2014年12月28日日曜日

海月姫



能年玲奈主演映画ということで、
あまちゃん聖地巡礼を共にこなした友人と鑑賞。
予告編を一度だけ見ていて、「これは…」と思い、
事故物件であるだろうことは承知の上で、
見なきゃ分からないこともあろう!
という強いメンタルで挑みました。
これまで様々な映画を見てきましたが、
すべての価値観がひっくり返るような、
映画体験とでもいうべきでしょうか。
映画のその先にある風景を見せてくれました。
面白いとか面白くないとか、
そういった次元の議論ができないレベルの劇薬映画。
たくさんの大人が関わり、良かれと思って、
こんな作品を作ることができる日本は平和で素晴らしい。
原作は漫画なんですが、
話だけではなく画面作りさえも漫画っぽく見せようとする姿勢に、
ある種の狂気さえも感じます。
物語としての破綻具合はぶっちぎりで今年NO.1
ただ主演の能年パワーでブチ切れそうな自分を
かろうじて抑えることができました。
主人公は月海という女の子で、彼女はクラゲ好きのオタク。
和人形オタク、三国志オタク、ジジ専、鉄道オタクと共に、
アパートで共同生活を営んでいる。(すべて女性)
そんな中で菅田将暉演じる女装好きの蔵之介と出会う。
そして、アパートが再開発のために取り壊されそうになり、
何とかそれを阻止しようと奮闘するものの…という話。
前半は物語全体の世界観や登場人物の紹介に終始徹底。
バラエティ的というべきか、キャプションガンガンやし、
ステレオタイプなオタク描写が続いて、
始まって10分くらいで、かなり疲弊しまくした。
年末映画ということで、俳優陣がかなり豪華で、
主演の能年、菅田コンビをはじめとして、
長谷川博巳、池脇千鶴、篠原ともえ、片瀬那奈、
速水もこみち、平泉成などなど。
(同じメンツで、もっとまともな映画が見たいと心底思う)
実力派の彼らを使って、セリフでの過剰な説明をさせながら、
異常なまでにダサいシーンの連続を見せつけてくれます。
渇きのクラブシーンみたいに超過剰にぶち込んで、
おもちゃ箱みたいにしてくれたら、
観客側に楽しめる要素があるんだけど、
そこまでのレベルでもないし。。。
前半の世界観の提示でリアリティラインを下げているんですが、
それと話の整合性が取れないのは別の話な訳で。
アパートの住人の話がメインにあるんですが、
再開発にまつわる話がクソおもんなくて本当に辛い。
住人たちで協力してドレス作りしてみたいな流れも、
せっかくそれぞれ特徴あるキャラなのに、
あんまりうまく生かしきれていないのももったいない。
(映画製作者にベイマックスを煎じて吐くまで飲ませたい)
良かった点といえば、能年玲奈。これに尽きる。
彼女の無垢性があったから成立してる場面が、
むちゃくちゃ多くて、ゆえに怒りの気持ちも柔らぎました。
見終わった後に横の席の人が、
「全盛期の広末レベル」という名言を放っていました。
あとは速水もこみちが脇役で出てるんですが最高でしたねー
外し具合が絶妙というか、2枚目の役しか見たことなかったけど、
これからコメディで見たいと思わされました。
散々文句を垂れてまいりましたが、
こんな映画は日本でしか産まれ得ないという意味では、
非常に貴重な経験をさせてもらいました。
願わくば、本作のような映画が駆逐されるような、
そんな世の中を心待ちにしています。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

能年さんも大してよくなかったですよ
喜怒哀楽をやってみてと言われた素人がやったような大根演技にビビりました

あまちゃんは未見なので朝ドラの主演てこの程度のレベル・・・と言葉を失いました
全盛期の広末ってw新旧清純派ですね
皮肉ですかw
能年さん30歳になって居場所がなくならないといいですね

afro108 さんのコメント...

是非あまちゃんを見てみてくださいね!