イーユン・リー最新作。
タマフルで紹介され初めて存在を知り、
読んでみたらとてもオモシロくて、
海外文学を積極的に読むきっかけになった、
思い入れの強い小説家の1人です。
(読んだことない人には千年の祈りをオススメ)
そんな彼女の新作長編ってことで読みました。
TVや新聞のニュースからは伺い知れない、
中国の方の生活、風俗、考え方を肌で感じられるのが
彼女の小説を読む楽しみの1つなんですが、
本作でもそれは健在でした。
本人がアメリカに住んでいることもあり、
主人公3人のうち2人がアメリカに住んでいる中国人。
ゆえに相対的に中国が見えてくる。
原題はKinder Than Solitudeで、
邦訳が本当に見事だなぁと惚れ惚れ。
幼馴染3人にとって姉御のような存在の女性がいて、
彼女が毒にやられてしまう。
その3人の仲よかった子どもの頃と、
現在の生活をクロスオーバーしながら描かれています。
僕自身、1人でいることが好きなので、
彼、彼女達が「積極的孤独主義」とでもいうべき
言動を取ることにとても共感しましたし、
皆で仲良くできることが絶対的正義なのか?
ってことも考えさせられました。
(日本でサラリーマンしてる人間にとっては
ダメな思考回路でしょうけど。笑)
年を取ったときにも読み返したくなる1冊でした。
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