2016年11月13日日曜日

ジャック・リーチャー NEVER GO BACK



<あらすじ>

元アメリカ軍のエリート秘密捜査官ジャック・リーチャーは、
現在はたったひとりで街から街へと放浪の旅を続けている。
ある日、ケンカ騒ぎの末に保安官に連行されそうになったリーチャーは、
この騒動が何者かによって仕組まれたものだと気づく。
元同僚のターナー少佐に会うため軍を訪れると、
ターナーはスパイ容疑をかけられ逮捕されていた。
ターナーを救い出したリーチャーは、
軍内部に不審な動きがあることを知り、
真相を探り出そうとするが……。
映画.comより)

ブルーレイで見た前作のアウトローが無類にオモシロくて、
今回こそは劇場で …と意気込み十分で見てきました。
前作ほどではないにせよ、
プログラムピクチャーとして十分楽しめました。
コーラでも飲みながら映画でも見るか、
と思ったときには是非これを見て欲しいです。

※ここからは盛大にネタバレして書きます。

テキサスのダイナーの前に横たわる男たち。
警察が駆けつけると犯人はまだダイナーにいると。
そこにいるのは勿論ジャック・リーチャー。
いきなり最強っぷりを発揮するかと思いきや、
抑えめに宣告するだけだし、
そこからのタイトルの出方もめちゃくちゃ地味。
でも、この地味な展開こそが僕がアウトローを
好きになった理由の1つだったかもと思い出してました。
バカっぽいアクション映画の見た目をしながらも、
実は映画としての格調が高いというか。
つまり上品なんだと思います。
とくに今回は娘かもしれないという
非常に微妙なニュアンスの女の子が登場。
娘かもしれないというのは軍側に娘の母親から
「ジャックの奥さんなんだけど金払ってよね!」
という申し立てがあったため。
娘を持った最強なやーつ、
この設定を聞いて映画好きの紳士淑女はピンとくるはず。
そう、96時間です!なんでそこに寄せる必要が!
と思わずにはいられないわけですが、
前作で最強だった彼に弱みができることで、
新たな展開となっていました。
ジャックの完全無敵っぷりを見たい人にとっては、
少し物足りなく感じるかもしれません。
守る存在ができた彼の人間の部分にフォーカスしているので。
人間の根源は家族であると言わんばかりに、
バディを組むのが女性少佐というのもあって、
娘、女性少佐、ジャックの3人が
疑似家族となる設定がオモシロいんですよねー
娘をかくまう場所として選ぶのが少佐の母校。
母親が元ジャンキーで決して恵まれた家庭で
育ったわけではない彼女を無理くり、
ハイソな学校に押し込むというのが笑える。
しかも、そこでたくましさを発揮しちゃう娘が最高最高!
最高に笑ったのは飯買ってきたジャックへの対応。
飯買って帰って来たら、女の子2人がガールズトークに
花を咲かしているんですが、
娘が飯だけ受け取ってすぐにドア閉める。
からのベッドで孤独に飯を食うジャックのショット。
笑かし方を分かってるなぁという絶妙な間の編集でした。
あと、娘が人質になるに決まってるじゃん!
という鬼丁寧な前フリも最早笑えてくるレベル。
さらにここから単独で動くと言う
ジャックへの怒りを炸裂させる少佐とジャックの喧嘩も最高で、
完全に家族内で巻き起こる喧嘩にしか見えない!
けれど揉めてる内容は国家レベルの問題っていう、
このギャップが好きでした。
アクションは安定したトム・クルーズのクオリティ。
いきなり窓ガラス越しに殴るのとかフレッシュだったし、
調理場でのどつき合い、刑務所からの脱獄、
飛行機内での一撃など見所はたくさん用意されています。
どのシーンも茶目っ気を用意してくれていて、
黒いセダンだらけの駐車場は笑ったし、
バスでのジャックと少佐の2ショットの表情は、
卒業オマージュか?と思ったり(勘ぐりすぎ?)
今回は登場人物たちが走るシーンがとても多くて、
それによって映画に躍動感が生まれていると思います。
前半の刑務所からエスケープ後、
公園を爆走するのとかギャグかな?と思わせる一方で、
ニューオーリンズの空港のシーンでの、
室内の敵側と屋外のジャック側のダッシュシーンは壮観。
ただ、前作の採石場での銃撃戦レベルのアクションは
見られなかったのが少し残念なところ。
いい意味でも悪い意味でもコンパクトにまとまりすぎたかなと。
ラストのハロウィンバトルでは
きっちりと前述したフリが回収されるんですが、
そこの見せ方が下手な再現ドラマみたいな感じで、
ホントにもったいないなーと思いました。
(観客みんながアレが炸裂する!と期待している訳なので)
エンディングの血の繋がりではない、
本当の絆なのであるというのが少し無理くりかなと思ったり、、
しかし!ラストのヒッチハイクする彼の姿でサムアップ!
またいつの日かジャックと会えることを期待しています。

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