2014年8月30日土曜日

TOKYO TRIBE



かなり前から楽しみにしていた本作。公開初日に見てきましたYO!!
園子温監督がメガホンを取っていて、相当カオスな映画でした。
近年の作品のようなストーリーがしっかりしていて、
メッセージ性があってというものを期待して見に行くと、
大怪我」すると思います like BUDDHA BRAND
むしろ監督の初期フィルモグラフィーにある、
グシャグシャなんだけど、異様なPassionが伝わってくるのに近い。
ゆえにストーリー的なカタルシスはあまり無い代わりに、
瞬間最大風速が吹いたときの気持ちよさがある。
あとは日本語のラップがこんなに大々的にfeatureされた作品が、
超ビッグバジェットで見れたことの喜び。
愛憎を抱えながら日本語ラップを聞き続けてきた身からすると、
なんて夢があるんだろうと惚れ惚れ。
映画化するにあたって、役者を使い、
東京の街でロケするという手法ではなく、
本物の現役ラッパー使ってオープンセットの仮想空間で、
ラップミュージカルとして作るというのは、箱庭感があって超楽しい。
園子温監督の作品では素晴らしい新人が主役となるのは
ここ最近の流れですが、
今回もYOUNG DAIS、清野菜名という素晴らしい才能が見れます。
YOUNG DAISのスクリーンでの躍動っぷり、突き抜け感は
めちゃくちゃ気持ちいいし、かっこいい。
正直、作品もほとんど聞いたことなかったんですが、
ラップでの演技が本当に良かったな〜
役者陣のラップもEGOとSIMONがラップ指導に入っているので、
ノイズにならないレベルではあるんだけど、
それをYOUNG DAISのラップで補強するような構造になっていました。
(染谷君のラップはザワザワするけど、徐々に好きになりました。笑)
もう一人の主役である清野菜名は、パンチラ、おぱーいボロンに加え、
アクションがとんでもないなんて、最高やないか!って感じ。
敵役の鈴木亮平も素晴らしくて、肉体の作り込みもさることながら、
こいつの超くだらない見栄からTRIBE同士の抗争が始まるのとかも
アホっぽくて、最高だったなー
映画全体が極彩色で色どられていて、
なおかつずーっとビートが流れ続けているので、
HIPHOPがそこまで好きじゃない人は疲れるかもしれません。
前述したとおり、ポイントポイントではアガるシーン多くて、
窪塚君演じるンコイの部屋がホドロフスキー調だったり、
竹内力の過剰なまでのCrazyっぷりだったり。
(叶美香のおっぱいをもみしだき、人の指をしゃぶったりしてた)
ただねーお話運びがあまりにも雑やしませんか?と。
複数のTRIBEとWARUの戦いのはずが、ぐずぐず感が否めなくて。
もう少し交通整理して欲しかったなーと思います。
(ミュージカルとして考えれば、
そこは一番大事なポイントではないかもしれないんだけど)
ただ、そのぐずぐず感が本作のカオス感とはマッチしているので、
そういう意味では全部乗せStyleとして楽しめばよいかも。
現役バリバリのラッパーが出てるのも大きなポイントで、
しかも、キャスティングが今のシーンをしっかり押さえていて絶妙。
ラップのStyle Warsとしてミュージカルになっているんだから、
好きな人間にとってはたまらないものがあります。
ラストシーンでのサイファーは感慨深くて泣いてしまった…
絶対映画館で浴びるように見た方が良いと思いますYO!!

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