2015年5月4日月曜日

桜の下で待っている


桜の下で待っている

「あの人は蜘蛛を潰せない」以来、
単行本を買い続けている作家の1人です。
なんといっても2作目の「骨を編む」を読んで、
文学でしか表現しえない美しさを体感して以来、
すっかり贔屓にしております。
今回もそれは健在でテーマは家族、故郷。
短編が5作入っていて、それらが東北新幹線で
ゆるやかに繋がっている作り。
社会人になり、東京に住んで3年経ったこともあり、
本作で描かれる家族との距離感や、
故郷に帰るたびに感じる郷愁(違和感を含む)について、
めちゃめちゃ共感してグイグイ読めました。
あと全ての話に花が関係していて、
その花の有り/無しによる感情の機微といいますか。
そこにあったものがないときの切なさが好きでした。
帰省時にオススメの本でございます。

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