2017年8月12日土曜日

スパイダーマン ホームカミング



<あらすじ>
ベルリンでのアベンジャーズ同士の戦いに参加し、
キャプテン・アメリカのシールドを奪ったことに興奮する
スパイダーマンこと15歳の高校生ピーター・パーカーは、
ニューヨークに戻ったあとも、トニー・スタークからもらった
特製スーツを駆使し、放課後の部活のノリで
街を救う活動にいそしんでいた。
そんなニューヨークの街に、
トニー・スタークに恨みを抱く謎の敵バルチャーが出現。
ヒーローとして認めてもらい、
アベンジャーズの仲間入りをしたいピーターは、
トニーの忠告を無視してひとりで戦いに挑むのだが…
映画.comより)

家から出たくない+魅力的な映画がない、
ここ数年の中で一番映画見てない期間が
続いていたのですが本作で映画ライフを再スタート!
スパイダーマンの映画シリーズは
全作一応見ていますが一番好きな作品でした。
アメリカンティーンのほとばしるエネルギーが
スクリーンに漲っていて
夏バテ全開の体に喝を入れてもらったような気持ちです。
MCUがますます楽しみになってきました。

※ここからは盛大にネタバレして書きます。

本作はシビル・ウォー以後のお話で、
ウルトロンのパワーを悪用している
武器商人が悪役として設定されていて、
それを演じるのはマイケル・キートン。
しかも、その敵キャラは装着型マシーンで、
まるで鳥のごとく空を飛び回るっていう、
バードマンを意識したメタ設定にアガりました。
はじめにキートンが悪の道に邁進する動機を
さくっと紹介したのちに
スパイダーマンであるピーター・パーカーが登場。
この導入部分がホントに最高で、
どうなっているかといえば、
ピーターパーカーのセルフィー動画、
VLOGで構成されているんですね。
しかも、その中にはシビルウォーでの
バトルロイヤルの場面も含まれているっていう、
最高のサービスショットを提供してくれています。
(重厚なオーケストラverの
スパイダーマンのテーマも良かったなぁ。)
本作の抜けの良さは、今回のピーター・パーカーの
キャラ設定に大きく依存していると思いました。
過去2シリーズはどこか影があり、
自分が持った力について葛藤する
自意識過剰タイプでしたが、
本作ではスパイダーマン最高!という
全力の肯定で物語が始まっていく。
要するに無邪気で、
とにかくアベンジャーズに入りたい一心で、
街中で人を助けようと活動するんだけど、
若さゆえの勢いが空回りする。
これをトム・ホランドが躍動感いっぱいで
スクリーンで演技してくれるのだからたまらない。
過去シリーズは基本1人で行動していましたが、
今回はパートナーの存在が
物語の中で大きな役割を果たしています。
1人はネッドというピーターの親友。
彼がコメディパートを一手に引き受けていて、
それがとてもオモシロかったです。
とくに2人の握手のルーティンが
ヒップホップっぽくて印象的。
最高のguy in the chair!
今回のスパイダーマンが特に好きなのは、
ネッドを中心としてパーカーの学生生活が
大きくフィーチャーされているから。
アメリカンティーンの生活の中に
スパイダーマンがいる感じ。
ジョン・ヒューズの映画を
キャストに見せていたそうでなるほどなーと。(1)
もう1人のパートナーは
スパイダースーツのボイスコマンド。
これはスパイダースーツを
トニー・スタークが作った事実を
モロに出せる状態になったことで実現したギミックかな?
初め全然使いこなせなくて、
倉庫に閉じ込められているときに
学んでいくところも良かったし、
キスのタイミング指示は爆笑しました。
(総じてハイテクガジェットはどれもテンション上がる)
小ネタでいえば、ドナルド・グローバーの
出演はアガりましたね〜
見たときは全然分かっていなかったんですが、
彼はアーロン・デイビス(Prowler)というビランで、
彼が劇中で言及している甥がマイルズ・モラレスで、
新作アニメシリーズのスパイダーマンであるという。。(2)
僕が好きだったのはキャプテンアメリカの使い方。
こないだのシビルウォーまで超シビアな話だったのに、
本作ではただの品行方正オジさん扱い。
計3回あったけど補修の場面が一番好き。
ビランであるキートンとの戦いは
正直煮え切らない部分がありました。とくに終盤。
ただし、キートンがピーターの好きな女の子の父親!
というまさかの展開が発覚してから、
ホームカミングの会場までの一連のシーンが最高最高!
ピーター役のトム・ホランドの露骨な硬い表情、
車内でのキートンの表情。どれも見逃し厳禁。
一方で人助けシーンは屈指の仕上がりでした。
とくにワシントン記念塔での救出劇は本当に素晴らしかった!
(船のシーンは予告編で見過ぎて興ざめ)
過去のスパイダーマンは自分の力が大き過ぎることに
不安を抱いて葛藤していたのに対して、
本作ではまず自分自身がスパイダーマンにふさわしい男になる、
ある種の通過儀礼となっている設定が良かったと思います。
自分の力で乗り越えた先に栄光の未来が待っているということ。
夏休みの子どもたちが見るべき映画!

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