2012年11月18日日曜日

その夜の侍


映画の予告見てて、おもしろそうな雰囲気だったのでサクっと。
と思っていたら、なかなかにヘビーでした。
ていうか今年見た中で一番のクレイジーシットかと思います。
勿論良い意味で。

お話としては、山田孝之と堺雅人の間にまつわる復讐もの。
堺雅人の奥さんが山田孝之がひき逃げたせいで亡くなって
堺雅人が復讐鬼と化し…といったものです。

この2人の演技がとにかく静と動という
対照的な描かれしてて超強烈。
堺雅人が静で、山田孝之が動。
堺雅人はたまーに街で見かけるいわゆる
「ヤバイ」人を見事に演じてると思いました。
フィクションにおける復讐鬼は、激しい感情があらわになると思うんですけど
これは全く逆。ほとんどといっていいほど喋らないし
復讐への感情を言葉では説明せず、彼のよく分からない
基地外としかいいようがない言動で示していく手法はホント好きです。

そして、山田孝之は言わずもがな。
近年の山田孝之の最高沸点じゃないかな。 暴力の権化。
暴力への動機とかが見えないし、理不尽の極み。
このよく分からない暴力の怖さをこれでもかと見せつけられるんですよね。
んで、他の役者だと「そんなことあるかなー?」とか
引っかかると思うんですけど、そこは山田孝之パワー
こいつには誰もかなわないっていう印象を持った時点で勝負あり。
もうその世界観が正と思えてくる。

映画全体でこの2人が会う日までを描き、最後に邂逅すると。
ラストシーンも美しさと暴力を兼ね備えたもので
ぽかーんとしてました。そこで終わりかと思うけど
最後の最後にね。ぶっ飛んだ演出がるんやけど
その解釈をどうとるかとかもオモシロい。

この監督は元々舞台畑の人で、これが1作目とのこと。
もっと見たいですね。
あと安藤さくらが出てくるシーンが
今年一番の悪意全開シーンと認定させていただきます。笑

全部込みでオススメ!

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