2014年12月5日金曜日

インターステラー


クリストファー・ノーラン監督最新作。
色んなところで話題になっていて、超楽しみにしていた作品。
IMAXの大きなスクリーンにて堪能してきました。
いやーもう圧巻の横綱相撲!とも言うべき仕上がりで、
めちゃくちゃオモシロかったし、好きでしたね!
理系人間としてはScience of Wonderの豊かさに
ワクワクしっぱなしだし、それだけに終始することなく、
普遍的な親子物語としても楽しめます。
その結果、こんなの見たことない!と興奮しまくり、
アドレナリン出っぱなしで、あっという間の宇宙体験。
昨年公開されたゼロ・グラビティ以降、
リアリズムの観点において宇宙を題材にした映画の、
ハードルは非常に高くなっていると思います。
そんな中でも別角度で素晴らしい作品をブッ込んできた、
ノーランはハンパないなーと思いました。
ネタバレしちゃうと楽しみが減るので、
ざっとあらすじを説明すると、
何年後かの地球では食糧問題が深刻化。
さらに砂漠化に伴う砂嵐が吹きすさぶ世界が舞台です。
人類絶滅の危機に瀕している中で、
マコノヒー演じる元宇宙飛行士で農夫のクーパーと、
その仲間達が移住できる星を探すために、
宇宙を旅していくというお話。
さびれた農園から物語は始まり、
徐々に地球がどういった状態なのか分かるんですが、
ディストピアとして食糧問題と砂嵐というのがFresh
問題と言われているものの逼迫していない。
それらが顕在化したときの恐ろしさや、
そのリアルな描写がきっと近い未来を想起させる。
テクノロジーなんてものは必要なくなっていて、
その日に食べるものを皆で作らないといけない社会。
「人類滅亡の時に生き残るのは農家やで。農家なったらええやん」
と子供の頃、母親に言われたことを思い出しました。
クーパーは農夫として日々生活してた訳ですが、
ひょんなことからNASAと手を組み宇宙へ行くことになる。
当然、子ども達とは離れ離れにになるけれど、
ここで自分が行かなければ、皆死んでしまう…
必ず戻ってくることを約束し、いざ宇宙へ。
本作で面白いのはVFX全盛の時代に、
かなりの割合でアナログセットを利用しているところ。
宇宙船、宇宙でのシーン、宇宙服などなど。
少し前だと単に古臭くてダサい映像に見えたかもしれないけど、
デジタルとの合わせ方が上手いのか、カッコよかったですね〜
(特にドッキング部分の手動感!)
ベースに流れているのが親子の話なので、
アナログ感はそれとも相性がいいように思います。
一方で各惑星やワームホールでは、これでもかとVFXを活用。
圧倒的な音圧を伴った音表現と合わさって凄まじい迫力でした。
前半はヒリヒリした理系的なオモシロさが多くて、
特に相対性理論を使った「時間」の捉え方が、
めちゃくちゃ好きでしたね〜
「テメェ!さっきので何年無駄にしたと思ってんだ?!」
って言ってみたいわ〜と思いました。
あとスターウォーズにおけるR2D2みたいロボがいるんですが、
独特のデザインと機能、witに富んだキャラ含め、
未来ガジェット感がたまらない!
役者陣も素晴らしくて、マコノヒーは近年の勢いそのままに、
インテリマッチョの子煩悩の男を演じきっているし、
泣く姿が印象的でしたねー溢れてしまう涙…みたいな。
アン・ハサウェイもよくて、
理性的な彼女が不確定なものにすがるシーンが
とても好きでした。愛だって捨てたもんじゃないぜ。
親子物語としては終盤にハンパなき展開で、
帰結していくところに少し冷めましたが、
エモさが僅差で勝ったことで乗り切れました。
親子というより、もっと広く捉えると、
自分の「時間」を使って人のために生きることとは?
ってことを、そのダークサイドも見せつつ、
尊いことなんだよと語りかけてくる映画だなぁと思います。
それは彼が映画のラストに取る行動にも現れていますよね。
とにもかくにも見てない人は、
今すぐ映画館にダッシュして見に行ってください!
あと見た人でパンフレット買ってない人は
マジで損しているので絶対買ってください!

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