2016年12月11日日曜日

東京ゴッドファーザーズ



今年は邦画アニメが人気の年ですが、
前から気になっていた今敏作品を見てみました。
舞台はタイトルどおり東京。
家出娘、ホームレスのおじさん、おかまの3人が
捨て子の赤ちゃんを拾い、その子の親を探すことになる話です。
全くもって他人であり、それぞれが孤独を抱えて生きているところに、
「赤ちゃん」が現れることで、
まるで本当の家族のように見えてくるところがオモシロかったです。
ほとんど東京の街をウロウロしているだけといってしまえば、
それまでなんですが、擬似家族の状態から本当の家族へと回帰していく、
この流れの嫌味のなさが好きでした。
「結局血の繋がりなんだよ」という
前時代的な物言いに対するカウンター意識があることは、
おかまの人を1人入れていることからも明らかでしょう。
(彼女(彼)は身体の構造上、自分の子どもを産むことができない)
終盤の畳み掛けるようなアクションも見ごたえ十分。
同監督が手がけた筒井康隆原作のパプリカも見ていないので、
そちらも見てみたいなーと思います。
あと、この映画を見た後に、
ラッパーであるZORNの「letter」という曲のPVを見ました。
先に述べたこととリンクする内容で、
長らく日本語ラップを聞いていますが、
ある種の最高到達点の曲だと思いました。

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