2015年12月9日水曜日

芸人と俳人



火花がスーパーベストセラーとなっている
又吉さんの俳句入門本。
せきしろさんと自由律俳句の本を2冊出していますが、
本作では堀本裕樹さんという俳人の人に、
かっちりした俳句を彼が教えてもらう講義形式になっています。
俳句なんて高校の国語以来、
一切触れてこなかった俳句弱者な僕にも
俳句の楽しみ方がよく分かる良著でございました。
季語を含むという俳句のルールや、
切れ字の使い方で感情を表現していくといった、
俳句独特のギミックがよく理解できたし、
自分でも作りたい!という気持ちになります。
俳句は基本的に575の組み合わせな訳ですが、
17文字と情報が極めて少ないがゆえに、
行間を読む作業がとても楽しい。
普段よく聞いている情報量てんこ盛りのラップとは真逆だし、
歌よりも更に世界観が深いなーと感じました。
2人の季語にまつわるエッセイも収録されており、
その中の「灯火楽しむ」は孤独にまつわる内容で
1人でいることの豊かさを逆説の寂しさを含めつつ
スパッと書いているのが素晴らしかったので、
それだけでも読んでみて欲しいところです。

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