2015年3月29日日曜日

ケンタとジュンとカヨちゃんの国



大森立嗣監督作品。
フィルモグラフィーを追いかける一環で見ました。
最新作のまほろ駅前狂騒曲は残念な感じでしたが、
本作は大森監督のヒリヒリした部分が
滲み出ていて素晴らしかったです。
主人公はケンタとジュンで、
2人は児童施設からずっと一緒にいる仲で、
壊し屋として働いています。
終わりのない地獄のような日常に終止符を打ち、
すべてをぶち壊した先を探して旅に出る、
ロードムービーとなります。
松田龍平、高良健吾、安藤サクラと
現在の邦画界を担う若手俳優が
共演してる姿を見るだけでも楽しい。
先が見えない中で毎日を精一杯生きる姿は、
刹那的でありながらも羨ましい。
大人になると先を見通して将来どうするか?
ってことを考えたりすると思うんですけど、
彼らは今日1日をひたすら凌いでいく。
全部ぶっ壊したんだから、何かあるはず。
つまり、見たことのない景色、
もっと俯瞰でいえば「国」があるはずだと。
けれど、周りを取り払っても
自分が変わらないと何も変わらない。
そんなことを痛烈に叩きつけてくる。
それが顕著なのがケンタと兄の面会シーン。
面会窓に映るケンタと兄貴が同じ方向を見ている
という演出は本当に素晴らしかった!
残り2作品なので全部見たいと思います。

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