2017年1月4日水曜日

ハッシュ!



新幹線移動の際に見ました橋口亮輔監督作品。
年末に先輩たちと映画飲みした際にも、
フィルモグラフィーが少ないながらも、
どれもが傑作という稀有な監督だという話をしていました。
本作はゲイカップルと1人の女が主人公で、
代理出産について考えさせられるような お話。
2010年代はLGBTの権利について、
世界中で議論が大きく進展していて、
渋谷区で同性婚が認められたり、
特定の企業では先進的な取り組みが行われていたり→リンク
こういう抜本的改革が必要なことは国が大枠を決めて、
「はい、従ってください」というトップダウンにしないと
状況が変わらないよなぁといつも思います。
(クールビズがいい例でしょう?)
本作が作られたのは2001年なんですが、
監督自身の当事者性も強いからなのか、
かなり先に進んでいる内容だと感じました。
ゲイカップルの生活だけを描くのではなく、
彼らの両親、独身女性といった
他の登場人物を交えた群像劇として描くことで、
家族のあり方が立体的に見えてくる作りになっています。
群像劇の名手!と言いたくなる、
人と関わることの多幸感、絶望感の両方が詰まっています。
終盤のリビングでワンカットを多用した、
ある種の地獄絵図シーンは本当に素晴らしくて、
なかでも片岡礼子の独白するシーンは圧巻。。
過ちを犯した人が幸せになったらダメなのか?というねぇ …
そして家族とは何なのか?を考えざるを得なくて、
いつの時代だよ!という家長制度的思考の人は
たくさんこの世にいますが、
人間が形成する一番ミクロな社会である家族が、
べき論で語られるのは変だよなーと感じました。
あとは渚のシンドバッド見る!

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