2014年2月19日水曜日

ラッシュ/プライドと友情



何回予告編を見たか分からないくらい、
公開前から鬼PUSHされていた本作。
F1自体に全く興味なかったんだけど、
予告編の2人のにおい立つ男気に惹かれて見ました。
案の定、漢同志の煮えたぎる争いと、
それに伴う友情の物語でとても好きでした。
題材となっているF1のことも好きになりました。
TVで見てると同じサーキット内を、
ぐるぐる回る退屈なスポーツだなぁといった印象でした。
でも、映画館で見ると車の魅力がビンビン!
耳をつんざくモーター音、タイアのブレーキ音、
エンジンやタイアの芳醇な香りさえもしそうな勢い。
単純な中継では見れない部分(エンジン内部や車体)を
カット割りしまくって、ボルテージ上げまくってくる!
これこそ映画の持つ醍醐味だと思います。

ニキ・ラウダとジェームス・ハントという実在の
F1ドライバーの1970年代のバトルを描いた物語。
この2人以外のストーリーを削ぎ落とし、
それぞれの人格と、2人の関係性に
フォーカスしているのが良かった。
しかも、この2人は性格が正反対。
ラウダはクソ真面目で、メカにも詳しくて、
計算し尽くしてレースに挑んでいる。
女性関係も淡白で、良い人に出会い、さっと結婚する。
一方で、ハントはすげー適当で、
天性のドライビングテクニックで、レースに挑んでいる。
そして、遭遇する女性を逐一抱いていくw
こんな水と油の2人がそれぞれの方法で、
F1まで上り詰めて、壮絶なバトルを繰り広げる!
これが無類におもしろい!
プライドのぶつかり合いもあるし、嫌みな感じもあるし。
はじめは計算のラウダが上手なんだけど、
徐々に本能のハントが肉薄していく。
(ハントが離婚して、力を発揮するのはオモシロかった。)

2人の関係性が大きく変化するのが、ドイツでのレース。
もとも事故率が高いのに、さらに雨が降る悪条件。
リスクヘッジがしっかりしてるラウダはレースの中止を提案する。
そこでハントが「ビビってんのか?」とたきつける。
売られた喧嘩を買わないバカはいないので、レース決行。
その結果、ラウダはクラッシュし、事故っちゃう。
事故の凄まじさは言わずもがなですが、
その後のリハビリのシーンは壮絶過ぎた…
下手なスプラッターよりもキツい生き地獄の映像化。
この地獄の中、リハビリを支えたのは、
医療の力でもなく、妻の献身的な介護でもなく、
ハントの存在なんですな〜この一連のシーンが一番好きでした。
(描写は少ないものの、ハントも事故を間接的に
巻き起こしてしまったという罪悪感に囚われる。)
そして、事故から奇跡的にラウダは復活を遂げる!
このレースも最初はふらついてるんだけど、
本能が覚醒する瞬間にピントがギュッと合って、
アクセルドーン!の展開が良かった。
最後のレース展開は実話ベースだからしょうがなかったけど、
空港での2人のイチャツキで帳消し。
血がたぎる映画でした!間違いなく映画館で見るべき!

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