2015年12月29日火曜日

クリード チャンプを継ぐ男


ロッキーの続編(?)をマイケル・B・ジョーダン主演で?!
という情報を聞きつけて見てきました。
しかも監督がフルートベール駅でと同じ、
ライアン・クーグラーで期待は高まっておりました。
正直ロッキーはボンヤリしか見たことが無く、
ほとんど思い入れが無かったんですが、
あらためてロッキーも見ないと思わされましたし、
2015年に提示できるかっこ良さが同居する、
本作には伝統と革新が絶妙なバランスで
収まっていることが痛烈に伝わってきて最高最高でした!
スターウォーズ然りですが、
単なる追憶に終わらないことはリメイク、リブートには
大切な要素だなーと感じました。
お話としてはロッキーの宿敵アポロの息子が主人公で、
それをジョーダンが演じています。
アポロの愛人の子として産まれ、
暴力と共に幼少時代を過ごした彼を
アポロの本妻が養子に受け入れ全うな社会人になります。
しかし、彼はボクサーになる夢を捨てきれず、
メキシコのアングラで戦ったりしつつ
プロボクサーになることを決意。
そこでロッキーに弟子入りを志願し…というもの。
冒頭、少年院で暴れるシーンから始まるんですが、
子どもなのにエゲつないパンチを馬乗りで放つ。
これはイイ映画だ!と直感的に思いました。
そこからロッキーに弟子入りするまでの
過程が描かれていくんですが、
今回の舞台がフィラデルフィアということで、
フィリー音楽に大きくフォーカスしてる点が好きですね~
(オリジナルスコア自体もエモさ全開で最高なんですが)
ジョーダンがフィリーに着いたときには
The RootsのThe Fireが流れ、
彼がロッキーのジムを訪れるとMeek Millが流れてる。
さらにロッキーの家での目覚まし音楽は
Harold Melvin & The Blue NotesのWake Up Everybody!!
過去→現在を踏まえた本作の構造に合致した選曲に惚れ惚れ。
ロッキーは初めコーチングを嫌がるんですが、
ジョーダンの熱意に打たれコーチとなる。
ボクサーとして未熟ながらも
セコンドにロッキー、
アポロの息子という肩書きがあるため、
かませ犬として試合に抜擢されます。
そして第一戦を迎えるんですが、
ここの画が凄くてカットを割らずにワンショット!
(擬似ワンショットかもしれませんが…)
観客がレフリーとして試合を見ている感覚を味わえる
素晴らしい演出だと思います。
後半は2戦目のチャンピオン戦に向かってのトレーニングと
試合そのものを描いていきます。
正直起こることは概ね予想つく感じなので、
そのプロセスにおける演出を楽しむ側面が強いんですが、
退屈せずに楽しむことができました。
(彼女がトラップ系のシンガーという設定も攻めていて好き)
一番好きだったのはジョーダンが
フィリーの街のバイクキッズたちを引き連れて
街中を走るシーンですねー本当にかっこよすぎる!
親の七光りと言われることを拒み続け、
己のidentityを獲得しよう必死にもがいた結果、
クリードと名乗る覚悟をもった男の背中の雄弁さよ!
泣くだろ!日本の二世政治家は全員見ろ!
(ちなみにMeek Millがここでも流れるんですが、
まさかMeek Millで泣くとは思いませんでした。)
お膳立てバッチリからの、
もうブチ上がるしかないチャンピオン戦。
ここも分かりきった型を楽しむだけなんですが、
1戦目と異なりキレのよい編集、ストップモーション等で
試合を盛り上げてくれる。
男同士が命を削って殴り合う姿はいつだって燃える!
あのテーマが鳴り響くタイミングも絶妙だと思いました。
新シリーズということで、今後どうなるかは分かりませんが、
I’m not mistakeと言い放ったクリードの
これからの戦いを劇場で是非見せて欲しいです!

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