、思いを寄せる彼女の家へ訪問したときに、
何の迷いも無く、インターホンを押す。
前述した冒頭との比較で明らかに、
彼の中でなにかが変わっていることが分かって、よくできてるなーと。
映画パロディもいくつか入っていて、
それは「Life is a Movie」であり、
監督兼役者のベン・スティラーにとっては、
「A Movie is Life」でもある。この辺はグッときました。
 ウォルターの過去および家族の話は、
物語が進むにつれ、 徐々に明らかになってくるんですが、
幼い頃に父を亡くした家族をウォルターが若い頃から支えてきた。
そんな彼が人生に積極的に関わる能動性を手に入れた喜びは、
見ていて愛おしかったし、憧れも抱きました。
すべてのきっかけであるショーンと、
初めて出会うシーンもとても好き。
ショーンはウォルターとは逆で刹那に生きる男。
写真家にも関わらず、被写体が現れたときに
シャッターを切らないときがある。
それは、その瞬間を独り占めしたいとき。
今となっては携帯に必ずカメラがついてて、
webにアップして一瞬で世界中とシェアできる時代。
それはそれで楽しいんだけど、その一瞬を脳に焼き付ける!
みたいな考えも大切にしたいなと思いました。
自分の中で無意識にlimit決めて生きるんじゃなくて、
選択肢は無限大なんだということを気付かせてくれる
素晴らしい映画です。悩んでる方は是非!

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