2014年8月13日水曜日

リアリズムの宿



山下敦弘監督作品を見る流れの一環で。
これ3作目なんですが、
デビュー作のどんてん生活に比べて格段にオモシロかった!
原作はつげ義春氏の漫画。
大学の映画サークルの3人で旅行するはずが、
仲立ちしてるメンバーが来れなくなり、
ほとんど面識ない2人が旅をするという話。
この初対面同士の人間の距離感の表現が素晴らしくて、
あー分かるなぁと膝を打つこと山のごとし。
基本的に行き当たりばったりの旅なので、
居心地の悪い空間に放り込まれるんですが、
それが日本独特の気遣いに起因することがよく分かります。
謎の美女役で尾野真千子が出てるのも鑑賞ポイント。
ここ数年でメキメキ売れていますが、
ナチュラルさや実在感はこの頃からすでに素晴らしくて。
途中、突飛な行動を取るんですが、
それも納得できる印象を見ている側にきっちり与えるのは
役者パワーがなせる技だと思います。
邦画のロードムービーって数少ないけれど、
これまで見た中だと一番好きだなーって感じです。

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