2015年6月22日月曜日

ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男



タマフルでもジェームス・ブラウンが特集され、
相当オモシロそうだったので見てきました。
山下達郎に言わして世界でもっとも一番歌がうまい男。
そんなジェームス・ブラウンの自伝な訳ですが、
圧倒的なファンクネスにヤラレっぱなしでした!
彼が一番輝いていた70〜80年代を中心に、
どういった形でFUNKの王となったのかが
よく分かって勉強にもなりました。
冒頭、JBの事務所のようなところで、
保険の講演?にJBが銃片手に乱入するという
とんでもないシーンでびっくり!
「オレの音楽の影響を受けていない音楽は存在しない!」
とカメラ目線で高らかに宣言し映画は始まります。
時間軸はシャッフルされるものの、
おおむね幼少期からスターになるまでを
年代ごとに描いていきます。
幼少期が想像以上にハードな環境だったのが衝撃でした…
そこから成り上がっていくのは、
HIPHOPと変わりないなーと思ったり。
特に好きだったのは盟友ボビー・バードとの邂逅シーン。
JBの歌唱力に驚嘆し、まさに運命が決まる瞬間な訳です。
運命という点でいえば、カルト性さえ感じさせる、
教会でのゴスペルシーンも好きで、
彼のFUNKの原点を目撃できる素晴らしいシーンだと思います。
何と言っても本作最大の見所は圧巻のライブシーン!
ホントこれに尽きると思います。
自伝映画の場合、この辺を逃げて本人の内面を
深く描いていく場合があったりしますが、
本作では一切逃げず、むしろ攻めの姿勢で、
主演のチャドウィック・ボーズマンが
見事にJBを演じきっていると思います。
JBのライブパフォーマンスを
ちゃんと見たことない僕のような若い世代にとっては、
彼の動きでさえ衝撃だったことを考えると、
本物のエネルギーはいかほどだったのか…
と遠い目をしてしまうのでした。
そして改めてFUNKという音楽がもつ、
ほとばしるエネルギーに畏敬の念を抱きました。
JBが単なる天才ではなく、
努力を惜しまない天才であったことも劇中で描かれています。
その最たる例がバカンス中の練習シーン。
メイシオ・パーカーとの不毛な「ドラム」のやり取りや、
1拍目の重要性など、どれも彼にしか言えない言葉の数々。
しかし、才能があるがゆえの孤独が彼を襲っていきます。
どんなことがあっても彼を見守ってきたボビーさえも
離れていってしまう瞬間は切なかったなー
ただ、他人に対してジェラスを抱いたり、
自分と同じレベルを他人に要求しなければ、
JBがここまで偉大な音楽家足り得たのだろうか?
と思ったりもしました。
一旦袂を分けたボビーをコンサートに誘う、
JBの健気さとコンサートでのバラードは
これまでの2人の関係を見ているがゆえにグッとくる。
まさにIt's a Man's Man's Man's World!!
自伝ものってどこにフォーカスするかで
印象がガラッと変わるものだと思いますが、
本作はJBフリークにもJBビギナーにもオススメできる
最高のバランスの音楽映画でした!

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