2012年11月23日金曜日

人生の特等席


公開初日に観てきました。
クリント・イーストウッドは年始のJ・エドガーに引き続き
今年2作目。おんとし82歳。。。
今作は監督してないけど、
この人の携わった作品をあと何作観れるのだろうかと思うと
もはや100%見に行くしかないでしょ。
結果、かなり好きでした。

グラン・トリノ同様、孤高の老人の話で
イーストウッドは名野球スカウトであるガスを演じている。
現役バリバリの弁護士である一人娘との物語で、2人を中心に物語が進んでいく。
冒頭から机ぶっ壊したり、じじいの持つ暴力性全開で
イーストウッドがやると無性にアガル。(グラントリノ後遺症)
ガスの奥さんは娘が小さい頃になくなっていて
ガスと娘は基本的に親子関係がうまくいっていない。
頑固じじいとその血を継ぐ頑固娘。
でも、ガスのある病気をきっかけに関係性が変化を迎える。
ガスは娘へ申し訳ないという気持ちを抱えつつも
今さら謝れないというアンビバレントな状態。
一方、娘は仕事が死ぬほど忙しいけど
父を心配する気持ちを隠しきれず、父のことを優先する。
そしてガスへ歩み寄ろうとするけど、ガスはまったく聞き入れない。
だから娘もあきらめてしまう。。
しかし、そこをブレークスルーするのが
父娘の唯一の共通言語「野球」である。
小さなすれ違いは多々あるけど、このおかげで徐々に親子関係が修復していく。
といった感じのストーリーです。超長くなってしまった。。
終止両方ともの気持ち分かる〜っ思ってました。
派手さはないけど、人間味溢れるストーリーテーリング。
上で述べた親子関係に加えて、アナログvsデジタルも興味深かったです。
デジタルによる徹底した効率主義の結果、見えなくなるもの。
長年の経験に加えて「現場」で見ることの大切さね。まさにGroove。
マネーボールは確かデータ野球の話だった気がするので
(まだ観てないけど)対比で見れば楽しいかもしれない。
本作はかなりデフォルメきかしてるけど
言いたいことが伝わってきて良かったと思う。
予告編で何度も流れている「私の人生の特等席だった」ってところでは
とくに涙腺刺激することなかったけど、
最後ブレーブスのスカウトが集まったときに放たれる
ガスの台詞で号泣メーン!でした。
正直、予定調和で多少物足りなく感じるところもあるし
ガスが娘を遠ざけてきた理由も
物語全体のトーンから少し浮いてしまっているのが気になったかな…
あと見方によれば、昔は良かったという懐古物語に見えないでもないかな…

でも!でも!オレは好きでした!是非。

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