2015年12月18日金曜日

ストーナー



タマフルでもプッシュされていたし、
日本翻訳大賞の読者賞にも選ばれた作品。
アメリカの大学教員の平凡な人生を描いた
っていうだけなんですが、これがめちゃオモシロい!
彼は農村の貧しい家の出身なんですが、
そこから大学に行くようになり、
文学と運命の出会いを果たし教授となる。
教授となってからは仕事に精を出し、
結婚し、子どもを授かるという既定路線。
前半はやや退屈なんですが、
後半の大学内での闘争や家族内の不和、
さらに文字どおり本当の愛を見つける過程は
海外文学では珍しい読ませる力を持っている。
平凡と思える人生の中にも
ダイナミックな瞬間、感動する瞬間は必ず存在するよなー
と小説から教えてもらうことができた、
それ自体が最高最高なことだと思います。
また、あとがきが物語を地でいくような話で、
読了後の後味もひと塩でございました。

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