2017年9月14日木曜日

動物農場

動物農場〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)

ジョージ・オーウェル作の
クラシックということで読みました。
動物が主人公の寓話で
独裁国家の誕生とその過程を描いています。
あとがきによると第二次大戦時に
スターリンを中心としたソ連の腐敗した
社会主義体制を批判するため、
本作を書いたとのことでしたが、
寓話になっているので、
かなり普遍的な内容となっており
悲しいかな今の時代でも
十分当てはまることがあるなーと思いました。
ざっくりのストーリーとしては、
ある人間の農場で豚を中心としてクーデターが起こり、
動物の動物による動物のための農場を取り戻し、
そこで動物たちの自治が始まるものの、
知能を持った豚たちが横暴な政治を繰り広げていく。
今の時代でも特に通用するのは、
プロバガンダでコントロールしていく過程。
権力者は自分たちの都合しか
考えていないことを突きつけられました。
また本作がオモシロいのは横暴な権力者だけではなく、
その支配下におかれた人たちの無知が
悲劇を生むことも描いているところ。
ニコニコしながら
「何も悪いことはしてないんだ!」
「君たちのためなんだ!」ということを鵜呑みにしていると、
どんな結末が待っているのか?
「あのとき抗議・反対していれば、、、」
と後悔しても遅いのかと近年の政権運営のことを思い出して
頭が痛くなりました…
他人事と思っていたら、いつの間にか自分が追い込まれて
生きにくい世の中が形成されているってホントやだなぁ。
1984年も早く読みたい!

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