2016年8月6日土曜日

DOPE ドープ!!



<あらすじ>
自身のバンドと90年代ヒップホップをこよなく愛する
オタク高校生のマルコムは、恋するナキアを追いかけ、
友人のディギー、ジブともに
ドラッグディーラー・ドムの誕生日パーティに参加するが、
パーティの裏で行われていた取引に警察が突入し、
ドムはドラックをマルコムのリュックに隠してしまう。
そして、名門大学への進学を夢見ている
マルコムと仲間たちを取り巻く状況は一変する。
映画.comより)


結構前から楽しみにしていたヒップホップ映画。
ファレル・ウィリアムスが監修を務めていて、
様々なUSのラッパーの出演していて楽しかったです。
ただ、映画として見ると若干食い足りない部分が、、
同じようなテーマを描いた、
シング・ストリートと比べてしまうとね…
パーティーとしては楽しかったです。

※ここからは盛大にネタバレして書きます。

Naughty By Natureのウルトラクラシック、
HIPHOP Hoorayが高らかに鳴り響き映画はスタート。
本作の主人公は90's HIPHOPに傾倒するナード高校生3人組。
ゆえに劇中ではATCQのScanarioや、
NasのThe World is Yoursなどがかかりまくりで、
舞台となっているのはカルフォルニアだけど、
ウエストサイドはあまりかかってなかったです。
ただ、ヒップホップが爆音で聞けるだけで楽しい!
この3人組のキャラ立ちが抜群で、
フラットトップのマルコム、同性愛者のディギー、
グランド・ブタペストホテルのベルボーイで有名となったジブ。
僕がオモシロイと思ったのは影響を受けた結果のアウトプット。
彼らのアティチュードであればターンテーブル買って
激しくラップしそうなものですが、
彼らが傾倒していくのはバンドなんですね。
サウンドとしてはオルタナ系で、
ディギーのドラムしながらのラップと、
スラップのベースがカッコよかったです!
ただシング・ストリートと異なるのは、
彼らのサウンドにそこまで意味を付与しなかった点です。
あくまで物語を推進する材料でしかなくて、
ここをもっと突っ込んでいれば良かったかと思います。
彼らナードはアメリカの高校カーストの最下層であり、
ギャングやドラッグディーラーに囲まれ、
どこにも居場所を見つけられない彼が、
ある女の子に惹かれたことをきっかけに、
トラブルへと巻き込まれていきます。
ドラッグディーラーを演じるのがA$AP ROCKYで、
取り巻きにいたのはVince Staples。
ドラッグの取引相手はTYGAという、
ここもヒップホップ好きとしては上がる場面。
しかもそのドラッグはMollyなんだから!
(Molly→Lilyが2 Chainzの影響か?ってくだりも最高)



マルコムはインテリでハーバード大学へ入学しようと
なんとか頑張っているんだけれど、
ドラッグを譲り受けてしまった結果、
それをさばかないと大学に入れないという
とんでも展開へと流れていき、
ブレイキング・バッドのようにハスリングし始めます。
そのハスリングがインテリならではで、
ビットコインが登場するのもオモシロかったです。
終盤にかけては見た目と中身のギャップの話に
大きくシフトしていきマルコムがカメラ目線で観客に語りかけてくる。
先生に身の程をわきまえろと言われたり、
見た目と出自どおりにドラッグをディールしたけど、
結局は自分のやりたいことをやるんや!
という宣言は力強いなーと感じました。
ヒップホップ好きは楽しめる作品だと思います。

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