2014年12月7日日曜日

フューリー



久々のブラピ主演映画。
監督がデヴィッド・エアーということで、
楽しみにしていた作品。
結果、重厚な戦争映画で大変満足いたしました。
あんまり戦争映画って進んでは見ないけれど、
見たら見たでヤラれちゃうのよねー
あと「HHHh」というナチス小説を読んでいたところなので、
それも加わってオモシロさ倍増!
お話は第二次大戦終戦直前、
FURYという戦車に集まった男たちを中心に、
連合軍vsナチスドイツを描いた作品になります。
ナチスは完全悪として特に詳細は描かれず、
FURYに乗り込む男たちのドラマをメインに描いています。
肝となるのは準主役のローガン・ラーマンが演じるノーマン。
彼は入隊ホヤホヤの二等兵で、
タイピストとしての訓練を受けたにも関わらず、
FURYの乗組員として配属されてしまう。
「人なんて殺せませんよ!」と言っていた彼が、
戦闘を重ねていくうちに一人前の兵士となっていく。
戦争映画でよく見る話ですが、
オモシロいと同時に恐いなーと思いました。
彼のはじめのナヨナヨっぷりとの落差が効果的。
あと言葉が通じなくても心が通じるシーンは
唐突さがありながらも甘酸としてナイス。
(ローガン・ラーマンといえば、
ウォール・フラワーは最高なので見てない人は是非!)
ローガンだけではなく、俳優陣が豪華。
主演のブラピは貫禄ぷりたつで、
顔に刻まれた年輪ともういうべき顔面力。
覚悟を顔で語る姿がかっこよかったです。
ただ死に姿を見せないというのは男らしくない!
と思いました。あんだけゴア描写攻めてるんだから、
製作総指揮を担った自らが最も残酷に殺されたって、
良かったのでは?と思いました。
エアー作品おなじみのマイケル・ペーニャや、
ニンフォマニアックで鮮烈な印象を残した、
シャイア・ラブーフも好演。
一番好きだったのはウォーキング・デッドでおなじみ、
ジョン・バーンサルですね。感じ悪い男を演じさせたら、
右に出るものはいないんじゃないでしょうか。
(特に目玉焼きを舐める、食卓での悪態っぷりは最高!)
デビッド・エアー監督の近作で見られた、
POV手法や手持ちカメラを使ったショットは少なめ。
基本はオーソドックスな撮り方なんだけど、
中盤の戦車バトルシーンがマジ超最高!
弱き者が強き者をKUFU精神に基づきブッ倒す!
単純に戦車の姿を写すのではなくて、
戦車内の5人の動きを、カットを細かく割って描くことで、
異常なまでの躍動感とも言うべきシーンに仕上がっています。
俯瞰ショットから、ブラピがギリギリまで引き付けるところは、
めちゃくちゃハラハラしました。
ラストはFURY vs 300人のナチス兵の壮絶な殺し合い
総力戦なのは当然なんですが、前述の戦車バトルが良すぎて、
少し物足りなかったかなー
全編にわたってキリスト教について語られるんですが、
日本人にとっては馴染みがないので、分からない部分も多いけれど、
調べたらもっと楽しめそうな作りになっています。
とにかく戦車映画のマスターピースとして、
後世に語り継がれること間違いなしなので、是非劇場で!

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