2015年4月30日木曜日

寄生獣 完結編


山崎貴監督作品。前編が結構良くて好きだったので、
期待して見てきました。
しかし、この期待を華麗に裏切ってくれた!
相当オモシロくないブツに仕上がってました…
たくさんの大人が集まって、
これでOK出す神経が本当に信じられない!
前編の良かった部分をかなぐり捨てて、
悪かった部分を大幅に増強したような作品でした。
寄生された母親を殺してから、
本作はビジランテ活動に精を出す新一と
組織化していく寄生獣の戦いを描いています。
前述した前編の好きだった部分は、
新一と寄生獣のバトルだった訳です。
容赦なく人は死ぬし、バトル自体も躍動感あって良かったし、
東出君の怪演が静かに狂っていて最高でした。
本作ではまともなバトルシーンは、
ピエール瀧演じる三木と浅野忠信演じる後藤と戦うぐらいで、
しかも、そのバトルさえも味気ない…
ピエール瀧のキャラクターは確かに良いんだけど、
道化のように見えてなんだかなぁと。
殺され方もあっさりだし、後藤との関係も雑でつまんない。
バトルが減った代わりに何が増えたか?
抽象的な「哲学っぽい」人間に対する論考。
それ自体を描くことがダメだっていう話ではなくて、
ダラダラセリフでひたすら説明してるだけなので、
めちゃくちゃテンポが悪いんですよね。
しかも、その抽象的な話を補強する
映像的なオモシロさとかストーリー展開がないから、
「てめえ何言ってんの?」という部分があまりに多い。
前半は寄生獣および新一の写真を押さえた
記者周辺を軸に話が展開していきます。
この写真を公開するかどうかとか、
寄生獣の存在が世間に知られるとか。
その事実が引き起こす問題が見えにくいし、
それにかこつけてゴタクを並べてくるから
余計にイライラしてくる。。
警察が市役所を手入れするシーンは
ナチスのホロコーストばりで最悪で最高で
確かに選民思想の危うさ描いていると言える。
でも市長が実は…っていう展開どうやねん!
と思わざるをえない。
終盤は後藤と新一の戦いへとフォーカスしていくんですが、
カーチェイスは良かったのに、
ミギーと別れてからのバトルのヌルさよ。
戦闘能力の差についてロジック用意されてないから
全然乗れないし、最終的な結果もうん…って感じ。
安易な3.11インスパイアがもたらすツマラナイ展開に萎える。
SEXシーンも孤独を包む愛の尊さっていう話なんだろうけど、
取って付けた感じが否めなくて…
やっと終わったと思ったら、新井博文演じる異常者を絡めた
完全蛇足シークエンスが始まる。
もうなんやねん!とブチキレそうになったところで、
BUMP OF CHIKENのエンディングソングでTHE END.
こんな映画イヤだ!という久々の体験でシビれました。

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