2013年3月30日土曜日

キツツキと雨


沖田監督マラソンの一環。

面白かったです。
3作見たことで、この人の作品からにじみ出る
少しのビター感と全世界肯定感は、非常に心地よいものだと感じました。

主役は役所広司と小栗旬。
役所広司は田舎で林業に従事する普通のおじさん。
そこへ映画監督の小栗旬が撮影でやってきて
不思議な友情が生まれる過程を描いていく。

なにが良かったかといえば、映画の持つ魅力、そのパワーを可視化したところ。
映画にそんな興味なかったオジさんが撮影に巻き込まれていくことで
本職が手につかないくらい映画に夢中になる。
一方で、小栗旬も若い映画監督が抱える特有の悩みを持ってるけど
役所広司の初期衝動を目の当たりにすることで
映画に対して前向きに取り組めるようになる。

年齢も職業も全然違う2人が映画を通じて
友情とまでは言い切れないけど、良い関係を築く。
ここで押し付けがましくないのが
沖田監督の好きなところなんですよねー

あと劇中で撮影されている映画がゾンビ映画なのもおもしろい。
日本の田舎町とゾンビという食い合わせの悪さ。
でも、そこで生まれるアンバランスなファニーさ。
街中がゾンビ化するところは思わず笑ったし
ラストシーンの謎めいたカタルシス。笑

いやぁ、映画って本当にいいものですよね。って言っちゃう作品。

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