2015年5月18日月曜日

最後まで行く



タマフルで以前に紹介されていて、
シネマカリテが開催しているフィルムフェスで見れる!
ということで鼻息荒く初日に見てきました。
タイトルから勝手に韓国得意のノワール系かと思いきや、
ジェットコースター型サスペンスで最高でした!
起こる事件は大したことじゃないのに、
見せ方や間が抜群で終始ハラハラしっぱなし。
そして時折はさまれるユーモアがオモシロい上に、
それも観客の緊張感を煽るツールにもなっている…
見終わったあと、ただただ大きな声で
「オモシロかった!」と言いたくなりました。
主人公は刑事で母親の葬式の日に、
自らの汚職がばれそうになり、
慌てて仕事場に戻るところで車で
轢き逃げによって人を殺してしまう。
なんとか隠蔽しようとするものの…という話。
冒頭、土(?)の中に光が差し込んだような
スタイリッシュなショットから始まり、
刑事が轢き逃げを起こしてしまう。
ここから中盤まで轢き逃げがバレる/バレないで
ハラハラさせっぱなしの作りになっています。
最初の見所は検問と死体隠蔽。
前述したとおり起こっていることはシンプルなのに、
カット割り、音楽の使い方で緊張を煽ってくる。
その中に挟まれるユーモア。
まさに緊張と緩和を見事に使いこなしていると思います。
無計画でいきあたりばったりだから、
「そうなりますよね〜」と観客も感情移入しやすい作り。
とくに最高だったのは匍匐前進するオモチャ。
心底くだらないんだけど、超楽しい&ハラハラ!
何気なく登場させたのちに、
絶対それ使わないとどうにもならん!
という演出が本当に上手いと思います。
全部片付いたと思ったら、
今度は轢き逃げの隠蔽を知る謎の人物から
刑事が脅されてしまう。
この敵キャラがまた最高で超強いんですよねー
トイレでの邂逅シーンとかもう…
オモシロい韓国映画は敵のキャラ立ちがイイ!
っていう法則がありますよね。
本作も例に漏れず、その法則にバッチリはまってる。
刑事もやられっ放しではなく、
謎の人物の正体や彼が何をしている悪人なのか、
1人で捜査を行っていきます。
敵グループの1人を問い詰めるシーンがあるんですが、
ここが最高で屋上で縛り上げて、
「えっ、言わないと落としちゃうよ」
っていうフレッシュさ!
轢き逃げの隠蔽から韓国警察の汚職まで
話が大きく展開していくわけですが、
身の丈を決して越えないといいましょうか。
起こり得そうなラインでとどめ、
細かい演出でオモシロくしていくスタンスに
とても好感を持ちました。
終盤のC4爆弾のくだりとか、
溜めて溜めてからのドーン!が最高だし、
そっからラストの刑事宅でのどつき合いは
ギミック込みで本当に最高だったなー
こんだけ振り回して、そんなオチかい!と
突っ込みそうになったところで、
キレのイイ終わり方で終わってサムアップ!
なんでこれが限定公開なのかよく分かんないけど、
見るチャンスがあれば絶対見た方がいい傑作!

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