2013年3月4日月曜日

ゼロ・ダーク・サーティー


前作のハートロッカー見てからにしようと思っていましたが
時間が無く、先に本作を見ることにしまして、見ました。
ある程度覚悟していたけれど、やっぱりヘビーでした。
このヘビーさを毎回自分の中で咀嚼するのに時間かかるし
辛いから、あんまり戦争映画を見ないんですよね。
臭いものに蓋するのは簡単だけど、
やっぱ見ないと分かんないこと多いなーと改めて感じた次第です。
9.11以降、ビン・ラディンを標的として始まった
アフガン侵攻にまつわる話。
その中でも特に、彼を徹底的に追いかけていた女性について
フォーカスしています。
皆様ご存知の通り、ビン・ラディンはすでに死亡しています。
そのことを前提にどういったプロセスで、そこまでたどり着くのか?
というのが大まかな流れです。
当時、アフガン侵攻のニュース、
加えてそれに対する報復テロのニュースを見てたけど
それは他人事でした。痛みなんて全く感じることはありませんでした。
この映画はアクション(暴力)シーンは最後までほとんどないから
他の戦争映画とは違う印象でした。
物理的ではなく、精神的な痛みがキツい。
戦争の持つ本質的な痛みの強度が半端ない。
彼女はもともと超ストイックにもかかわらず
ある事をきっかけに、更にアクセルがかかっていく。
でもいったい何を追い求めてるんかなーとか考えつつ
報復による報復が劇中でずっと繰り返される。
最終的には目的が果たされて、兵士たちはやや喜んだ表情を露にするけど
彼女はどこか物足りない感じ。
そして見ていたボクも物足りなく感じたんですね。
本来なら10年近くかけて探してた宿敵を見つけて殺したのだから
カタルシスを感じてもおかしくないはず。
それが決定的になるのがエンディングの涙ですよね。
この映画でカタルシスを感じないようにしてるのも
直接的ではないにせよ、報復による報復で解決することなんて無いことが
よくわかる映画だったと思います。
だから、戦争は嫌だと強く思いました。
見ないことで蓋をするのもよいですが
映画を見ないと、一生考えもしないことを
考えるきっかけになるという意味で
やっぱり映画が好きです。
そんなこと思ったMovie On Sunday.

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